MYOGer Works | GARAGEに集うMYOGerたちが自作したギア #13
取材・文・写真・構成:TRAILS
『MYOGer Works』では、TRAILS INNOVATION GARAGE (以下、GARAGE) に集まるMYOGerたちの作品をレポートしていく。
GARAGEでは、どんなMYOGerたちが、どんなギアをMYOGしているのか?
それぞれのMYOGerたちのバックグラウンド(MYOGしたきっかけや動機) と合わせて、各人がMYOGしたギアを紹介する。
今回の#12〜#15では、MYOGer NIGHT #05 (2025年11月開催) に参加した、MYOGerたちによるギアを紹介。イベント当日の様子は、イベントレポートをぜひチェックしてみてほしい。 (記事はコチラ)
MYOGのマテリアル販売、MYOGer向けSCHOOL、MYOGer NIGHTと同様に、この『MYOGer Works』の記事が、MYOGカルチャーの世界観を共有、啓蒙し、新たなUL GARAGE MAKER誕生の健全なブースターとなればと思う。
背負子 / KANEYAN


背負子 (素材: X-Pac® ライトスキン、カーボンフレーム。重量: 1020g。製作時間: 4日間。)
—— このギアをMYOGしたポイントは?
KANEYAN: ギアループマーケット (ギアのフリーマーケット) でLuxuryLite (ラグジュアリー・ライト※1) のStack Pack (背負子式のバックパック) を手に入れたので、それを自分なりに現代版にリメイクしました。
LuxuryLiteのカーボンフレー厶以外をフルリメイクして、素材にはX-Pac® ライトスキンなどを使用しました。
※1 LuxuryLite (ラグジュアリー・ライト):円筒状の大型シリンダーを重ねたような独特の形状のカーボン・フレームザック (スタック・パック) など、独創的なアイデアで知られる米国のガレージメーカー。なかでも超軽量コットはTHERM-A-RESTで有名なカスケード・デザインに買収されマスプロダクト化されている。

ULの名品、LuxuryLiteのStack Packをリメイク。
—— これはどんな構造になっているんですか?
KANEYAN: 元のStack Packと同じく、背負子状のカーボンフレームに小さなパックを3つ付けたうえで、様々な用途に対応できるように、ミステリーランチのオーバーロードシェルフのような機構を追加しました。
カーボンフレームとパックの間に追加の荷物を挟み込むことができます。ウェストベルトも追加で付けてみました。
MYOGにハマったきっかけ
小さい頃から、ものをつくるのは好きだった。最初のMYOGは、自分は体が大きいので、自分の体に合ったビヴィを作ろうと思ったのがきっかけ。その後、GARAGEを訪れて、いろいろと相談に乗ってもらって、バックパック、ハンモック用のアンダーキルトなど、いろいろとMYOGをするようになった。
フランスパンサック / TOMO


フランスパンサック (素材: ダイニーマ®︎ コンポジット・ファブリック 0.8oz。重量: 8g。製作時間: 1.5時間。)
—— このギアをMYOGしたポイントは?
TOMO: フランスパン用の入れ物をDCFで作りました。縦走登山にフランスパンを持って行く時に、バックパックに外付けできて、パンをちゃんと保管できる、軽量で丈夫な袋が欲しかったんです。
市販品にはちょうどいいものがなく、MYOGは初めてでしたが自作してみました。

最初はタイベックで、次にDCFで作ってみたフランスパン・サック。
—— GAARGEに来てくれたとき、最初はタイベックで作ってましたよね?
TOMO:そうです。最初にプロトタイプをタイベック (ハード) で作ったんですが、実際に使ってみたところ、タイベックの透湿性能が高すぎてパンが乾燥してしまい、凶器レベルに硬化してしまったんです(笑)。
重さや嵩張ることも気になったので、より軽量なDCFで作り直しました。
ただDCFバージョンをフィールドテストしたら、今度はパンの水分が袋内部で結露してしまい、カビの発生などが心配に‥。なので、今後は「適度な透湿性」のファブリックや構造を目指してブラッシュアップしていきたいです。
MYOGにハマったきっかけ
ハイキングに持って行くフランスパンを入れる袋を作ろうと思ったことをきっかけに、MYOGを始める。最近は、夫婦でカーボンフェルト式のアルコールストーブのMYOGに勤しむ。今後はゴトクや風防など、火器類一式の自作を目指している。
バックパック / HIDE


バックパック (ボディ: エコパック。重量: 1040g。製作時間: 3日間。)
—— このギアをMYOGしたポイントは?
HIDE: 子供用とかいろんなバックパックをMYOGしているのですが、これは、自分用に20Lくらいの容量のバックパックが欲しくて作ってみたものです。

ショルダーハーネスのボトルホルダーなど作りが細かいバックパック。
—— 結構、凝ったつくりをしていますね。
HIDE: ショルダーハーネスの角度と、肩甲骨の辺りで背負うような重心になるように製作しました。
ポケットの素材にULTRAストレッチ生地を使いたかったんですが、なかなか取り扱っている店がなく、探すのに苦労しました。そんな中、TRAILSさんでの取り扱いが開始したので、助かりました!
MYOGにハマったきっかけ
ロングトレイルを歩くにあたって軽量なバックパックが必要だったが、市販のULザックは値が張るため、自作することを思い立ちMYOGを始める。最初に作ったバックパックは、30年使い込んだタープをリメイクした。
ワレット / GOYA


ワレット (素材: ULTRA 200X、ダイニーマ®︎ コンポジット・ファブリック。重量: 13g。製作時間: 3ヶ月。)
—— このギアをMYOGしたポイントは?
GOYA: よく売られているようなUL系財布だと、小銭、お札、カード、鍵を1つにまとめることができなかったので、それらが全部入るような財布が欲しくて作りました。
外層にULTRA、内層にDCFを使いました。

丁寧な作りとスタイリッシュさに、軽妙なアイディアが組み込まれたウォレット。
—— 小銭入れの細かいところを工夫してそうですね。
GOYA: 小銭入れが、折り紙細工みたいに開閉するようにしたのが、一番工夫したところです。財布を少し開くと同時に小銭入れも開き、最後まで開くと逆に小銭入れが閉じて、落ちない仕掛けになっているんです。
カードポケットは、縫い目から多少伸びるDCFの生地の特性を利用して、複数のカードを入れてもフィットするようにしました。また、昔使っていた革財布が生地より先に糸がボロくなってしまった経験があって、それが嫌で、糸は極力外に出さないつくりにしてます。
MYOGにハマったきっかけ
最初はDCFのジップ付きポーチを買おうと思っていたのですが、自分で作ればサイズや素材を自分のニーズに合わせてカスタマイズできることに気づきました。自分のニーズに合うギアを作れることが、私にとってMYOGの最大の魅力です。
レインスカート兼タープ / NARI


レインスカート兼タープ (素材: リップストップナイロン。重量: 77g。製作時間: 4時間。)
—— このギアをMYOGしたポイントは?
NARI: シンプルにビビィ泊をしたいときは、通常サイズのタープを持っていくと重くなるので持って行きたくない!と思って。
それで、レインスカートを兼ねたビビィ用のマイクロタープを、作ってみました。

スカート兼タープという、ULの原則のひとつ「マルチユース」を実現してギア。
—— いいですね、「マルチユース」はULの原則のひとつですからね。
NARI: ウエストを締める箇所にバンジーコードを用いることで、タープとして使用した時にテンションがかかった状態のまま中に潜り込めるようにしています。
タープを張るというよりは被せる感じにはなりますが、例えばORのヘリウムビビィと組み合わせれば、トレッキングポールなどがなくても、追加のタープとして使えるんです。
MYOGにハマったきっかけ
自分が持つ必要なものを、最小のパッキングサイズで持ち歩きたかったのですが、市販品にはちょうどいいものがないので自分で作ってみることにしたのがきっかけ。当初、作ろうにも勝手がわからず躊躇していたところ、TRAILSのSCHOOLに参加して、基礎を学べたことで、以後さまざまな製作にチャレンジできるようになった。
アルコールストーブ / KAZU


アルコールストーブ (素材: アルミ。重量: 4g。製作時間: 2週間。)
—— このギアをMYOGしたポイントは?
KAZU: コーヒーミルの中って、使っていない時は、空きスペースになるじゃないですか。
それで、この細長い空間に、小さいアルコールストーブを収納して持ち運べたらいいじゃないか?と思って作ってみたのがこれです。

重量もわずか4gと、コンパクトでミニマルなアルコールストーブ。
—— コーヒーミルのなかにアルストを収納するというアイディアは面白いですね!
KAZU: 自作のアルコールストーブは強度が低いことが多いので、コーヒーミルに収納することで、カバーの役割をしてくれて壊れる可能性も減るので、安心して持ち運ぶこともできます。
アルコールストーブを作る作業自体にはそんなに時間はかかりませんでしたが、設計や、加工に必要な道具集めとか、作り始めるまでの下準備が大変でした。
MYOGにハマったきっかけ
コロナ禍に知人から登山に誘われ、それがきっかけでULに出会う。ULギアの中でもアルコールストーブに興味が湧き、色々と買い集めるうち、自作することができることを知りMYOGを始める。
次回のMYOGer Works#14では、引き続きMYOGer NIGHT #05 (2025年11月開催)に参加した他のMYOGerたちの作品を紹介。次回もお楽しみに。
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