MYOGer Works | GARAGEに集うMYOGerたちが自作したギア #01
取材・文・写真・構成:TRAILS
今回より新たにスタートする連載『MYOGer Works』では、TRAILS INNOVATION GARAGE (以下、GARAGE) に集まるMYOGerたちの作品をレポートしていく。
GARAGEでは、どんなMYOGerたちが、どんなギアをMYOGしているのか?
それぞれのMYOGerたちのバックグラウンド(MYOGしたきっかけや動機) と合わせて、各人がMYOGしたギアを紹介していく。
今回の第1回と続く第2回では、MYOGer NIGHT #01に参加した、MYOGerたちによるMYOGが登場。
ここに紹介するMYOGerたちの作品が、これからMYOGを始めてみたい人のきっかけや、既に始めている人のインスピレーションになればと思う。
MYOGのマテリアル販売、MYOGer向けSCHOOL、MYOGer NIGHTと同様に、この『MYOGer Works』の記事が、MYOGカルチャーの世界観を共有、啓蒙し、素晴らしいUL GARAGE MAKER誕生の健全なブースターとなればと思う。
サコッシュ兼バックパック / KANEYAN
—— MYOGにハマったきっかけは?
KANEYAN:小さい頃から、ものをつくるのは好きでした。最初のMYOGは、自分は体が大きいので、自分の体に合ったビヴィを作ろうと思ったのがきっかけです。その後、GARAGEを訪れて、いろいろと相談に乗ってもらって、バックパック、ハンモック用のアンダーキルトなど、いろいろとMYOGをするようになりました。
—— このギアをMYOGしたポイントは?
KANEYAN:昔、バックパックにもなるサコッシュにもなるギアを見たことがあって、それを自分なりに考えて作ってみました。一見、ただのサコッシュに見えますが、しゅるしゅるとロールトップ部分を伸ばして、ストラップの場所を付け替えると、バックパックにトランスフォーム (変身) するギアです。長モノも入るサイズのバックパックで、大根でもフランスパンでも入るんです (笑)。
バックパック / MASA (MYOG歴2年)
—— MYOGにハマったきっかけは?
MASA:初めてMYOGしたのは、ボディはタイベックで、ポケットは100均で買ったメッシュ生地は使ったバックパックでした。でも、これは使って1日でショルダー部分から裂けて壊れてしまったんです。その後に、レイウェイのバックパックを作って基礎から学んで、そのうち「これ楽しいわっ!」と、どんどんとミシンを踏むことにハマりました。失敗も楽しみながらMYOGを楽しんでます!
—— このギアをMYOGしたポイントは?
MASA:MYOGをはじめてから1年くらいで、レゲエ好きが贈るガレージブランド YAH MAN TRAILS GEARを立ち上げました。自分の好きなものを作るのが基本です。このバックパックもそうです。バックパックの奥に収納しているものを取り出しやすくしたくて、バックパックはボトム部分にジッパーを取り付けてみました。調子はいいです。
ULコンテナ / TOMU (MYOG歴0年)
—— MYOGにハマったきっかけは?
TOMU:普段はイラストレーターの仕事をして、つくる作業は好きです。最初のMYOGは、紙で作ったバックパックでした。レイウェイのバックパックの型紙をもとに作ったものです。でも紙だと全然うまく作れずに失敗しました。パーツも多くてなかなか難しかったですね。でも工作する楽しさはありました。
—— このギアをMYOGしたポイントは?
TOMU:これはGARAGEのSCHOOLに参加して作った、ULコンテナです。教えてもらいながらであれば、意外と簡単に作れるんだ感じました。SCHOOLをきっかけにMYOGへの興味がさらに高まって、ミシンも購入しました。今後、ナップサックのようなバックパック、ワンポールのフロアレスシェルターなどを作ってみたいと思っています。でもなかなか時間を作れないので、もしかしたらMYOGは老後の楽しみになるかも‥と思ってます (笑)。
スタッフサック / AKKUN (MYOG歴1ヶ月)
—— MYOGにハマったきっかけは?
AKKUN:ミシンの経験はほとんどないですが、レザー (革) の財布を作ったりはしたことがありました。ハイキングのギアは、例えばスタッフサックでも1万円もしたりするものもあり、自分で作ればもっと安く作れるのでは?と思っていたのがきっかけです。でも、実際にMYOGを経験すると、製品の価格についても、その理由についても理解できるようになりました。
—— このギアをMYOGしたポイントは?
AKKUN:最初のMYOGは、GARAGEのSCHOOLで作ったスタッフサックです。意外と自分でできるじゃん!と思ったのと、スタッフサックを作ることで、ひとつ型が理解でき、汎用性のある基本的なスキルが身に付けられたと感じました。それでこのスタッフサックは、ショルダーハーネスなどに取り付けられえるように、ループなどを追加したり、開口部のプラパーツを工夫したりと、基本の型をアレンジして作ってみました。今後は、インサレーションウェアをMYOGしてみたいと思っています。
バックパック / KANCHI (MYOG歴1年)
—— MYOGにハマったきっかけは?
KANCCHI:普段よく行く洋服屋さんで「MYOG」という言葉を知りました。以前にはミニチュアのスケボー (フィンガースケートボード) に合わせたミニチュアのパークを自作したりと、ものづくりは昔から好きです。MYOGはバックパックを作ってみたいと思って、まずはGARAGEに行って相談をしました。そこで一気にモチベーションが上がり、MYOGを始めた感じです。
—— このギアをMYOGしたポイントは?
KANCCHI:MYOG経験はなかったのですが、いきなりバックパックを作りたいと思ってしまって、販売しているパターンや、Youtubeで公開しているパターンを集めて、それを参考に作りはじめました。基本的にシンプルな構造のULバックパックです。MYOGしてみて、意外と簡単だと感じた一方、店で売っている既製品は、ちょっとした小物入れポケットとか、本当に丁寧に作られているなと思いました。今後はハンモックをMYOGしてみたいと思っています。
カメラケース / TAKE (MYOG歴6ヶ月)
—— MYOGにハマったきっかけは?
TAKE:もともと家具とかのDIYは好きでやっています。MYOGという言葉を最初は知らず、普通の裁縫のサイトなどを見て、素材をアウトドアのファイブリックにして作りはじめました。最初は、簡単なカトラリーケースを作りました。その後、MYOGという言葉を知り、国内外のサイトを参考にしながら、MYOGをしています。
—— このギアをMYOGしたポイントは?
TAKE:このカメラケースをMYOGしようと思ったきっかけですが、使っていたカメラケースがボロボロになってしまったんです。でも、既製品では自分のカメラのサイズにぴったり合うものがなかったので、それならMYOGしてみようと思ったのがきっかけでした。ショルダーハーネスにアタッチできるループを付けたり、背面に小物を入れるスリットを作ったりと、工夫もしてみました。今はバイクパッキングに興味があって、バイクパッキング用のバックを作ってみる予定です。
バックパック / KEISUKE (MYOG歴1年)
—— MYOGにハマったきっかけは?
KEISUKE:最初のMYOGはTRAILSの「MYOG kit」で作ったスタッフサックでした。鉄工や木工などものづくりやデザイン関連の仕事をしていたのもあって、欲しいものは自分でつくる習慣はあります。2023年に歩いたジョン・ミューア・トレイルでは、自分でMYOGしたファニーパックとグランドシートを持っっていって、MYOGしたギアで山を歩く楽しみも知りました。
—— このギアをMYOGしたポイントは?
KEISUKE:MYOGを始めてみて、自分で作ったものは、見栄えはちょっと悪かったりするけど、一方で十分に山で使えるものが自分で作れるなと実感しました。最初はスタッフサックでしたが、シンプルなバックパックを作ってみようと思ってMYOGしたのが、このバックパックです。参考にしたのは、jindaiji mountain worksのToad Sack (Gossamer GearのRiksakをオマージュしたバックパック) です。シルナイロン 20Dを使って、スタッフサックのようなシンプルな袋に、薄いショルダーハーネスを付けただけのバックパックです。今後はシェルターをMYOGする予定とのこと。
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