TRAILS REPORT

HAMMOCKS for Hiker | ハンモックギア2019 #03 TRAILS research(後編)ユーザー実態調査

2019.06.07
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取材・構成:TRAILS

『ハンモックギア2019』の第3弾は、TRAILS research(トレイルズ・リサーチ)の後編です。

TRAILSでは、過去にもOMMレースやロングトレイル、ハンモックに関するリサーチを実施して、データに基づく調査内容を公開してきました。先日公開したTRAILS research(前編)では、『HAMMOCKS for Hiker 2019』に参加してくださった方々のリアルなハンモックスタイルを、インタビューを通じてリサーチしました。

今回はイベントに参加したHAMMOCK HIKERから、実際のハンモックの利用実態についてアンケートを実施し、それをデータ化したリサーチ・レポートです。

どれくらいの人が、山のなかでハンモック泊しているの? みんなハンモックを選ぶときに、何を重視しているの? など、TRAILS編集部も気になっていた、ハンモック・ユーザーのリアルを調べた結果となっています。


みんな、山でハンモックを使ってる?


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【回答対象者】 『HAMMOCKS for Hiker 2019』参加者
【回答者数】 33 人
【調査実施⽇】 2019年5月
【調査⽅法】 インターネット調査

1泊以上のハイキング・トリップにおいて、どのくらいのユーザーがハンモックを宿泊道具として使っているのだろう? 今回のリサーチ結果では、イベントに参加したユーザーの4分の1が、「ハイキングでハンモック泊の経験あり」という回答だった。

この数字が表しているのは、ハイキングで実際に宿泊道具としてハンモックを使う人はまだ少数派で、これから山でのハンモックにチャレンジしてみたい、というユーザーが多いということだ。

ハンモックは、テントとは異なる宿泊道具としての高い自由度があり、ハイキングの自由度を広げてくれる可能性を持っている。でもいざ実践に移すとなると、シェルターの機能として完全ではないところがあったり、宿泊地を探すのにコツや知識が必要だったり、いくつかチャレンジをしなければならないことがあるのも事実だろう。

TRAILS編集部では、これからもハイキング・トリップにハンモックを持っていく楽しさを発信してくので、ハンモックを使ったメロウでフリーなハイキング・トリップを楽しむハイカーが、少しでも増えていけばと思っている。


どんなシーンで、ハンモックを活用してる?


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まだハイキングの宿泊道具としてハンモックを使う人が少ないなか、みんな、どんなシーンでハンモックを使っているのだろう?

今回のリサーチ結果で、一番多かったのは「日帰りのハイキング」と「キャンプ場での休憩道具・宿泊道具」という使い方だった。

まずは日帰りのハイキングでハンモックを持って行ってみる。あるいはキャンプ場でハンモック泊を実験してみる。そんなふうに、身近な実践からハンモックをはじめている、ということがわかる。やり方は問わない、まずはハンモックのあの気持ちよさに触れてみてほしい、と僕たちも思っている。そこから自分なりの遊び方を、あれこれ妄想してもらえればよい。

今回のリサーチの回答にも、「山で泊まる場合はテント泊が当たり前という認識だったので、ハンモックを積極的に使うのはかなり奇抜な考え方だと思っていました」という声もあった。また「イベントでは、ハイカーのみなさんのお話が聞けるのも貴重な体験で、自分がハイク中に使用するイメージがわきました」というように、『HAMMOCKS for Hiker』のイベントが入口となって、次のチャレンジへのモチベーションを持ち帰ってくれたハイカーも多かった。


ハンモックを選ぶ基準BEST3は?


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ハンモックを選ぶ基準BEST3は、「寝心地のよさ」「設営のしやすさ」「軽量さ」。

やはり一番、大事にしているのは「寝心地のよさ」。そして次に「設営が簡単」と「軽さ」が挙がったのは、『HAMMOCKS for Hiker』らしい特徴だろう。バックパックに入れておくのに苦にならない重量で、山のなかでさっと張ることができる。そんな傾向が読みとれる。

また「生地の肌ざわりのよさ」を挙げている人が67%もいる点も面白い。これはテントやシェルターでは感じられないポイントでもあり、ハンモックならではの特徴を表している。

「寝心地のよさ」にしろ「肌ざわり」にしろ、実際にハンモックに寝てみないとわからないもの。イベントに遊びに来てくれたユーザーは、会場にあるたくさんのハンモックに寝ながら、真剣に比較検討している様子が印象的だった。


複数のハンモックを使い分けるハイカーも増えている !?


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『HAMMOCKS for Hiker』に参加する人は、ハンモックをいくつ持っているんだろう?

結果は、1個が36%、2個以上が39%と、2個以上のハンモックを持っている人も、意外と多いことに驚いた。ハンモックはそこまで高価なギアでないためか、寝心地や重さの異なるハンモックを買って、シーンによって使い分けをしていることがうかがえる。

また参加者のなかには、ハンモックを持っていない人も4分の1ほどいて、最初の1個をどれにするかを悩んでいる人も多かった。

実際、リサーチ結果のなかには「なかなか購入前に試すことが難しいハンモックを揃えて頂いてありがとうございました。おかげさまで購入するモデルが決まりました」という声もあった。

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『TRAILS research』として、前編ではユーザー・レビューを、後編ではユーザー実態調査を公開しました。記事を通じて、ハンモックユーザーの現状を理解していただけたのではないでしょうか。

次回、『ハンモックギア2019』のラストを飾る第4弾では、ハンモックでロングトレイルをスルーハイクした2人のハイカーを紹介します。

いったいどんなハンモックで、どう歩き切ったのか? ハイキングの宿泊道具としてのハンモックのTIPS満載の記事ですので、ご期待ください。

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佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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