UL MAKER MOVEMENT

MYOGer Works | GARAGEに集うMYOGerたちが自作したギア #12

2026.03.11
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取材・文・写真・構成:TRAILS

『MYOGer Works』では、TRAILS INNOVATION GARAGE (以下、GARAGE) に集まるMYOGerたちの作品をレポートしていく。

GARAGEでは、どんなMYOGerたちが、どんなギアをMYOGしているのか?

それぞれのMYOGerたちのバックグラウンド(MYOGしたきっかけや動機) と合わせて、各人がMYOGしたギアを紹介する。

今回の#12〜#15では、MYOGer NIGHT #05 (2025年11月開催) に参加した、MYOGerたちによるギアを紹介。イベント当日の様子は、イベントレポートをぜひチェックしてみてほしい。 (記事はコチラ)

MYOGのマテリアル販売、MYOGer向けSCHOOL、MYOGer NIGHTと同様に、この『MYOGer Works』の記事が、MYOGカルチャーの世界観を共有、啓蒙し、新たなUL GARAGE MAKER誕生の健全なブースターとなればと思う。

バックパック / KYU




バックパック (素材: ダイニーマ®︎ グリッドストップ 210D。重量: 440g。製作時間: 2ヶ月。)

—— このギアをMYOGしたポイントは?
KYU: 自分にとって使い勝手の良いザックがなかなか見つからなかったんですが、MYOGerの皆さんが自作しているのを見て、私も挑戦してみようと。

実際に作る前に数年を妄想に費やしましたが (笑)、やっと完成にこぎ着けました!


妄想に数年間を費やした初めてのMYOGバックパック。

—— どんなところを工夫しましたか?
KYU: サイド上部のポケットや、フロントの3段メッシュポケットなど、小さいポケットをたくさん付けることで、小物などの定位置を決めてさっと取り出せるようにしました。ポーチなどに入れて小分けにしても結局ぐちゃぐちゃになってしまうので。

背面上部の貴重品ポケットは、今持ってるザックに付いてるポケットを参考にしたんですが、付け方が複雑で泣きそうでした。

MYOGにハマったきっかけ

小さい頃から手芸が好き。それで富士山を歩くときに、砂が入るとやだと思ってゲイターを買おうとしたが、買うと高いから、手芸屋さんで防水生地を買って自分で作ってみたのが、MYOGのきっかけ。作るのが下手でも、買ったものより、自分でMYOGしたものを持って歩く方が好き。

 

ペグケース / TAKUYA




ペグケース (素材: X-Pacダイニーマ®︎ コンポジット・ファブリック 1.0oz。重量: 11g。製作時間: 2日。)

—— このギアをMYOGしたポイントは?
TAKUYA: X-PacとDCFで作ったペグケースです。土のついたペグでザックの中を汚したくなくて作りました。

先の鋭いペグを入れても大丈夫なように、頑丈な素材を選びました。


用途に合わせ、素材を切り替えて作ったペグケース。

—— 素材以外には、なにか工夫した点はありますか?
TAKUYA:サイズについても、自分なりに工夫しました。

ペグと一緒に、テント設営に使う細引きも収納できるギリギリの大きさで設計しました。

MYOGにハマったきっかけ

ウルトラライト (UL) に興味を持ち、ブログなどでUL関連の情報を物色する中でMYOGの存在を知った。MYOGの情報に触れるうちに、自分でも挑戦してみたくなり、スタッフサックの自作からMYOGをスタート。

 

キャンプサンダル / KEISUKE




キャンプサンダル (素材: ポリエチレンフォーム、Venom UL Stretch Mesh ECO。重量: 38g。製作時間: 5時間。)

—— このギアをMYOGしたポイントは?
KEISUKE: テント場で使うためのキャンプサンダルを自作しました。

市販品は機能や構造が過剰に思え、「自分にとって本当に必要最低限の機能」だけを持つリラックスシューズを目指しました。


必要最低限のシンプルな構造のキャンプサンダル。

—— 工夫したのはどんなところですか?
KEISUKE: 縫製箇所を最小限に抑えて、熱加工で強度と耐久性を確保しました。

発泡ポリエチレンフォームをアイロンで硬化させて耐水性を高め、バンドやコードホールははんだごてで溶融加工することで、ほつれ防止と軽量化、シンプルな構造を実現しました。

MYOGにハマったきっかけ

最初のMYOGはTRAILSのMYOG kitで作ったスタッフサック。鉄工や木工などものづくりやデザイン関連の仕事をしていたのもあって、欲しいものは自分でつくる習慣はある。2023年に歩いたジョン・ミューア・トレイルでは、自分でMYOGしたファニーパックとグランドシートを持って行き、MYOGしたギアで山を歩く楽しみを知った。

 

ワレット / HARA




ワレット (素材: ダイニーマ®︎ コンポジット・ファブリック・ハイブリッド。重量: 19g。製作時間: 6ヶ月。)

—— このギアをMYOGしたポイントは?
HARA: もともと自分が使っていた財布に少し不満があったんです。

それなら自分で作って見ようかなと思って、DCFハイブリッドでMYOGしてみたんです。


DCFハイブリッドでMYOGしたULワレット。

—— どんな経緯でこの形に行き着いたんですか?
HARA: 友人の意見なども参考にしつつ何個か試作を重ね、小銭入れがジッパー式だと取り出しづらいなということで、ボックス型にしてスナップボタンを付けることで小銭が取りやすいようにしました。

それと二つ折りが開かないようにバンジーコードを付けたんですが、曲芸的な縫い方が必要だったため、この点については改善が必要です。

MYOGにハマったきっかけ

趣味の登山をする中でMYOGを知り、YouTubeやブログなどでMYOGについて調べ出す。アウトドア生地を扱っているお店を探していたところTRAILSに出会い、そこからさらにMYOGにハマる。

 

スリット付きキルト / TAKASHI




スリット付きキルト (表生地: Hyper D nylon 1.0oz、中綿: クライマシールド APEX 3.6oz。重量: 560g。製作時間: 1ヶ月。)

—— このギアをMYOGしたポイントは?
TAKASHI: 以前ハンモックのアンダーキルトをMYOGしたんですが、そこに首を通すためのスリットを開けることで、キルトをポンチョのように着られるようにしました。

市販品でスリット付きのキルトを見て、いいなと思いやってみました。


ポンチョのように着るためのスリットが入っている。

—— 作るのに苦労した点はありますか?
TAKASHI: 真ん中を一部切って縫うだけなので、手順をイメージするのは簡単だったんですが、面倒だったり勇気が出なかったりして、実行までに時間がかかりました。

スリット部分から熱が逃げることも考えられるので、どの程度保温力に影響があるのか、今後使いながら確認していきたいです。

MYOGにハマったきっかけ

山歩きを始めて1年弱くらい経った頃に、ULとMYOGを知る。既製品を買い足していくか、ミシンを買うか迷った結果、後者を選びMYOGの道へ。もともと手先を動かすのも好きだった。最初にバックパックのMYOGキットから始めて、その後、タープ、シュラフも作ったりと、楽しいMYOGの沼に浸かっている。

 

リペアパイプ / DAYLIGHT




リペアパイプ (素材: アルミ。重量: 4g。製作時間: 1時間。)

—— このギアをMYOGしたポイントは?
DAYLIGHT: ロングトレイルの道中でテントポールが折れた場合に、その場で補修するため製作したリペア用パイプです。

アパラチアン・トレイル (AT) をスルーハイクする際に実際に使用しました。


実際にトレイル上でテントポールの補修に使用した。

—— 市販のリペアパイプとの違いはありますか?
DAYLIGHT: パイプにスリットが入っているので、テントポールの径に合わせてジャストフィットさせることができます。

さらに直径±1mmぐらいは調整できるため、自分のものだけではなく他のテントポールの補修にも使えそうです。

MYOGにハマったきっかけ

もともと作ることが好き (木工、電子工作等) なので、延長線上に布製品の製作があっただけ。軽量化というよりも、自分の必要と思う機能だけのギアが欲しかった。自分で作る方が安上がりだし、ギアを作る楽しみと合わせて一石二鳥。他の人が持っていない個性的なものが出来上がり、それを使う (見る、見せる) ことも快感。

 

次回のMYOGer Works#13では、引き続きMYOGer NIGHT #05 (2025年11月開催)に参加した他のMYOGerたちの作品を紹介。次回もお楽しみに。

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