TRAILS REPORT

HAMMOCKS for Hiker | ハンモックのA to Z 〜ハイカーのためのハンモック〜

2021.05.14
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TRAILSとハイランドデザイン (ハイカーズデポ) が立ち上げたイベント『HAMMOCKS for Hiker』(※) の初開催は、今から5年前の2016年。

今回からはじまる4回連続のハンモック記事では、イベントを通じて制作してきた、さまざまなコンテンツを凝縮した『HAMMOCKS for Hiker』の「ダイジェスト版」をお届けしていきたい。

今まで掲載してきた『HAMMOCKS for Hiker』の記事のアーカイブは、ハンモックの基本から応用までを網羅するコンテンツが揃っている。なので、ハンモック・ハイキングのビギナーから経験者まで、誰にとっても役に立つ内容となっている。

HAMMOCKS for Hiker:2016年に、TRAILSとハイランドデザイン (ハイカーズデポ) が立ち上げた、ハイカー向けのハンモックイベント。ハイキング向けのハンモックを出すメーカーが集まるイベントとして、国内最大規模。ハイキングと野営を前提としたハンモックにフォーカスしているのが大きな特徴。ハンモックメーカーが一堂に会し、数多くのハンモックを実際に体験することができる。毎年5月に山梨県の『月尾根自然の森キャンプ場』で開催 (2020年はコロナのため中止。2021年は秋開催を検討中)。

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ハイキング向けのハンモックを出すメーカーが集まるイベントとして、国内最大規模を誇る。

2021年の今年の『HAMMOCKS for Hiker』は、コロナの状況を見ながらではあるが、現在、秋開催を模索しているところ。

とはいえ、あたたかくなってきたし、コロナに気をつけつつハンモックを持って山に出かけたいハイカーも多いはず。ハンモック・ハイキング、ハンモック・キャンプのガイドとして、この全4回のシリーズ記事を楽しんでいただければと思う。

1回目は、ハンモックのルーツから使い方までを紹介する『ハンモックのA to Z』。
2回目は、宿泊道具としてのハンモックの楽しみ方を紹介する『ハンモック・キャンプ』。
3・4回目は、メーカーごとのHammocks for Hiker的オススメを紹介する『ハンモック・ギア』。

まず1回目のA to Zでは、5つのクラシックとも言える過去の記事を引用しながら解説していきたい。

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イベントでは、毎年たくさんのハンモックハイカーが集結。他に類を見ない、ハイカーのためのハンモックイベントだ。


はじめに:『HAMMOCKS for Hiker』を立ち上げた理由。


このイベントを立ち上げた当初は、日本における現在のハンモック・ハイキングのムーブメントが起こる「前夜」であった。それは、ちょうど100g台のウルトラライト (UL) なハンモックが、いくつかのメーカーから登場しはじめた時期。

従来からハイキングに使われてはいたが、このUL化をはじめとしたプロダクトのアップデートを機に、僕たちは、あらためてハイキングの旅を拡張してくれるギアだと再認識した。そして僕たちは、仲間たちと一緒に、ハンモック・キャンプへと繰り出したのだった。

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第1回目のイベント前のこのハンモック・キャンプが、大きなきっかけとなった。このキャンプの詳細は、次回の記事で紹介する。

キャンプでは、ハンモックのシステムや、ハンモックと相性のいいウッドストーブをはじめとしたギアなど、何かに取り憑かれたかのように、夜が明けるまで試しまくった。

まさしく実験的なキャンプだった。そして、ハンモックのポテンシャルに熱狂した僕たちは、ハイランドデザインと一緒に、ハイカーのためのハンモックイベント『HAMMOCKS for Hiker』を立ち上げることを決めた。

『HAMMOCKS for Hiker』の立ち上げ後には、他のメディアでもハンモック特集が頻繁に取り上げられるようになった。さらに、僕たちが本イベントの開催地として選んだ「月尾根自然の森 キャンプ場」は、今や「ハンモックの聖地」として知られるようになった。


A to Z (その1):宿泊道具としてのハンモック。そのルーツとヒストリー。


■ Article1 ハンモックの歴史と魅力
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まず最初に紹介したいのが、『HAMMOCKS for Hiker』の記念すべき第1回に行なわれた「ハンモック・トーク」の内容をまとめたレポート。僕たちは、このイベントの立ち上げに際し、ルーツとヒストリーを調べ直した。

ルーツとして面白いのは、米軍放出品のジャングルハンモックを、ハイキングに使い始めたことから発展していったことだ。この流れのなかから、ハイカーの宿泊道具としてヘネシー・ハンモック (HENNESSY HAMMOCK) が誕生した。

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第二次世界大戦中、アメリカ製のジャングルハンモックを使っているオーストラリアの兵士。

日本のULシーンでは、川崎一さんがブログで紹介したことによって、このヘネシー・ハンモックが、2004年頃に900gを下回るシェルターとして話題になった。

そして現在、アメリカのロングトレイルを歩くハイカーたちは、マダニ対策の実践的な道具として、ハンモックの価値を再発見し、活用している。

このようなルーツ&ヒストリーを紐解きながら、現在の日本におけるハンモックの価値を語り合ったレポートである。


A to Z (その2):ハンモックの選び方。


■ Article2 ハンモックの最新スペック調査
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現在、各メーカーからいろいろなタイプのハンモックが販売されている。そのスペックをリサーチして、大きく3つのタイプに分類した、『TRAILS research』(トレイルズ・リサーチ) のレポート。ハンモック選びの最初のガイドとして、ぜひ活用してもらいたいデータだ。

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『快適性』を表す軸として、「Width 横幅」を採用して整理した。快適性には、幅の広さ以外にも、素材や構造など複数の要素があるが、シンプルに整理できる指標を採用。

『ウルトラライト(UL)ハンモック』: 今後変わる可能性はあるが、現段階では200g以下であることが境界線となりそうだ。幅は120cm前後のミニマムなものが、ここに区分される。

『ライトウェイト(LW)・ハンモック』: 2018年頃からのトレンドは、「軽量さ」と「快適性」を兼ね備えたラインナップの充実が挙げられる。300g以下に抑えつつも、幅150cm以上で寝心地の自由度を高めたものが多い。

『スタンダード・ハンモック』: パッカブルハンモックのクラシックスタイルで、ライトなものよりもしっかりした生地(70デニールの厚み)で、寝心地に優れているのが特徴。ENOの定番Double Nest Hammockなどがこのカテゴリーの代表モデルだ。

ハンモック選びの基準のひとつとして、『軽量性』と『快適性』のバランスがある。自分のハイキングのスタイルに合ったカテゴリーのハンモックを探してほしい。


A to Z (その3):ハンモック・キャンプの方法 (基本)。


■ Article3 ハンモックのキャンプスタイルABC
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次に紹介するのは、ハンモック・キャンプの方法とTIPSをまとめた記事。

ハンモックの上にタープを張れば、基本的な野営環境はできあがる。しかし、ハンモック・キャンプの天敵は「背面の冷え」。この「背面の冷え」対策として、ハンモック・キャンプの基本となる3つのスタイルがある。

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ハンモックでの宿泊スタイルのひとつ「Pea Pod エンドウ豆」では、チューブ状のキルトでハンモックを覆う。

その3つとは、「スリーピングバッグ & スリーピングマット」スタイル、「アンダーキルト & トップキルト」スタイル、「Pea Pod エンドウ豆」スタイルだ。


A to Z (その4):ハンモック・キャンプの方法 (応用)。


■ Article4 ハンモックジャンキーになるためのキャンピングTIPS
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ハンモック・キャンプのAdvance編を紹介したのが、次の記事。

ハンモック・キャンプのアドバンテージとしては、「テントでは得られない、最高に気持ちいい浮遊感」はもちろんのこと、「地面の状況に左右されずに安定して寝られる (枝、下草、岩、泥が多いところや斜面でも、2つの支点さえあればキャンプ&レストできる)」も挙げられる。

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ギアを地面につけず、吊るしておくためのハンギングシステム。

このアドバンテージを活かすため、濡れた地面や斜面でハンモック泊するためのTIPSを整理した。ここまでできるようになれば、ハンモック・ジャンキーの仲間入りだ。


A to Z (その5):ハンモック・ハイカーのスタイル紹介 & ギアレビュー。


■ Article5 ユーザーレビュー
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ハンモック・ハイカーのリアルなレビューを集めた『TRAILS research』(2019実施)。

『HAMMOCKS for Hiker』には、ハンモックの初心者からマニアックな熟練者まで、さまざまなグラデーションのユーザーが遊びにきてくれる。イベントで実施したリサーチでは、会場に来た人の半数以上が「ハンモックを2つ以上持っている」という結果もあった。そんなハンモック・ハイカーのスタイルを見ているだけでも楽しい。

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ハイカーのスタイルから、ハンモックギアへの偏愛ぶりがうかがえる。

この記事では、工夫を凝らしたハンモック・キャンプ用ギアのカスタマイズから、率直なユーザー評価まで、ハンモック・ハイカーのリアルが詰まっている。

ハイカーによって、軽さ優先、寝心地優先などの基準の違いよって、選ぶギアも変わる。また設営方法の簡単さで選ぶ、というのも実にリアルな意見だ。


A to Z (その6):ハンモック・ムービー。


最後に、『HAMMOCKS for Hiker』のイベントの雰囲気がわかる動画を。

その他、TRAILS Youtubeチャンネルでは、たくさんのハンモック・ムービーを公開中。ぜひこちらもチェックしてみてください! (詳しくはコチラ)

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ハンモックのシリーズ記事の第1回目の今回は、「ハンモック・ハイキングの A to Z」というテーマで、ヒストリーから、具体的な楽しみ方やTIPSまで、全体像を把握できるようなレポートとしてまとめた。

次回は、『ハンモックキャンプ 〜宿泊道具としてのハンモック〜』と題して、これまでTRAILS編集部が仲間と一緒に楽しんできた、さまざまなハンモック・キャンプを紹介する。

毎回、新たなハンモックのスタイルやTIPSにトライして遊んでいる僕らを通じて、ハイカーにとってのハンモックの魅力や奥深さを知ってもらえたら嬉しい。

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佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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