TRAILS REPORT

HIKER x OMM /ハイカーのためのOMM JAPAN講座 with 山と道

2015.10.30
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取材:TRAILS(佐井聡 三田正明)  構成/文/写真(山と道):三田正明

今年もOMM(Original Mountain Marathon)の時期が近づいてきました。日本での第一回大会となった昨年の伊豆高原に続き、今年は場所を群馬県嬬恋に移して11月13日~15日の3日間(13日は前夜祭)に渡って行われます。

OMMとは1968年からイギリスで行われている世界最古の山岳耐久レースで、選手は走力のみならずナビゲーション能力やキャンピング技術など、まさに「山の総合力」が試されます。ゴールまで決まったコースはなく、一般的なトレイルランニング・レースのようにエイドポイントもありません。選手たちは地図とコンパスを頼りにどのようなルートを行き、時には過酷な状況下でレースを続行するのか/しないのか、すべて自身の判断による行動を求められるのです。

このようにタフなOMMですが、実は二種類のカテゴリーがあります。大会のメインとなる「ストレート」は2日間の最短移動距離約55km、累積標高約2200m/1日、平均完走タイム9時間/1日を想定し、第一回大会の完走率も34%というハードコアなレースですが、一方の「スコア」は体力は必要なものの、走ることは必ずしも必要ではない、「ハイカー向け」といっても良いカテゴリーなのです。

実際、昨年もハイカーズデポの土屋智哉さんを始め多くのハイカーがスコアに参加、OMMの独特の雰囲気に新鮮な体験をされました。そして今年は山と道の夏目彰・由美子さん夫妻もスコアで参加すると聞き、昨年の“BRAND STORY#003 OMM – Product is born in the race.”に続いて今年もOMMをフォローするTRAILSは、おふたりがOMMのどこに惹かれ、なぜ参加に至ったのか、取材してみることにしました。

取材にはOMM JAPAN2015を統括し、(ギアメーカーとしての)OMM日本代理店も務めるノマディクスの小峯秀行さんにも同席いただき、初参加の夏目夫妻がOMMについて小峯さんに訊く、といった構成になりました。今年OMMに初めて参加するという人や、OMMに興味を持ち始めた人、必読です!

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■OMMは自分の限界と向き合う場

小峯 去年の第1回大会はお陰さまで多くの方に参加していただけたんですが、正直「新しいトレイルランニングのレース」として参加していただいた方も多かったようにも感じたんですね。でも、OMMのレースの本質ってそれだけじゃなくて、走ることもあるけれどナビゲーション能力も必要だし、キャンプの能力もすごく重要だったりして、僕たちとしては山のスキルの総合力を試される場なんだということを、もっともっと知ってもらえたらなと思っているんです。UK本国ではOMMのことをレースじゃなくて「イベント」って呼んでいるんですが、実際そこに参加してみた実感としてもOMMは単なるレースじゃなく、2日間の山の中での「イベント」なんですよ。その中で”Face your challege”というOMMのコンセプトがあるんですけれど、「自分の限界と向き合う場」という側面が強いんです。山と道のおふたりみたいに、メーカーとしても様々なことにチャレンジされていて、チャレンジングな山の遊びも常日頃からされている方に今回参加していただけるということで、おふたりがどういった思いで今回OMMに参加されて、さらに出た後にどんなことを思うんだろうということを佐井さん(TRAILS代表)と話をしていて。なので、TRAILSで取材してもらえたら、OMMのコンセプトがもっと伝わるのかなって。

TRAILS(佐井) 夏目さんたちはOMMに出るのはいつ決められたんですか?

夏目彰(以下 夏目) けっこうギリギリだよね。由美子が出るっていったから…。

夏目由美子(以下 由美子) ストレート部門は絶対無理だと思ったけど、スコア部門は走らなくてもいいじゃないですか。スコアのほうに去年土屋さんとかが出てて、結構面白そうだったじゃない? で、「出よっか?」って(笑)。

夏目 僕は誰か一緒に出る人がいれば出たいとは思っていたんだけど、まさか由美子と出るとは考えてなかった(笑)。

TRAILS(佐井) 僕たちも去年の第1回目以前はOMMのことぜんぜんわかっていなくて、トレランの人たちメインのレースなのかなって思っていたら、小峯君は「むしろハイカーの人たちが出たら楽しいレースだ」っていっていて、それで土屋さんとかパーゴワークスの斉藤徹さんなんかも出てて楽しんでましたよね。

パーゴワークスの斉藤徹さん。その影に隠れてハイカーズデポの土屋智哉さんも。

パーゴワークスの斉藤徹さんとその影に隠れてハイカーズデポの土屋智哉さん(OMM Japan 2014)

夏目 結局去年出なかったけど、それはレースっていう印象が強かったからなんですよ。そもそもレースって僕は違うなっていうのがやっぱりあったから。でも、終わってからフェイスブックとかで参加した人の話見て、スコアって走らないんだってこととか初めて知って。あと、写真でみんなで地図見ながら迷ってるのとかあったじゃない? あの迷ってる感じが楽しそうだったんだよね(笑)。レースじゃなくひとつの「祭り」として考えたら、いろんな人と会ういい機会にもなるし、まさに山の総合力を試す遊びとしてすごく面白そうだなって。

TRAILS(佐井) 由美子さんはどのへんが面白そうだなって思ったんですか?

由美子 スコアにハイカーの知り合いが結構出てたんですよね。なら自分も出れるかもって。

TRAILS(三田) たしかに終わってからスコアは歩く人の部門なんだって知った人が多かったかもしれないですね。

由美子 そうそう。

TRAILS(三田) 「OMMってすごくキツい、ハードなレースなんだ」っていうイメージしかなかったかもしれない。

小峯 ストレートは実際すごくキツくて、完走率もすごく低かったんですけど、スコアの方はすごく楽しかったっていう人が多かったんです。さっき「地図見て迷ってた」っていう話が出たけど、まさにそれで、僕が初めてUK本国のOMMに出たときもすごく迷って、途中で「今日中にゴール帰れるかな?」って思ったりもしたんですけど(笑)、でも山って、普段自分で遊びに行く山にしても、ちょっとしたハプニングがあった方が最終的にずっと憶えていたりするじゃないですか? そういうことが実はOMMのいちばんの醍醐味だと思ってるんですよ。

TRAILS(三田) OMMはレースとしてそういうハプニングが起こるように仕組んでいるってことですか(笑)?

小峯 地図を見てコースが決まっていない場所を自分たちの判断だけで進むってこと自体が何が起こるかわからないし、ハプニングもあるだろうしっていう。そこがいちばんのOMMらしさなんですよ。その魅力が去年の写真とかに現れていたんじゃないかな?

TRAILS(佐井) UKのレースでも走力が高い人が勝ってるわけじゃないんですよね。じゃあルートファインディングのうまい人が勝つのかと思ったら、それよりもルートチョイスが重要らしくて。

夏目 戦略的な部分がすごく重要なんだろうね。あと、僕は破線ルートが好きなのね。残雪期の道がない感じとか大好きで。あのアドベンチャー感をあれだけの人数で遊べるって、想像しただけでも面白そうだなって(笑)。

地図を見ながら走るスカイハイマウンテンワークスの北野拓也さん(OMM Japan 2014)。

地図を見ながら走るスカイハイマウンテンワークスの北野拓也さん(OMM Japan 2014)

■宿泊装備に何を選ぶかも重要

TRAILS(佐井) 去年TRAILSでもOMMのイベントディレクターにインタビューしたんですけれど、ルートファインディングは簡単にできていて、むしろそのなかでどのルートをチョイスをするのかが試される設計にしているといってましたね。小峯君たちが作ったコースもチェックしにくるんだよね? 本国からわざわざイベントディレクターっていう役職の人が来るんですよ。

小峯 そうです。今年も来てレースをチェックします。コースも事前にUKに送ってチェックしてもらって。

TRAILS(佐井) レースに「OMM」って名前を冠していいのかっていう基準は、めちゃめちゃ厳しいんですよね。

小峯 そうですね。ただのオリエンテーリングみたいなルートファインディングのスキルを問うっていうよりも、OMMはCP(コントロールポイント)からCPが長くて、これをどう行くかっていうルートチョイスが重要なんです。巻いていくか直登で行くかどちらが速いのかとか、そういうことが問われてくる。

TRAILS(佐井) キャンプサイトでもみんな「あそこはどういったの?」って話してて、それが他にはない感じでしたよね。

小峯 昨年のスコアなんかは歩く距離短くして、コントロールを着実に取りにいったチームのほうが総得点も高く順位も上だったというケースも沢山ありましたからね。スコアの方が走力よりもよりナビゲーション能力や戦略が求められる。

夏目 さっき「山のスキルの総合力を試す場」って話があったけど、まさにそういうことだよね。

(OMM Japan 2014)

(OMM Japan 2014)

小峯 あと、OMMはあえて寒い時期にやるのもポイントなんです。ようは宿泊装備に何を選ぶか。軽くすればキャンプで痛い目に会うかもしれないし、重くすれば移動は遅くなるし、そのへんの判断もすごく重要で。キャンプでの停滞時間が長いということも忘れちゃいけないポイントで、夜には零下にもなる状況で約12時間以上過ごさなくてはいけない。夜中に寒くて目覚めてすぐに動き出す、みたいなアドベンチャーレースとの大きな違いがそこで、ちゃんと前日の疲れをとりながら翌日に備えるというような、「キャンプスキル」も問われますよね。

TRAILS(佐井) キャンプの装備もみんな違いますからね。タープで寝ちゃってるような人もいればダブルウォールのテントで寝てる人もいて。

小峯 テントのレギュレーションも決まっていて、今年はふたりで一張りで、フロアレスシェルターはOKだけどタープはNGです。あとシュラフカバーも必携です。

由美子 じゃあTRAILSの二人用の寝袋持っていこうと思ってたけど、シュラフカバー入れられなかったらダメなんだね。

小峯 使わなくても持っていればいいんです。レギュレーションに関しては正直、選手達自身で試行錯誤しながら選べること大切にしたくて、安易に運営側でこれじゃなきゃいけない。みたいな決め事を作ってその選択肢の幅を削りたくない。ただ、例えばタープなんかはその脆弱性も知らずに、イメージだけで持ってきてしまうチームもありえると思うので、いちおうそこだけは大会運営全体としての安全性を考えて今回は不可にしました。

TRAILS(佐井) レースとしてはギリギリまで追い込むんで、そのぶん最低限の安全対策はきちっと線を引いてるって感じですよね。

小峯 何かがあってビバークを余儀されなくなったときに身を守れる準備ってことですね。なので筒状になってて被れるシュラフカバーは必携なんですよ。だからソルのエマージェンシービビィとかでもOKなんですけど。あれ二人用あるし。

TRAILS(三田) じゃあそれでTRAILSの寝袋もばっちりだ(笑)。

取材は鎌倉の山と道の工房で行いました。

取材は鎌倉の山と道の工房で行いました。

■レースがなければOMMもない

TRAILS(佐井) イベントディレクターは元軍人なんでしたっけ?

小峯 元イギリスの特殊部隊(笑)。

TRAILS(佐井) すごいきちっとした人で、その人がいればOMMのフィロソフィーはちゃんと守られるなって感じの人ですよね(笑)。その人は普段はOMMで何をやってるんですか?

小峯 レースのイベントディレクター専任です。いまOMMはイギリスと日本とアイスランドとフランスでやっていて、数年以内に中国でも始まるんですけれど、それ全部に行ってるんで。

TRAILS(佐井) たしかに専任じゃないとできない(笑)。OMMはギアメーカーとしてよりもレースの方が大事だと思っているくらいなんですよね。小峯君たちが代理店になったときも、「まずレースやれ」っていわれたって。それくらいレースを重用視している。 ブランドとしてフィロソフィーがしっかりしているんだね。

夏目 ブランドとしてフィロソフィーがしっかりしているんだね。

TRAILS(三田) OMMは基本がギアメーカーじゃなくてイベントオーガナイザーだってことなんですよね。

小峯 そうですね。「レースがなければOMMもない」っていうくらい(笑)。

夏目 僕たちたぶん去年TRAILSで取材してた髭のおじさんとヒマラヤで会ってるんだよね。勝手に「OMMおじさん」って呼んでたんだけど(笑)。50代くらいの細身で背が高くて、白い髭の人。

小峯 じゃあデイヴだ。イベントディレクターですね。デイヴ・チャップマン。すごい偶然だな(笑)。

夏目 すごく似てたし全身OMMだったから。

由美子 で、走ってたもんね(笑)。

夏目 でも「日本のディストリビューター友達だよ」って話したんだけど、そっからはあまり話広がらなかった(笑)。

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OMMのデイブ・チャップマン氏。

■土砂降りの雨が「OMMらしさ」

TRAILS(三田) OMMでの装備はどんな感じで行こうと思っていますか?

夏目 とりあえず最近試しているカリッカリな感じかな(笑)。パックウェイト全部入れても走れるぞっていうくらいの重さ。

TRAILS(佐井) 最近はどのくらいカリカリなんですか(笑)?

夏目 ベースウェイトで2.2kg、パックウェイトで4.4kgくらい。で、北アルプス縦断、みたいな(笑)。こないだ行ったときは風速20mくらいあってすごく風冷たかったんだけど、インナーダウン持っていかなかったのね。寝るときは首と頭さえしっかり被っていたらたぶん眠れると思って、首から上のダウンフードだけ持っていって。しっかりフードでぎゅっと絞ったら、それだけで結構暖かいんですよ。でも五竜を越えたあたりで氷点下になって結構厳しくて、低体温症一歩手前に行ったんだけど(笑)。内蔵冷やしたらもうアウトだなって思ったからダウンフードをお腹に入れたんだけど、それでもまだ寒いから、山と道のミニマリストパッドを体に巻き付けたのね。それで「大丈夫、行ける」って(笑)。

TRAILS(三田) それすごい絵だなー(笑)。

夏目 ミニマリストパッドはエマージェンシー用としてもいけるなって(笑)。

小峯 僕らもよくミニマリストパッドは巻きますね。意外と暖かいんですよ。

夏目 防風だしね。

由美子 私も巻いたことはないけどシュラフのなかに入れたりはする。

小峯 カリッカリで行くときダウンパンツのかわりに持ってってました。で、足に巻く(笑)。

夏目 でもOMMではたぶん僕が全部持って、由美子は何も持たないって感じかな。それでも全然まだ軽い、みたいな。

由美子 私はカリカリにはしないけどね。寒いの嫌だし(笑)。

夏目 たぶん「頼むからもうちょっと軽くしてくれ」っていうことになりそう(笑)。

(OMM Japan 2014 )

(OMM Japan 2014 )

TRAILS(佐井) 今年の嬬恋は風が強そうですよね。

小峯 キャンプサイトは結構吹きさらしですね。

TRAILS(三田) 去年の伊豆高原より緯度がかなり上がるから寒くなるだろうな。

小峯 去年は夜も10℃ありましたからね。でも土砂降りの雨が降って風も冷たかったんで、レース中は結構寒かったんですけど。

TRAILS(佐井) でも去年のレースで憶えているのが、土砂降りの雨が降ってきたら「OMMらしくなってきた」っていってたじゃない?

小峯 UKのレースはいつも台風みたいな雨ですからね(笑)。しかも牧草地なんで、地面もぬかるんでキャンプサイトもぐちゃぐちゃで、かなりキツい。だから夜はキャンプサイトについたらみんなすぐ寝るって感じで。日本はまだみんなで和気藹々と話したりしてましたからね。UKのスタッフも「UKのOMMも夜だけは日本みたいだといいな」って。でも今年は日本も雨降ったら結構ヤバいと思う(笑)。

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ノマディクスの小峯秀行さん。

■破線ルートを大手を振って楽しみたい

夏目 さっきも破線ルートとか道がないとこが面白いって話をしたけど、今回もそういうとこを行くわけでしょ? そこを大手振って楽しむってのはさ、個人で山に行くときは割とハードル高いじゃない。それをみんなで楽しめるってのはいい機会だよね。

小峯 僕らもそう思っていて、やっぱり日本でこのレースを作るのって、国立公園の問題とかあってすごくハードルが高いんですよ。会場選びにしても開催しやすい場所でやるか、もしくは今年の嬬恋みたいにちょっとハードだけど出た人に最高の舞台を用意をするのかっていうふたつの選択があって、でもやるからにはハードルは高くとも参加した人に「日本にもこんな場所があるのか!」って思って欲しいんですね。OMMは毎年場所を変えていくので、日本でこれをやり続けるのは僕らにとっても結構チャレンジングなんですけど。

TRAILS(佐井) OMMは基本的に同じとこでは開催しないんですよね。去年も終わった瞬間に「来年の場所まだ決まってないんだよ~」っていってたし(笑)。

小峯 来年の場所は明日下見に行きます(笑)。

由美子 来年の場所をもう目星付けてるの?

小峯 何カ所かピックアップして見にいってるんです。

TRAILS(佐井) 去年も本当によくやりきりましたよね。土屋さんもあのあと「あいつらスゲーうまくやったじゃん!」って激賞だった。

(OMM Japan 2014)

(OMM Japan 2014)

小峯 土屋さんは今年もロングのスコアに出てくれますね。去年もかなり楽しんでくれたみたいで。だからスコアの方に出てくれた人たちは装備もそうだし、全般楽しんでましたね。キャンプを含めて2日間をどう楽しむか、みたいな。

夏目 1日目で沈没した人も多かったけど、それも含めてみんな楽しんでいたって聞いて、まあそれくらいの気持ちで楽しめるなら参加しやすいなって。ウチも由美子と出るってことはそこまでカリカリでやれるわけじゃないし。

由美子 一日目でいなくなるかもしれないしね(笑)。

小峯 去年はストレートの方が人気だったんですけど、今年は去年と逆転して、スコアが一瞬で埋ったんですよ。

TRAILS(三田) たしかにハイカーのためのレースって他にないですもんね。

小峯 ただタイムを競うってだけじゃ魅力を感じないと思うんですけど、そこに地図を読んで彷徨ったりキャンプしたりっていうのがあるとこがみんな魅力を感じてくれていると思うんで、もうちょっとそこのところを伝えていきたいですね。

夏目 だから僕はレースとはあまり考えていなくて、ゲームだと思っている。ハイカーのためのというか、大人のゲーム。

小峯 でもやっぱりレースなんで、始まると対抗心が燃えてきたりもするとこも面白いんですよ。

(OMM Japan 2014)

(OMM Japan 2014)

■様々なバックグラウンドの人たちが一同に集まるイベント

夏目 僕は読図の講習も出たことないしよくわかっていない部分も多いんだけど、これだけ山に行ってて地図を見ていると、地図を見てある程度地形は見えてくるとこがあるから、それが自分がどこまで使えるかっていうのを知りたいんだよね。

小峯 OMMのナビゲーションは基本的に「整地」(地図上の現在位置と向いてる方向をコンパスで確認すること)できれば、参加できると個人的には思いますけど。

TRAILS(三田) 正直、普段トレイルを歩いていてもコンパスを使う機会ってなかなかないですよね。

由美子 使ったことほとんどないかも。

TRAILS(三田) トレイル外れて迷ったりしないかぎり使わないですよね。縮尺5万分の1の「山と高原地図」と使ってもたいして意味ないし。

夏目 普段GPSしか使ってないからなー。実際コンパスっていまスマートフォンにも入ってるから持っていかないしね。

(OMM Japan 2014)

(OMM Japan 2014)

小峯 でもGPSは去年からUKのレースでもOKになったんですよ。ナビゲーションには使っちゃいけないことになっているんですけれど、完全にロストしたときに自分の位置を安全確認できるように。でも、地図とGPSを見比べてナビゲーションしてたら全然レースにならなくて、コンパス使う方が圧倒的に速いんですよ。

夏目 コンパスは自信ないなー。

由美子 迷いそうだよね(笑)。

小峯 正直、僕もUKのOMMに出るまでは何もわからなかったですよ(笑)。

由美子 あらかじめ勉強して行ったの?

小峯 何もしていかなかった(笑)。ただ「整地」だけはできるようにしていきましたけど。でも、レースが2日間なんで、そうすると1日目はたしかに迷うんだけど、2日目になるとだんだん体感的にコンパスに慣れてくるんですよね。だからあくまで個人的な意見ですけど、「整地」っていうキーワードで検索して調べてくれたらそれだけでも参加できると思ってます。整地なら磁北線とコンパスの北を合わせるだけだから、コンパスと地図さえあればどこでも練習できますからね。

夏目 でもそんなふうに地図読みにチャレンジできるってことも、単純に面白そうだよね。

TRAILS(佐井) 夏目さんみたいに経験豊富な人でも、OMMで改めて自分の山のスキルを高めていこうとしているわけで。それが“Face your Challenge”ってことなのかな?

小峯 まさにそういうことが自分たちの目指すことなんです。「自分はハイカーだから」とか「自分はランナーだから」とか、他のアクティビティに手を出さない人も多いと思うんですね。でもOMMって、計らずもいろんなバックグラウンドの人たちが一同に集まって、コミュニケーションがとれる場なんですよ。このイベントが参加してくれた人たちの遊びが広がっていくきっかけになれば、すごく嬉しいな。

■OMM JAPAN 2015 大会概要
開催日:2015年11月13(金)、14(土)、15(日)※13日は前日祭
開催場所:群馬県嬬恋村
大会イベントセンターパルコールつま恋リゾート
カテゴリー
・ストレート Long class 55km 9時間/1日
・ストレート Short class 35km 7時間/1日
・スコア Long class  7時間/6時間
・スコア Short class 5時間/4時間
※各クラスの詳細情報は▶︎コチラのページでご確認ください。
募集定員:各クラス150チーム
申込方法:申し込みは▶︎コチラ

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WRITER
三田正明

三田正明

1974年東京都国立市出身。2001年に『Title』(文藝春秋)の連載「To The Boy /少年犯罪被害者の旅」でカメラマン/ライターとしての活動を始める。2001年にザンビアで皆既日食を見て以来南アフリカ・ジンバブエ・タイ・インド・オーストラリア・アルゼンチン・ブラジル・メキシコ・トルコ・ネパール・アメリカ・カナダ・モンゴルなどを放浪。これまでに皆既日食を五度、部分日食を二度、皆既月食を一度見ている。次第に旅の途上で出会った大自然の世界に傾倒し、気がつけばヒマラヤや北米大陸や日本各地のトレイルを歩くように。雑誌『スペクテイター』や『マーマーマガジン』を始めとする多くの雑誌にアウトドアにまつわるドキュメンタリーやトラベローグや連載記事を執筆、TRAILSではメインライターとエディターを務める。
masaakimita.web.fc2.com

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