HAMMOCKS for Hiker 2017 | After Report #1ハンモックギア2017
「ハンモックと組み合わせるタープ選び〜プラスαの周辺ギア」
ハンモックと組み合わせるタープも、個性ある製品がイベント会場にたくさん集まった。大きくは、いつものハイキングにもハンモックキャンプにも併用できるモデルと、ハンモック用に特化したモデルに分けられる。
一般的にはマルチユースに対応できるものが使いやすいが、ハンモック用に特化したモデルは、やはりハンモックで過ごす際の防風性や快適性に長けているものが多いので、その魅力も捨てきれない。存分に悩みながら、ギアツアーの後半もお楽しみください!
世界最軽量ハンモックをつくるHummingbird Hammocksから、ハンモックにも単体シェルターとしても使える超軽量タープが誕生
「シルポリ Silpoly」という、シルナイロンより防水性が高く、かつ軽くて丈夫な素材を採用したタープを2タイプリリース。このシルポリという素材が、タープやシェルターとしても画期的な軽さを実現している。
ペリカンタープは、両サイドにドアフラップが設けてあり、防風性、防雨性に長けた構造になっている。寒い季節なら、地面にペグダウンして下から冷気の侵入を防ぐ設営方法も可能だ。
さらには、単体でシェルターとして使用することもできるのが大きな魅力。単体タープとしても、363gの軽さで、4〜5人くらい入っても充分な居住性のある空間を作れてしまう。マルチユース(multi use)に対応したタープとして、注目のモデルだ。
ヘロンタープは、六角形のオーソドックスな形。320cm x 243 cmという大きさながらも、重量がたったの243g。ハミングバードハンモックの製品でカリッカリにULなハンモックのシステムを作ると、シングルハンモック+ツリーストラップ+ヘロンタープで448g!というシェルターシステムができる。PaaGo WORKSの変幻自在なタープは、ハンモック用タープにも変身
パーゴワークスの人気商品「ニンジャタープ」は、1つでも充分使用できるが、写真のように4枚連結させると、より快適な空間をつくり出すことができる。そもそも連結すること前提で作られているため、簡単にジョイントすることが可能。ハンモックとの相性もいいサイズ感だ。
また、新作のニンジャネストは、タープの開放感とテントの居住性の両立を目指して作られたインナーテント。「ニンジャタープ&ネスト+ハンモック」を持ってでかければ、ハンモックキャンプからテント泊まで、天候に合わせて柔軟にスタイルを変えられるシェルターシステムができるかもしれない。パーゴワークスの製品は、いろいろ想像力を掻き立ててくれるのが面白い。
軽量テントの雄=ビッグアグネスらしい、居住性と軽量さを両立したタープ
オニキスULタープ。極薄で、しかもストレッチ性がある素材を使用。もっともユニークな点は、タープながらもフレームが付属していること。これを用いることで居住性がグンとアップする。ハイカーに評判の高い軽量テント「フライクリークUL」を作るメーカーらしい、居住性と軽量さの両立を感じることができる。
TRAIL BUM「CTタープ」。ハイキングとハンモックキャンプをシームレスにつなぐタープ。
ハイカーズデポが企画した、ハイカーによるハイカーのためのタープ「CTタープ」。200×280cmという大きさは、国内の幕営指定地や林間などでの使用を考えた際にちょうどいいサイズ。シェルターとしてはもちろん、ハンモックとの相性も抜群。
SEA TO SUMMITのハンモック生活を快適にする、アシンメトリーなハンモック専用タープ
ハンモック専用のその名もハンモックタープ。片側の頂点は1つで、反対側は2つというアシンメトリーなデザイン。頂点が1つの側は、開放感があり、ハンモックに座りながら調理をする際に便利。2つの側は、地面にペグダウンすることで風雨の吹き込みを防いでくれる。
ハンモック専用タープとして設計されているだけあって、ハンモックでの過ごし方をしっかり考慮されたデザインになっている。ハンモックに座りながら、食事したり、焚き火したりしてメロウに過ごすのに、こんなタープも面白い。
プラスαのギアで、さらに自分仕様のハンモックキャンプを
■eno / Underbelly Gear Sling
ハンモックで寝泊まりする際、バックパックや小物などの荷物の置き場は悩みごとのひとつ。悪天時には、濡れや汚れもケアしないといけない。そんなシーンにこんなアイテムがあると嬉しい、というギア。enoは、「いつもの場所に特別な時間を」ということを大事にしている。だからこそカラー(豊富なカラーバリエーション)を大切にしていたり、ギアスリングに限らず、タープや蚊帳などのアクセサリーも充実していたり、ハンモックで過ごす時間を総合的に満たしてくれるギアが揃っている。
■VARGO / アルティメットファイヤースターター(火吹き棒)
ハンモックキャンプの定番ギアと言えばウッドストーブ。その際に活躍してくれるのがこの火吹き棒である。ファイヤースパーク付属なので、ライターやマッチが無くても大丈夫。濡れた落ち葉&枯れ枝での焚き火も、これがあれば安心だ。* * *
こってりしたギアツアーだったが、いかがだっただろうか。これだけいろいろあると迷ってしまうが、自分に合ったハンモックスタイルを是非見つけてみてほしい。なにせハンモックは気持ちいい。シンプルな道具なのに、いろんな使い方や構造の違いがあって奥深い。ハンモック病におかされたハッピーなハイカーが増殖したら、なんだか愉快な世界が広がりそうだ。そして、山の中で遊ぶときは、LEAVE NO TRACEの精神で、自然へのインパクトを最小限に、目立たないところで、痕跡を残さないように。ルールを守って、かっこよく遊ぼう。
【次ページ: おまけ。ハイカーズデポのニノが今年日本上陸の3つのハンモックブランドを動画で解説】
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