TRAILS REPORT

HAMMOCKS for Hiker | メーカー別リコメンド・ギア 〜周辺ギア編〜

2021.05.26
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TRAILSとハイランドデザイン (ハイカーズデポ) が立ち上げたイベント『HAMMOCKS for Hiker』(※)。

このイベントにまつわる4回の記事シリーズ最終回は、今までこのイベントに出展してくれたメーカーから、Hammocks for Hiker的オススメ『ハンモック周辺ギア』をセレクト。

本記事では、山のなかでハンモック・キャンプを楽しむためのギアを中心に、ピックアップした。今回の記事の前半では、ダウンキルト、タープ、ハンギング・ギアなどのスリーピングギア&シェルター。そして後半では、ハンモックにゆられながらミニマムな焚き火を楽しむための、ストーブ、クッカーなどを紹介したい。

HAMMOCKS for Hiker:2016年に、TRAILSとハイランドデザイン (ハイカーズデポ) が立ち上げた、ハイカー向けのハンモックイベント。ハイキング向けのハンモックを出すメーカーが集まるイベントとして、国内最大規模。ハイキングと野営を前提としたハンモックにフォーカスしているのが大きな特徴。ハンモックメーカーが一堂に会し、数多くのハンモックを実際に体験することができる。毎年5月に山梨県の『月尾根自然の森キャンプ場』で開催 (2020年はコロナのため中止。2021年は秋開催を検討中)。


ハンモック・ハイキングには、ハンモック以外のギアも欠かせない。


WESTERN MOUNTAINEERING ウエスタンマウンテニアリング


■ SLINGLITE (スリングライト)
・重量 440g
・価格 37,290円 (税込)


 
1970年、2人の登山家が自分たちのスリーピングバッグを作りはじめたことがきっかけで誕生したウエスタンマウンテニアリング。

妥協を許さない製品づくりのポリシーは、50年を経た今も変わらず、それは、現在もほとんどの製品をアメリカはサンノゼの自社工場でつくり続けていることからもわかる。創業以来、保温性と軽量性に優れたスリーピングバッグやダウンジャケットなど、ハイカーから愛され続ける定番のダウン製品を作ってきた。

そんなウエスタンの唯一のハンモック用プロダクトが、このアンダーキルトだ。850+フィルパワーのダウンが225g封入されていて、高い保温性を有する。サイドにはフックとループが計6つ付いており、ハンモック本体との隙間を減らして保温力をより高めることもできる。


 
さらに、頭から足元までつながっているボックス構造は、コンティニュアスバッフルと呼ばれ、内部でダウンを移動させることが可能。たとえば、足元の冷えが気になる場合は、足元部分のダウン量を増やして保温力をアップさせることができるのだ。


PAAGOWORKS パーゴワークス


■ NINJA TARP (ニンジャタープ)
・重量 約400g
・価格 19,800円 (税込)


 
パーゴワークスのニンジャタープは、280 × 280cmという大きさなので、ハンモックとの組み合わせも可能なタープだ。

しかも、もともとタープ単体での使用を想定して作られていることもあり、ハンモック以外のさまざまなシーンでも活躍してくれる。最大の特徴である豊富な設営バリエーションにくわえ、ジョイント部分が21カ所も付いているため、複数のタープを連結して、パーティーで広い屋根を作ったりすることができるのも面白い。

ちなみに、このダークベージュのモデルは、2021年6月発売予定の新色だ。これまでカラー展開をしてこなかったニンジャタープ (コラボモデルでカラーモデルを限定発売したことはある) に、定番カラーが追加されることになった。

■ SHURIKEN (シュリケン)
・重量 約4g (1個あたり)
・価格 2,200円 (税込・4個セット)


 
シュリケンは、テントやタープなどを張る際に、ロープワークを知らずとも、ガイラインの長さ調整や、結束、分岐などができるアイテム。

このシュリケンは、ハンモックでのギア・ハンギングとの相性が非常に高い。リッジラインにギアを吊るす際、ロープワークも必要なく引っかけるだけでハンギングが可能になるのだ。


MSR エムエスアール(マウンテン・セーフティ・リサーチ)


■ WindBurner Personal Stove System (ウィンドバーナーパーソナルストーブシステム)
・重量 465g (ガス缶除く)
・価格 28,600円 (税込)

■ WindBurner Hanging Kit (ウィンドバーナーハンギングキット)
・重量 30g
・価格 4,840円 (税込)


 
クライミングのカルチャーのなかで磨かれてきたギアやテクニックは、ハンモック・キャンプに応用できるものがある。この観点で面白いのが、MSRのウィンドバーナーパーソナルストーブシステムと、ウィンドバーナーハンギングキットだ。

アメリカ本国において、MSRのウィンドバーナーは、登山家やハイカー、クライマーから絶賛されてきた (ついに2020年春に日本でも発売開始)。特徴は、専用ポットの下部がバーナーを覆い、炎が表に出ず、完全に閉じられた空間で燃焼する構造であること。実質的に風の影響をほとんど受けないため、燃焼効率も非常に高い。


 
このバーナーに専用のハンギングキットを組み合わて吊るす方法は、安定した水平な設置面を確保できないクライミングの世界などでは常識的に行なわれてきたスタイルだが、実はハンモックにも応用できる。山のなかでハンモック・キャンプをするときは、斜面や不整地で設営することもある。そういった、地面にストーブを安定して置けない場合に、ハンギングシステムが有効になるのだ。

ただし、このハンギングキットは、全長を変えることができないため、ハンモックとの高さのバランスだけ注意が必要だ。干渉しないようにうまくセッティングしよう。


VARGO バーゴ


■ Titanium Hexagon Backpacking Wood Stove (ヘキサゴン・ウッドストーブ)
・重量 116g
・価格 10,780円 (税込)

■ Titanium Sierra Cup 450 (チタニウム・シエラカップ 450)
・重量 55g
・価格 4,180円 (税込)


 
2003年の創業以来、一貫してチタンにフォーカスして独自の製品開発をつづけているメーカー。無駄を排除し、できる限りシンプルなデザインにすることで、プロダクトの強度も高めているのが特徴でもある。

このヘキサゴン・ウッドストーブは、煙突効果 (チムニー効果) が生まれる構造になっており、燃焼効率がいい。しかも、パーツがすべて連結しているため組み立ても簡単で、パーツを失くす心配もない。シンプルにすることによって、壊れにくさだけではなく、使い勝手も向上させているのだ。

今回、このストーブに組み合わせたのが、2021年に新たに発売された、同ブランドのチタン製の軽量シエラカップだ。シエラカップでありながらも注ぎ口が付いているため、水切れがいい。調理にも食事にも使える便利なギアだ。

■ Titanium Travel Coffee Filter(チタニウム・トラベル・コーヒーフィルター)
・重量 36g
・価格 7,480円 (税込)


 
ハンモックに揺られながらのコーヒーは最高だ。そんなシーンで重宝するのが、このチタン製のコーヒーフィルター。耐食性が高く匂い移りがないので、美味しいコーヒーを淹れることができるのだ。

また、内側と外側の二重の網目構造になっているのも特徴的。内側は精緻かつ細かいメッシュで、ろ過機能に優れ、これがコーヒーの旨味にもつながる。

折りたたみ式の脚は、さまざまな大きさのカップにフィットするのも便利。トランギアのメスティンにもセットできたりと、カップ以外の容器と合わせることも可能だ。


FIREBOX ファイヤーボックス


■ Nano Titanium Box Set(ナノ・チタン・ボックス・セット)
・重量 206g
・価格 15,400円 (税込)


 
ファイヤーボックスは、40年以上の歴史を誇る、折りたたみ式ウッドストーブのメーカーである。BBQやキャンプ用も含めさまざまなストーブを開発しているが、なかでもハンモック・ハイキングに最適なのが、この最軽量モデルだ。

ストーブ本体は115gと軽量で、折りたたむと厚さはわずか6mm。シャツやパンツのポケットにも入る大きさである。しかも小さいわりに側面の穴が広く、大きな枝を入れることができるため火が長持ちするのだ。

付属のケース (Xケース) は、その名のとおり内側にX型の溝があり、そこにストーブの脚をセットできるようになっている。これにより安定性が高まり、重いポット等をおいても揺れにくく、安心して使うことができる。また、このケースは灰受けとしても機能するので、地面の保護にもなるし、片付けも簡単だ。

ちなみに、写真のとおり、MAXI TITANIUM (マキシ・チタニウム) のチタンコーヒーメーカー (200ml) とも相性がいい。


MAXI TITANIUM マキシ・チタニウム


■ Titanium Water Bottle (チタン・ウォーター・ボトル)
・重量 150g
・価格 10,890円 (税込)


 
マキシ・チタニウムは、純度の高いチタン(グレード1:ASTM規格)のみを使用したポットやボトルを作っているブランドだ。

このチタン製のウォーターボトルは、強度があることはもちろん150gと軽量で、容量は800ml。ハイキングで水筒として使いつつ、野営時にはそのまま火をかけることができるという、水筒にも鍋にもなるユニークなプロダクトである。

フタを閉めれば密閉性が高く、内容物がこぼれることはないため、気軽にハンモック上に置いておくこともできる。塗装などはいっさい施されていないことから直火もOK。ウッドストーブと組み合わせるにもピッタリだ (ただし、火にかける時はフタを外すこと)。

チタンコーヒーメーカーも含めてマキシ・チタニウムのプロダクトは、現在のところ国内では欠品中らしいので、再入荷をウォッチしておこう。


 
ハンモック・ハイキング、ハンモック・キャンプをテーマとして、全4回のシリーズ記事をお届けしてきた。

1回目は、ハンモックのルーツから使い方までを紹介する『ハンモックのA to Z』。

2回目は、宿泊道具としてのハンモックの楽しみ方を紹介する『ハンモック・キャンプ』。

3・4回目は、メーカーごとのHammocks for Hiker的オススメを紹介する『ハンモック・ギア』。

「ハイカーのためのハンモック」を網羅的につかめる内容を目指して作成したシリーズ記事だ。今回の記事が、山でハンモック・ハイキングを実践するためのガイドになればと思う。

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佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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