SANIN KAIGAN GEOPARK TRAIL / 山陰海岸ジオパークトレイル in 鳥取 – 海岸わたり街つなぐトレイル
海食や風食によってできた奇岩、洞門、断崖絶壁の絶景が拝める国内では希有なトレイル。そんなトレイルが、山陰海岸ジオパーク(*1)の中でも鳥取県に位置するエリアにある。海沿いということで、海の幸への期待もハイカーの旅心をくすぐるし、砂浜歩きであれば小さい子供を持つファミリーハイカーにも安心だ。というわけで、いつもの旅仲間に3歳の息子を加えて、いざ鳥取へ!
■海岸わたり街つなぐトレイル
今回の旅は、鳥取県最北端に位置する岩美町にあり、海岸までの距離が約150mというJR山陰本線東浜駅(ひがしはまえき)をスタートし、鳥取砂丘に隣接する柳茶屋キャンプ場(*2)でキャンプ泊する、海岸わたり街つなぐ約25km。このエリアは、山陰海岸ジオパークトレイル(*3)の中でも、東西に約15kmつづく岩石海岸の自然景勝地で国の名勝・天然記念物としても知られる浦富海岸(うらどめかいがん)。日本人では知らない人はいないであろう鳥取砂丘。鳥取県が漁獲量日本一を誇る松葉がにや県外では滅多にお目にかかれないモサエビ(*4)に代表される海の幸。これでもかという程、ハイカーを唸らせるコンテンツがコンパクトに濃縮された本当に贅沢なトレイルでした。後日談だが、浦富海岸の鴨ヶ磯エリアにある遊歩道が一部通過できなくなっており、現在修復中らしいのでご注意を。
■山陰海岸CAMPING TRIP in 鳥取
今回の旅で、すっかり鳥取のベースキャンプ地として僕らを虜にしてくれた柳茶屋キャンプ場でのキャンピングムービー。詳しいキャンプの様子は、本日(3月10日)発売のBE-PAL4月号キャンプ特集をご覧ください!
■今回一緒に旅をした仲間
– 三浦大紀/卓也
– SHIMANE PROMOTION
大紀(1980生)卓也(1983生)。2012年、島根県出身の兄弟二人でシマネプロモーションを設立。地元島根の魅力を伝えることを目的として、兄は島根を拠点にPR戦略の提案やイベントの企画などまちづくりに携わる事業をしながら、近所や旅先でのたまの登山を趣味としている。弟は、ハリヤマプロダクションのデザイン/ギア制作を担当。「モノ」の機能を見直した独自視点からの再構築をコンセプトとしてものづくりを行う。最近は専ら走っている。
– 小川竜太/恭子
– TRAIL MOVIE WORKS
竜太(1980生)恭子(1983生)。国内外のトレイルを二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。TRAILSのウェブマガジンでもFilmerとして活動している。昨年末には会社員ながら3週間の休みをとり、ニュージーランドのロングディスタンスハイキングの旅を決行。その様子もTRAILSに掲載されている。また「旅」という視点から、ハイキングと街の関係を捉え直す試みを行っており、自身のムービーづくりにも反映されている。
(*1)山陰海岸ジオパーク:鳥取、兵庫、京都の3県をまたぎ、日本海形成から現在に至る様々な地形や地質が存在し、それらを背景とした生き物や人々の暮らし、文化・歴史に触れることができる地域。東端(京丹後市)から西端(鳥取市)までの距離(約120km)、面積(2458.44㎢)。(*2)柳茶屋キャンプ場:鳥取砂丘から徒歩で行ける無料のキャンプ場。年中無休・終日開放しており、指定地であれば直火の焚き火が楽しめる。(*3)山陰海岸ジオパークトレイル(仮称):山陰海岸を舞台に鳥取県が主導するロングトレイル構想で、そのトレイルの名称もこれから決定される予定だ。(*4)モサエビ:幻の猛者(もさ)とも呼ばれる岩美町の特産エビ(正式名はクロザコエビ)。強い甘みが特長で、半日もすれば頭部が黒くなるほど傷みが早く、その多くが鳥取県内で消費されてしまう。
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