TRAILS REPORT

HAMMOCKS for Hiker | ハンモックギア2018 #02 ハンモックのキャンプスタイルABC 〜スリーピングギアから焚き火ギアまで〜

2018.07.04
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文・構成:TRAILS 写真:Keita Yasukawa, TRAILS

今回のハンモックギア2018 #02は、ハンモックキャンプにフォーカスした特集だ。ハイカーならデイハイクだけでなく、山のなかで寝たいもの。そこでハンモックならではの宿泊道具の選び方と使い方を紹介するとともに、ハンモックキャンプに相性抜群のウッドストーブもピックアップした。

ハンモック本体も軽量さだけでなく、幅広で寝心地を重視したものが増えていることは、この特集の#01で触れた【#01の内容はコチラ】。ハンモックキャンプについても、続々といろいろなスリーピングギアが登場している。

今回の記事では、ハンモックの基本の3つのスタイルをMovieをまじえて紹介しながら、イベント会場で見つけた注目のハンモックキャンプのギアを紹介したい。焚き火ギアと合わせて、自分ならではのハンモックキャンプの世界観をつくる参考になればと思う。

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HAMMOCKS for Hikerのイベント会場で、おもいおもいのスタイルでハンモックキャンプをするハイカーたち



ハンモックキャンプの基本となる3つのスタイルをおぼえよう



ハンモックキャンプの天敵は「背面の冷え」だ。ハンモックは空中に浮かんでいるため、テントとちがって背面がつねに空気にされされる。そのため夏は涼しいものの、寒い時期は背面が冷気にさらされることになる。そのためにハンモックならでは宿泊方法がある。

ハンモックキャンプは大きく分けて3つのスタイルがある。Movieでその3つのスタイルを解説しているので、まずはそれを見てみてほしい。

[MOVIE] ハンモックで寝る方法。3つのスタイル。


【1】「スリーピングバッグ&スリーピングマット」スタイル
ハンモック専用のスリーピングギアがなくても、普段のキャンプで使うギアでハンモック泊ができる。まずは手持ちのギアで泊まってみよう。背面の冷え対策として、スリーピングマットをしいて冷気を遮断し、その上でスリーピングバッグにくるまればよい。ただ寝てるあいだにマットがずれてしまったりするのが、この方法の難点。ヘビーハンモッカーになってきたら、【2】【3】の方法も検討したい。

【2】「アンダーキルト&トップキルト」スタイル
アンダーキルトは、ハンモックの下側を覆うスリーピングギア。背中にダウンがあるのであたたかい。地面と違って、ハンモックは空中に浮いているので、ハンモックの下側をキルトで覆えば、自分の体重でロフト(ダウンのふくらみ/かさ高)がつぶれず保温される。さらに、背面を省いた掛け布団のようなトップキルトを組み合わせると、より効果的。

【3】「Pea Pod エンドウ豆」スタイル
チューブ状になっていて、ハンモックをぐるっと覆ってくれるキルト。身体がまるごと包まれる安心感も特有で、アンダーキルトとトップキルトを兼ねているスタイルゆえ、軽量化も図れる。このスタイルで寝ているハイカーを見つけたら、そいつは間違いなくハンモックジャンキーだ。



寒さをしのぐためのハンモックギア。イベント会場でみつけた個性的なギアをピックアップ!




■ AXESQUIN / UKIGUMO(アクシーズクイン / ウキグモ)
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【重量】ハンモック:625g / トップキルト:445g 【価格】64,800円 + 税

ハンモックにはまっているハイカーなら、きっと気になっているこのアイテム。ハンモック本体に直接ダウンを封入するという、斬新な発想から生まれたダウン入りハンモック。トップキルトも付属しているため、このセットさえあれば他に寝具は必要ない。推奨使用温度の限界は0度だが、-5度でも問題なかったという実績(個人差あり)もある。

■ THERM-A-REST / SLACKER HAMMOCK WARMER(サーマレスト / スラッカー ハンモック ウォーマー)
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【重量】210g 【価格】8,900円 + 税

僕らの周りでは、マストアイテム扱いのこのギア。これを使うだけで、背面の保温性が上がる。スリーピングマットメーカーであるサーマレストらしい、眠ることへのこだわりを感じるギアだ。サーマレスト独自のサーマキャプチャーテクノロジーを採用。熱反射板によって、体の熱を反射させて保温力を高めてくれる。210gと軽量なので携行もしやすい。

■ THERM-A-REST / SLACKER SUPER SNUGGLER(サーマレスト / スラッカー スーパースナグラー)
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【重量】698g 【価格】19,000円 + 税

アンダーキルトだけでも、複数種類あるのもサーマレストらしいこだわりだ。これはスラッカー ハンモック ウォーマーよりも寒冷な時期におすすめ。サーマキャプチャーテクノロジーを採用しつつ、さらに化繊のインサレーションを封入しているため、背面の冷気をシャットアウトしつつ保温力にも優れている。

■ THERM-A-REST / SLACKER HAMMOCK PAD(サーマレスト / スラッカーハンモック パッド)
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【重量】850g 【価格】18,000円 + 税

スラッカーハンモックにピッタリはまるように、真ん中が広くなっているハンモック用スリーピングパッド。一般的なスリーピングマットと異なるのは、寝ている間にヨレたりズレたりすることが格段に減ること。そのため、安心してぐっすり眠ることができる。

■ WESTERN MOUNTAINEERING / SLINGLITE(ウエスタンマウンテニアリング / スリングライト)
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【重量】370g 【価格】31,000円 + 税

高品質ダウンをもちいた、保温性と軽量性に優れたスリーピングバッグやダウンジャケットで、ハイカーからの支持も厚いウエスタンマウンテニアリング。そのウエスタンが作ったハンモック専用アンダーキルトがこれ。保温性の高さは言わずもがな。6カ所にフックが付いていて、ハンモック本体との隙間を減らして保温力をより高める工夫も施されている。

■ SEA TO SUMMIT / TRAVELLER(シートゥサミット / トラベラー Trl)
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【重量】389g 【価格】23,000円 + 税

通常のスリーピングバッグでも、足元までジッパーをフルオープンできるタイプのものだと、このようにハンモックを覆うことができる。テント泊でもハンモック泊でもマルチオケージョンで使えるスリーピングバッグが欲しい人には、このシートゥサミットのようなタイプのスリーピングバッグがおすすめ。



ハンモックのおともに焚き火はかかせない!ハンモックに相性ばっちりの焚き火台、ウッドストーブ類。



ハンモックに揺られながら、パチパチと燃える焚き火を楽しむのは、いわずもがな最高に贅沢な山の時間だ。密閉性の高いテントやシェルターの中では使えないウッドストーブや焚き火台も、ハンモックキャンプなら、ハンモックに揺れたまま楽しむことができる。

■ PAAGOWORKS / NINJA FIRESTAND(パーゴワークス / ニンジャファイヤースタンド)
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【重量】270g 【価格】13,000円 + 税

軽量コンパクトにこだわった世界最軽量クラスの焚き火台。ゴトクが付いているのも便利だが、もっとも画期的なのは、焚き火台でありながら、くるっと巻いて収納できる(持ち運べる)こと。火吹き棒も付属している。

■ UCO / SWEETFIRE STRIKEABLE FIRE STARTER(ユーコ / スィートファイヤーストライカブル ファイヤースターター)
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【個数】20本入り【価格】950円 + 税 

ウッドストーブに相性ばっちりの着火材。これだけで7分ほど燃焼し続ける。先端の赤い部分をマッチと同じ要領でこすれば着火する。再生可能なバイオ燃料を原料にしており、またベジタブルワックスを染み込ませているため、有害な煙も出ない。

■ VARGO / TITANIUM HEXAGON BCKPACKING WOOD STOVE(バーゴ / ヘキサゴン・ウッドストーブ)
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【重量】116g 【価格】9,800円 + 税

チタンと言えばバーゴ。軽量&タフなだけではなく、構造のシンプルさも追求。背景にあるのは、デザインを加えることで複雑化して故障しやすくなることを避けたいという思い。無駄を排除することで強度も高めている。

■ EMBERLIT / Emberlit Stove-UL(エンバーリット / エンバーリットストーブUL)
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【重量】150g 【価格】14,000円 + 税

煙突効果により燃焼効率が高いのが特徴。側面にある穴は大きさが絶妙で、小枝が入れやすいだけでなく熱が逃げにくいサイズになっている。チタン製の本体には防錆加工が施され、長く使える。

■ FIRE BOX / GEN2(ファイヤーボックス / GEN2)
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【重量】907g 【価格】9,900円 + 税

重量が907gと他のストーブに比べて重いが、そのぶん安定性と耐久性に優れている。これでハンモックキャンプででかいステーキを焼いているハイカーも会場にいた。キャンプがメインのときであれば、抜群の使い勝手。仲間との宴会、焚き火で活躍するアイテムだ。

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これまで「ハンモックはデイハイクの休憩用」なんて思っていた人もいるかもしれない。あるいは「泊まるにしても夏場の暑い時期だけ」と考えていた人もいるかもしれない。

でも、今回紹介したハンモックキャンプのスタイルをちゃんと理解し、そして寒さをしのぐためのギアを使えば、一年中ハンモック泊を楽しむことができてしまう。

さあ、みんなでハンモックキャンプに出かけよう!

【次回#03の最終回では、ハンモックキャンプ・アドバンス編として、さらに一歩踏み込んだハンモックキャンプのTIPSを紹介。番外編としてユニークなアイテムも紹介します!】

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佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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