TRAILS REPORT

SKI HIKING | #06 BCクロカンおすすめ日帰りルート 長野県・戸隠

2021.04.14
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話:石田啓介 写真:小関信平、石田啓介 構成:TRAILS

『SKI HIKING』は、「歩くスキー」であるBCクロカンにフォーカスした企画記事だ。BCクロカンは、滑りながら歩けるその機動力で、雪の世界におけるハイキングの旅を拡張してくれる。

TRAILSがBCクロカンに惹かれた理由の詳細は、ぜひ前回の記事をご覧になっていただきたい (SKI HIKING | #05 BCクロカン2021 Second Season)。

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BCクロカンで旅した春の信越トレイル。

さて今回からは、3回連続で「BCクロカンのおすすめ日帰りルート」をレポートする。

なぜルート案内か。それは、BCクロカンはどこで遊べばよいのか、という遊びのフィールドに関する情報がきわめて少ないからだ。今回の記事シリーズが、BCクロカンにビビッときた人にとって、エントリーするためのナビゲーションになればと思う。

おすすめルートを紹介してくれるのは、以前に僕らと一緒に信越トレイルをBCクロカンで旅した、名古屋のアウトドアショップ「MOOSE (ムース)」のオーナーである、ケースケさん (石田啓介さん) だ。

石田啓介 Keisuke Ishida名古屋のアウトドアショップ『MOOSE (ムース)』代表。1978年、愛知県生まれ。先代が創業当時から山でのクロスカントリースキーツアーを開催。その後、約30年前から道具の進化とともに、テレマークスキーへと徐々に移行し今に至る。現在、冬の雪遊びをする人を増やすために、スキー経験が無くても楽しめるBCクロカンの魅力を広めるべく奮闘中。
石田啓介 Keisuke Ishida名古屋のアウトドアショップ『MOOSE』代表。先代が創業当時から山でのクロスカントリースキーツアーを開催。現在、雪遊びをする人を増やすため、BCクロカンの魅力を広めるべく奮闘中。



今回のおすすめルート:長野県・戸隠。雪の参道を歩く。



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戸隠高原には、戸隠クロスカントリーツアーコースが設定されている。その中でも、今回紹介するのは奥社・牧場コース。

ケースケさん:「このルートは、戸隠高原にある戸隠クロスカントリーツアーコースの一部です。昔からあるクロスカントリースキーのコースなので、もちろんBCクロカンにもピッタリですよ。

戸隠キャンプ場からスタートして、丸山をトラバースしながら随神門 (ずいじんもん) へ。そこから参道を通り、戸隠奥社入口から、さかさ川沿いを歩きながらスタート地点へと戻る周回コースになります。

のんびりまわって5時間くらいですね。アップダウンも少なく、BCクロカン初心者でも行きやすいルートです」



長野県・戸隠のレコメンド・ポイント。



[1] 雪化粧した参道を歩くことができる
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戸隠神社の随神門 (ずいじんもん) は、神聖な空気につつまれている。

ケースケさん:「雪が積もった参道を歩くことなんて、なかなかないですよね。しかも戸隠神社の参拝シーズンは無雪期なので、人もほとんどいません。

そんなひっそりと静まり返った参道を、BCクロカンで滑るように歩くのは、とても新鮮な感覚です。この雪の季節だからこそ味わうことができる体験ですね」

[2] ゆるやかな起伏でスピード感を体感できる
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アップダウンが少なく歩きやすいのも、このルートの特徴。

ケースケさん:「無雪期は、スタート地点〜随神門の区間が、ささやきの小径という散策コースとして親しまれています。でも雪が積もるとその道は見えなくなるので、どこでも自由に歩くことができます。

アップダウンが少なくスノーシューでも楽しめますが、BCクロカンだと滑るように歩くので、ゆるやかな傾斜をダイレクトに感じられるんですよね。わずかな起伏でさえスピードに強弱が生まれるので、アップダウンを楽しむことができると思いますよ」

[3] 冬用の道標が頼りになる。
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スキー板を履いたクマのイラストが目印。

ケースケさん:「雪山では基本的にナビゲーションスキルが求められますが、ここはクロスカントリーコースに指定されているので、要所要所に積雪期でも視認性の高い道標があるんです。

もちろん地図やGPSアプリは必須ですが、それにプラスしてこの道標も頼りにして歩けば、比較的迷いにくいと思います」

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TRAILS編集部の『SKI HIKING』の観点から、今回の戸隠のルートの面白さをピックアップすると大きく2つある。

まずは、雪景色の神社の参道をハイキングできることだ。山のなかにある神社の参道も、BCクロカンならば、遊びのフィールドになる。日本らしい雪景色のなかを、スキーでハイキングできるというのは、他にはない感覚だ。

もうひとつは、トレイルサインのある安心感だ。もちろんノートレース (道がない) のエリアもある雪上の遊びゆえ、地図とGPSアプリは必須。とはいえ、BCクロカンをこれから始めたい人にとって、このようなナビゲーションは、大きな助けとなるだろう。

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トレイルズ

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佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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