TRAIL FOOD(トレイルフード) | ところで、みんな何食べてる?
What’s TRAIL FOOD? | 「トレイルで、実際みんな何を食べているの?」。そんなリアルなTRAIL FOOD (トレイルフード) を集めた記事シリーズ。ULハイキングをはじめ、ロング・ディスタンス・ハイキングやハンモック・ハイキング、パックラフティング、さらにはフライフィッシングやテンカラなど、それぞれの遊びに没頭している人たちに登場してもらい、普段どんなトレイルフードを食べているかを紹介してもらう。マネするも良し、しないも良し。リアルなトレイルライフに触れることが、きっと新たな気づきや刺激になるはずだ。
* * *
UL (ウルトラライト) ハイキングならばフードも軽量化することが重要になるし、ロング・ディスタンス・ハイキングならば長い旅のなかでもどこでも調達のしやすいものや、栄養・カロリーをきちんと摂取できることをより重視するようになる。
トレイル上での遊び方やスタイルによって、実際に食べるトレイルフードは変わる。
この記事シリーズで登場するのは、世の中でよく紹介されるような「山でこんなにおいしそうなもの作って、食べられる!」というフードがかならずしもメインではない。それぞれの遊び方やスタイルのなかで、時には質素に見えるかもしれないが、みんなが実際に食べているリアルなトレイルフードだ。
リアルなトレイルフードには、旅を楽しむための大事なエッセンスや、実践的なTIPSが詰め込まれているはずだ。そんなリアルなトレイルフードが知りたくて、この連載記事を立ち上げることにした。
次回から、それぞれのスタイルで遊んでいる人に毎回1人ずつ登場してもらい、その人ならではのトレイルフードを紹介してもらう。
今回の記事は、次回からはじまる連載の企画内容やコンセプトを紹介する。まずは、スタイルや遊ぶ内容ごとにトレイルフードの一例を挙げながら、大まかな傾向を捉えてみた。次回以降の記事のナビゲーションになればと思う。
ULハイキング × トレイルフード
ULハイカーは、いかにシンプルかつ軽量にできるかをコンセプトに、最小限の荷物、最小限の燃料でハイキングをする。
調理はせず、お湯を入れるだけで完成する食事がメイン。手間のかかる調理は不要なので、行動中にお湯で戻しておいて、テント場に着いたら食べるだけ、というスタイルもおなじみだ。
代表的なのは、『袋メシ』。ジップロックやビニール袋にアルファ米と乾燥食材と調味料を混ぜ、あとはお湯を注ぐだけ、という超シンプルなトレイルフード。
クッカーが汚れないので水やペーパーの節約にもなる。さらに1食分ずつラップにくるんで携行し、ジップロックやビニール袋を使い回せば、ゴミも減らすことができるので、さらに軽量化ができる。
Hiker’s Depotの土屋さんが昔から提唱&実践していて、たびたび紹介したりもしていたから、彼の影響を受けて袋メシにハマったULハイカーも多いはずだ。
ロング・ディスタンス・ハイキング × トレイルフード
数週間〜数カ月におよぶハイキングでは、どんなトレイルフードがリアルなのか。
長期間の旅であることを考えると、調達がしやすいこと、安価であること、軽量であること、などがポイントでもある。
また毎日、長時間行動をするため、いかにカロリーを摂るかも重要。ことアメリカにおいては、ピーナッツバターをジャーごと携行するハイカーも少なくない。そして『即席めん』が定番でもある。
ただ『即席めん』だけでは満腹にならないハイカーも多く、ここにピーナッツバターをはじめ他の食材をぶち込んで食べるのも一般的だ。
ハンモック・ハイキング × トレイルフード
ハンモックに相性がいいギアと言えばウッドストーブ。このウッドストーブを用いた食事が、ハンモック・ハイキングではよく見受けられる。
というのも、ハンモックをイス (あるいはソファー) にしてメロウに楽しむ上で、ウッドストーブの炎やその世界観がフィットするのだ。
ハンモックでくつろぎながら、ウッドストーブでのんびり焼き物を焼く。ハンモック・ハイカーならおなじみの光景だろう。
ウッドストーブを使うと、コンビニで買ったソーセージですら極上のディナーに思えるから不思議だ。
パックラフティング × トレイルフード
パックラフティングに欠かせないといっても過言ではないのが、河原でのキャンプ。仲間たちと焚き火を囲みながら調理をし、食事をするのは何よりの贅沢だ。
パックラフティングで旅をしていると、川からあがった際に暖をとりたくなるものだ。しかも、焚き火に必要なグリルや食材など、多少かさばる荷物もパックラフトだったら、載せて運ぶことができる。
その土地の食材を仕入れて (たとえばローカルのスーパーでおでんを買ったり、時には川で魚をとったりして)、焼いたり、煮たりと、なんだってできてしまう。火力も強いため、幅広いトレイルフードが味わえるのも大きな特徴だ。
フィッシング × トレイルフード
TRAILS読者のなかには、フライフィッシングやテンカラをやる人も多い。自分で釣った魚を、自分で調理して、自分で食べる。何と言っても、この自給自足のスタイルが他にはない一番の特徴であり、醍醐味でもある。
魚によって調理の仕方も食べ方も異なるケースも多いため、人の個性はもちろん魚の個性もトレイルフードに大きく反映される。
どんな魚をどう食すのか。フライフィッシングやテンカラならではのトレイルフードの世界がある。
次回の第1回のテーマは、ULハイキング。
どんな人が、どんなトレイルフードを紹介してくれるのか。
リアルなトレイルフードを知ることで、あなたのトレイルライフがより豊かになりますように。
TAGS: