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リズ・トーマスのハイキング・アズ・ア・ウーマン#17 / ロング・ディスタンス・ハイキング後の喪失感との向き合い方

2019.02.01
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(English follows after this page.)

文:リズ・トーマス 写真:リズ・トーマス、ジョン・カー、ケイト・ホッチ 訳:藤田快己 構成:TRAILS

ハイカーがロング・ディスタンス・ハイキングという長い旅から帰ってくると、その刺激的でディープな毎日が終わってしまうことで、何かしらの喪失感を抱く人が多いと聞きます。

それは、ロング・ディスタンス・ハイキングに魅せられ、まるで熱病にかかったかのようであり、日本では『ハイカーシンドローム』と呼ぶこともあります。歩いた人にしかわからない感情ゆえ、私たちが毎年開催しているハイカーイベント『LONG DISTANCE HIKERS DAY』でも、それをテーマにハイカー同士が語り合う場を設けています。

ハイカーが抱くこの感情は、日本はもちろん、ロング・ディスタンス・ハイキングの本場であるアメリカでも同様で、『Post-Hike Blues』(ハイキング後の喪失感)と言うそうです。

今回の記事では、この『Post-Hike Blues』について、リズがその原因と対策を語ってくれています。

すでにハイキング後の喪失感を抱いている人はもちろん、これからロング・ディスタンス・ハイキングに行こうとしている人も、必見の内容です。ぜひ参考にしてみてください。


ロング・ディタンス・ハイカーであれば誰もが抱く喪失感(Post-Hike Blues)


初めてのロングトレイルを終えて家に戻った後、多くのハイカーが、いかに「普通」の毎日がつまらないものかに気がつきます。大きな目標に向かって励んだ日々を経て、オフィスでいつもの業務をこなすことに物足りなさを感じるのです。

「ハイキング後の喪失感やハイキング後のブルーな気持ち」は、ロング・ディスタンス・ハイキングにおいて当たり前のことです。でも、この現象についてハイキング・コミュニティではあまり話題にのぼりません。今回の記事では、この明らかにされていないことが多い「ロング・ディスタンス・ハイキング後の日々の送り方」について、ハイカーのみなさんの一助になることを目的としています。

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ハイキング後の過ごし方は時に厳しいものになるでしょう。しかし、この岩登りに使われるチェーンのように、楽にしてくれるツールもあるのです。

多くのハイカーは、ハイキング後の喪失感に陥ることを恥ずかしく感じるものです。自分だけがその状態になっていると錯覚し、他の人は誰も、寂しさやトレイルに戻りたい気持ちを感じていないように思うのです。でも実際には、ハイキング後の喪失感は、ほぼすべてのロング・ディスタンス・ハイカーが経験するものです。特に初めてのロングトレイルの後はなおさらです。

ハイキング後の喪失感は、ハイカーにとって足にできるマメと同じくらいよくあること。空腹や高山病、マメといったハイキングで当たり前となっている話題と同じように、このハイキング後の喪失感についてハイキングコミュニティでより話題にあがるようになれば、多くのハイカーにとってプラスの影響を与えるはずです。

このハイキング後の喪失感についてきちんと知れば知るほど、実際のハイキングの前やその最中に、歩き終わった後の喪失感に向けて適切な準備をすることができるようになります。

まず、ハイキング後の喪失感と向き合う上で大切なことは、「なぜハイキング後の喪失感は起こるのか?」を理解すること。私にはいくつかの持論があります。


<喪失感の原因1> 自然の中での生活との別れ


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美しい自然に囲まれて数週間や数カ月を過ごすと、時にいつもの街に戻りにくくなるものです。

ロング・ディスタンス・ハイキングに出かける際、私たちは数週間、長ければ数カ月、どっぷりと自然に浸かります。過去の研究において、自然の中で過ごすことは人々をより幸せにすることが明らかにされています。ハイキングが終わり、突然、今までまわりを囲んでいた自然が消えてしまうのです。


<喪失感の原因2> 運動によってもたらされる幸福感がなくなる


また、体を動かすことも、人々の幸せに寄与することが証明されています。ロング・ディスタンス・ハイキングにおいて、私たちは毎日ほぼ1日中運動をしています。ハイキング中、脳内ではエンドルフィンが多く分泌され、幸福を感じるようになるのです。多くのロング・ディスタンス・ハイカーに対して、ハイキング中の感情を尋ねれば、幸福感こそがその感情を表すぴったりな言葉だと返ってくるでしょう。

しかし、ハイキングが終われば、ハイキング中と同じだけの運動をすることは日々の生活においてほぼ不可能です。もし、ハイキング後の仕事が決まっている幸運の持ち主がいたとすれば、おそらく1日8~10時間は、座って机と向き合うことになるでしょう。つまり、8~10時間運動していないことと同じです。ハイキング中、何週間も何カ月も、幸福感をもたらすエンドルフィンが脳内に分泌されていたのに、急に日々の仕事ではそれがなくなるわけですから、「崩壊感」を感じることはもはや避けられません。

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ロング・ディスタンス・ハイキングの後、自分を一番幸せにしてくれる存在は遠くにそびえ立つ山々だったように感じます。しかし、すぐ近くでその美しさを見つけることもあります。

さらにタチが悪いのは、多くのハイカーが、日帰りハイキングは「意味がない」と感じてしまっていることです。たとえば、トレイルヘッドまでクルマで片道2.5時間(往復5時間)を要し、そこでのハイキングが5時間かかるとしたら、それぞれの行為の比率は1:1です。このハイキングに、どれほどの意味があるでしょうか。

私は、これまで多くのスルーハイカーから、日帰りのハイキングは、移動時間なども含め投資したお金と時間に対して得られるものが少なすぎる、と聞いてきました。もしかしたら、彼らも実際にハイキングをする前までは、移動時間をかけるだけの価値があると思っていたかもしれません。でも実際にロング・デイスタンス・ハイキングを経験したことで、「意味がない」と思うようになってしまうのです。


<喪失感の原因3> 日照時間の少ない冬という季節


さらに喪失感を助長するのが、冬という季節です。ハイキング後に無事仕事に戻ったとしても、あるいは復帰できていないとしても、冬は到来します。冬季期間中は、外で体を動かすことがより難しくなります。さらに、日光が少ないことで人々の気分にまでも影響を与えてしまいます。自然やエンドルフィンの喪失によってもたらされるハイキング後のブルーな気持ちは、季節にも左右されるのです。


<喪失感の原因4> コミュニティに対する恋しさ


ハイキング後の喪失感を感じやすいもう1つの理由が、コミュニティへの恋しさです。PCT(パシフィック・クレスト・トレイル)やJMT(ジョン・ミューア・トレイル)などのロング・ディスタンス・ハイキングでは、見知らぬ人とも友だちになって同じ道を進むことが多くあります。

ハイキング中のトレイルや自然の力によって、ハイカーは他者に先入観を持つことなく、初対面の人とも気持ちよく話せるようになるのです。そして、日常生活のバスの中でたまたま隣になった人と比べ、トレイル中に出会った人とはハイキングという共通点が多くあるので、いとも自然に話すことができるのです。たとえば、次のセクションの歩き方、クマやヘビに遭遇したかどうか、昨夜の嵐をどう乗り越えたか、といった具合です。

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ロング・ディスタンス・ハイキングでは、そこにとても強いコミュニティが存在するのです。その日に初めて会った人だとしても、お互いに気を配りあい、もし誰かがケガをしたり迷子になったりすれば、できる限りのことをして尽くします。そこにいる人全員が、自然に囲まれ、地に足の着いた同じ感覚や価値観を共有しているのです。ハイキングのコミュニティは、やがて家族のような存在になります。

しかし、ハイカーが旅から戻ると、そのハイキング・ファミリーから引き離されてしまいます。もちろん、インターネットやSNSで繋がっていることはできますが、隣にいる感覚とは異なります。

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さらに喪失感を助長させるのは、家にいる “本当” の家族や友人が、自分のハイキング中の経験談に興味を持ってくれないことです。もしかしたら、最初の数週間は関心を持たれるかもしれませんが、すぐに飽きられてしまいます。コミュニティの喪失感、つまり旅について話したい仲間の喪失感は、多くのハイカーにダメージを与えるのです。


<喪失感の原因5> アイデンティティの喪失


このコミュニティの喪失感をさらに厄介で困難にするのが、アイデンティの喪失です。ハイキングの道中、私たちは自らをハイカーだと捉えます。それは、時にスルーハイカー、ウルトラライトハイカー、ソロハイカー、女性ハイカー、あるいは日本から来た人であれば日本人ハイカーかもしれません。どのように考えるとしても、それらの捉え方は、「本当の世界」ではほとんど何も意味をなさないということです。オフィスに戻ったところで、ほとんどの人はあなたのバックパックがウルトラライトであることに気づきかないのです。たとえそれが、あなたが数カ月前までとても誇りに思っていたことだとしても。


<喪失感の原因6> 明確な目標や目的を感じにくくなる


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ハイキング後の過ごし方を方向づけることは、時にハイキング中の道のりの歩み方を定めることよりも厄介になります。

ハイキング後の喪失感は、復帰によるストレスによっても悪化してしまいます。ハイカーのなかには、トレイルから戻っても仕事や家がない人もいます。金銭面や住まいに関連するストレスは、ハイキング後の喪失感と向き合うことをより難しくしてしまうのです。

もし仕事がなければ、それはつまりなにもすることがない、ということになります。これは、ハイキング中とはまるで対照的な状況です。ハイキング中は、カナダやメキシコの方角を目指し、各々に明確な到達目標があるので、そこに向かって進み続けるほかありません。数カ月間、毎日を生きる上でのゴールが明確にあるのです。そして、日々そのゴールに近づいていることに満足感が募っていきます。しかし、本当の「人生」において、人生の目標などないと感じる人もいます。もしくは、人生の目標があったとしても、目に見える形で達成に近づいている感覚は得にくいものです。


喪失感を乗り越えるために何をすべきか?


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自身の個人的な成果を振り返ることや、ロング・ディスタンス・ハイキング後の過ごし方を事前に計画しておくことは、ハイキング後の喪失感から免れることに役立ちます。

ではハイカーは、ハイキング後の喪失感に備えて、精神的、金銭的に何をするべきなのでしょうか。ロングトレイルから社会への復帰は、ハイキングに出かける前に何をしていくか、ということに大きく関連しています。


<乗り越え方1> 充分な蓄えを用意しておく


まず、金銭面や仕事、人間関係の不安定さは、社会復帰をより困難にします。多くのハイカーは、用意周到なファイナンシャル・プランニングをした上で旅に出かけ、帰宅して数カ月間は困ることのないよう、充分な蓄えを用意しています。つまり、ハイキングの出発前に、安定した幸せな生活を送れるよう、できる限りの準備をしておくことが必要なのです。

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トレイルを進んでいるときと同様に、方向性のゴールを定めることで、難しい決断をよりスムーズに下せるようになります。

もし理解ある上司ならば、事前に相談することでハイキングから戻ってきてからの仕事を用意しておいてくれるかもしれませんし、もし今の職場に不満があってロングトレイルに出かけるならば、事前にその職場をやめておけば「イヤな職場に戻らなくてはいけない」とストレスを感じながらハイキングをする必要もありません。


<乗り越え方2> 家族や友人とのコンセンサス


ハイキング後の喪失感は人間関係によっても悪化します。余計ないざこざを避けるため、旅へ出る前に、家族や友人としっかりコミュニケーションをとり、あなたが何をするのか、なぜするのか、そしてどのような連絡手段があるのかを明確に伝え、理解してもらうことです。まわりから隔離されるハイキングではなく、人間関係をより強固にするハイキングにしましょう。残念ながら、実際に旅から帰ってきてパートナーと別れてしまうハイカーは多くいます。離婚や破局ほど、辛いハイキング後の喪失感はありません。


<乗り越え方3> 適度な運動の習慣化


また、ハイキング後の喪失感を緩和する方法として、適度な運動習慣をつけるのも効果的です。「ハイキング以外はしたくない」と言い張るハイカーもいる一方で、旅から帰ってきた時を新しいスポーツや運動を始めるチャンスと捉える人います。多くのハイカーは秋か冬頃に家に戻るので、室内でカラダを動かすことをはじめる良いタイミングになるかもしれません。

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新たにはじめる運動が、ハイキングほど負荷のかかるものである必要はありません。卓球やダンスでもいいのです。大事なことは、実際に体を動かし、かつそれが家や職場以外の場所で、他の人と行なえる(コミュニティがそこにある)活動であることです。

私自身も、CDT(コンチネンタル・ディバイド・トレイル)をスルーハイキングした後、人生で初めてヨガ教室に通いはじめ、運動を習慣化しました。その結果、スムーズに社会に戻ることができたのです。ヨガ教室は、室内で暖房も効いていましたから、「天気が悪いから」や「ちょっと遠いから」という言い訳ができませんでした。また、ヨガでのストレッチは、ハイキングで疲れ切った私の筋肉や腱を和らげることにも効果がありました。

どのような運動でも、持続する上で大事なことは、習慣化してしまうことです。一度そうなってしまえば、みなさんが思っているよりもずっと簡単に運動を続けられます。習慣になれば、自分にも他の人にも余計な説明をする必要がありません。毎日運動することは、ただみなさんが毎日やることで、生活の一部になるのです。

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ハイキング中の出来事を他のハイカーに話すことは、ハイキングコミュニティの発展につながります。写真提供:John Carr

また、運動するためにレッスンへ通うことの目的として、コミュニティ形成があります。いつもの社会に戻ってしまえば、ハイキング仲間はもうまわりにいません。彼らはあなたを理解してくれる大切な存在で、代わりになるような人はいないのです。でも、実際に多くのハイカーは、同じ運動をする仲間を見つけ、ともに体を動かすことで、ハイキング中に感じていたコミュニティの感覚と近い状態になり、ハイキング後の喪失感とラクに付き合うことができているのです。


<乗り越え方4> 身近なロング・ディスタンス・ハイカーとのつながり


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ハイキングに出かけていないときでも、ハイキングコミュニティとつながりを持ち続ける1つの方法として、ハイカーイベントへの参加があります。写真提供:ALDHA-West by John Carr

もし、幸運にも家の近くにロング・ディスタンス・ハイキングの経験者がいれば、その人とつながりをもつことも、喪失感を防ぐひとつの方法です。ポートランドやオレゴンにいる多くのハイカーは、冬季期間中、持ち寄りパーティーなどハイキング仲間の集いを多く開催しています。このような機会では、ベテランハイカーが初心者に良いアドバイスをすることもできますし、さまざまな経験談を話すこともできます。

ちなみに日本のトレイル・カルチャー・ウェブマガジンである「TRAILS」は、『LONG DISTANCE HIKERS DAY』というイベントを開催していて、そこではハイカー同士お互いに経験談を話し、教え合い、学び合うことができます。

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日本で2016年から毎年開催されているハイカーのためのイベント『LONG DISTANCE HIKERS DAY』。

実際のスルーハイキングの最中においては、ハイキング後もつながりを続けられるよう、連絡先を前もって交換しておくことも有効です。これにより、家に戻ってからも、近くに住む人同士で再会することができます。

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トレイルで育まれた友人関係は、一生続くこともあります。ハイキング後も、出会った仲間と連絡を取り続けることで、いつもの毎日に復帰しやすくなります。写真提供:Kate Hoch

私自身、TRT(タホ・リム・トレイル)でトゥインクル(Twinkle)さんというPCTハイカーに出会いました。そして、お互いがデンバーに住んでいることを知ることになります。トゥインクルさんは、しっかり計画を立てるタイプのハイカーでした。ハイキング後に再会することを見込んで、私たちは電話番号とメールアドレスを交換しました。

その秋、彼は私にメールをくれ、PCTで出会ったデンバーに住むハイカーの連絡先を集めたというので、一緒にデンバー地域のハイキンググループを作ることにしました。そして、レストランなどの身近な場所で、ハイキングについて話を交わしたり、一緒に日帰りハイキングに行こうといった話をしたりしました。ハイキング中に出会ったわけでもないのに、そのグループで出会った何人かのハイカーは、今では私の親友です!

さらに、ハイキングに関する経験談やアドバイスを他のハイカーに伝えることも、ハイキング後の喪失感とうまく付き合う上で重要です。ボランティア精神で自分のためよりも他者のために時間を使うことは、虚無感といった悲しい気持ちを忘れさせてくれます。自分ひとりでロングトレイルの歩き方やノウハウを身につけた人は誰一人いません。かならず教えてくれる存在がいるはずです。誰かに教えるということは、教えた相手の次のハイキング経験をより良いものにすることでもあるのです。

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ハイキング中の出来事を子どもに話すことは、その経験の還元にもなります。


<乗り越え方5> 感謝の気持ちを伝える


同じように、ハイカーは感謝の気持ちを示すことによって、よりポジティブになることもできます。たとえば、PCTを管理するPCTA(パシフィック・クレスト・トレイル・アソシエイション)といった組織に奉仕することも1つの方法です。

私はハイキング中、特にサポートしてくれた人々(トレイル・エンジェル)に、御礼のカードを書いて感謝の気持ちを伝えました。これも1つの方法です。ですから、ハイキング中にトレイル・エンジェルに出会った時には、連絡先を交換をして感謝を伝える準備をしておくのもよいかもしれません。ハイカーのなかには、旅の途中で感謝のポストカードを送っている人もいます。


<乗り越え方6> 新たなロング・ディスタンス・ハイキングの計画を立てる


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ロング・ディスタンス・ハイキングの旅を計画することは、時にその旅を終えた後になりたい自分を省みることも求められます。

最後に、何か楽しみに待ちわびることがあることで、ハイキング後の喪失感と戦うこともできます。希望や期待は悲しさから抜け出る手段になるのです。たとえば、新しいロング・ディスタンス・ハイキングの計画を立ててみてください。過去の研究では、人は次の旅を計画しているときが一番幸福であることが明らかになっています。現実的に次にいつ行けるかなどが分からなくても、ひとまず計画を立ててみてください。それが、ハイキング後の喪失感を和らげることにつながるのです。

TRAILS AMBASSADOR / リズ・トーマス
リズ・トーマスは、ロング・ディスタンス・ハイキングにおいて世界トップクラスの経験を持ち、さまざまなメディアを通じてトレイルカルチャーを発信しているハイカー。2011年には、当時のアパラチアン・トレイルにおける女性のセルフサポーティッド(サポートスタッフなし)による最速踏破記録(FKT)を更新。トリプルクラウナー(アメリカ3大トレイルAT, PCT, CDTを踏破)でもあり、これまで1万5,000マイル以上の距離をハイキングしている。ハイカーとしての実績もさることながら、ハイキングの魅力やカルチャーの普及に尽力しているのも彼女ならでは。2017年に出版した『LONG TRAILS』は、ナショナル・アウトドア・ブック・アワード(NOBA)において最優秀入門書を受賞。さらにメディアへの寄稿や、オンラインコーチングなども行なっている。豊富な経験と実績に裏打ちされたノウハウは、日本のハイキングやトレイルカルチャーの醸成にもかならず役立つはずだ。

(English follows after this page)
(英語の原文は次ページに掲載しています)

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WRITER
Liz Thomas

Liz Thomas

2011年にアパラチアン・トレイルを女性の最速タイムで踏破した記録(当時)を持っていることで知られている。彼女はトリプルクラウンを達成しただけでなく、米国に15以上あるトレイルでのスルーハイクを経験し、今まで15,000マイル以上ものトレイルを歩いてきた。また、彼女はその経験をロング・ディスタンス・ハイキングのコミュ二ティに還元することにも熱心で、American Long Distance Hiking Assosication-West(ALDHA-West)のバイスプレジデンドも務めている。彼女がハイキングを本格的に始める前は、イエ-ル大学の森林環境学部で環境科学の修士課程を修了し、彼女が手がけた、ロング・ディスタンス・ハイキング・トレイルとその保護およびコミュニティに関するリサーチは、名誉あるDoris Duke Conservation Fellowshipの賞を受けた。スポンサーはAltra, Gossamer Gear, Probar, Vermont Darn Tough socks, Mountain Laurel Designs, Sawyer filters, Montbellで、アンバサダーとして活躍している。
http://www.eathomas.com/

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