HAMMOCKS Meeting#1 / ハンモックキャンプ for ハイカー
「HAMMOCKS for Hiker」のイベントにちょっとだけフライングして、ハイカー7人でハンモック&タープをそれぞれ6種類、ウッドストーブも5種類持って遊んできちゃいました。夜長にスタートしたハンモックの宴は、ハイキングトリップしながらハンモックで寝泊まりするって、やっぱ最高すぎじゃない?という話で終始盛り上がり、それぞれのハンモックを順番に寝てみて、あーだこーだ。しまいには、ウッドストーブの燃焼テストまで始めてしまい、朝をむかえてしまうなんとも幸せな結末…。とにかく、ハンモックで寝泊まりするって楽しすぎるぞ!というレポートです。イベントまであと1週間!どうぞ妄想を膨らませながら読んでください。
来週末の「HAMMOCKS for Hiker」もきっとこんな雰囲気だろう。
■ハンモックキャンプ勃発
5月のとある週末、TRAILS編集長の佐井さん(以下AKIRA)から電話が入った。仕事の話かと思いきや、開口一番「今晩キャンプやるからさあ、とりあえず来なって!」という有無を言わさぬ物言い……(高圧的なのはそのデカイ体躯だけではなかった)。いやオレだって都合ってものが……と思い躊躇していると、続けざまに「みんな22時頃に来るから大丈夫だって!」と言う。なにが大丈夫なのかさっぱり分からない。「バカじゃねーの?(笑)」と思いつつ、まあ遅くていいなら行けそうだったので、仕事を終わらせて月尾根自然の森キャンプ場へクルマを走らせた。
23時前に到着すると、目に飛び込んで来たのはなんとも異様な光景。林間サイトの一角に縦横無尽にハンモックがぶら下げられていたのだ。
「今宵はハンモックナイトっすからね!」と言ってきたのは“NINO”。東京は三鷹にあるハイカーズデポのスタッフであり、知る人知るハンモックジャンキーだ。どうやら今日は彼がリーダーらしい。その他のメンツは、TRAILSからギアマニアの“AKIRA”、彼の奥さんと4歳の息子“KAZU&RIKU”、TRAILSのフィルマーである“RYUTA”、釣り好きロング・ディスタンス・ハイカーの“GNU”(ヌー)、ゆるふわハイカーの“KAYO”、そして“TAKA”(僕)。総勢7名(+子ども1名)のハイカーたちが集結した。
■ハンモックはソファーベッド
べつにハンモックとか興味ないんだけどなあ、つーかオレ、テント持って来てるし……と思っていたら、すでに自分用のハンモックも設営済みとのこと。それならばと、とりあえずハンモックに腰掛け、缶ビールをあけて渇いたノドに流し込む。
「どうっすか?」とNINO。いやあ、仕事終わりのビールはサイコーだね!と言うと「いやそうじゃなくて、ハンモックっすよ(笑)。まるでソファーベットでしょ?」。
たしかに。なんの気なしに座ってくつろいでいたが、今日僕が持参したギアではこうはいかない。地べたにマットを敷くのとは大違いだ。「これまでが畳の和室だとしたら、それがソファー付きの洋室に変わった感じでしょ?この快適さを経験しちゃうと、もう戻れませんよ」とNINOは笑う。
そういわれて、俄然ハンモックへの興味がわいてきた。火を囲んで酒宴をするにもピッタリだし、しかも眠くなったらそのまま横になって寝られるのである。これがキャンプ用のイスだったらそうはいかない。あー面倒くせえなあーと思いながらテントに移動しないといけない。イスに座ったまま寝てしまうこともよくあるが、寝心地も寝起きも最悪である。
■ウッドストーブによる居酒屋NINOちゃん
「じゃあそろそろ居酒屋NINOちゃんを始めますかね」と言いながら、NINOはおもむろにウッドストーブを組み立て、そこに網をのせる。どうやら焼き物メインの店のようだ。メニューは、厚切りハム、ソーセージ、笹かまぼこ。煙が立ち込め、香ばしい匂いが辺りを包み込み、雰囲気は完全に赤提灯の居酒屋である。
ハンモックには、ウッドストーブはマストでしょ!と言い放つ「居酒屋NINOちゃん」店主。
「居酒屋NINOちゃん」は、炭を少量持っていく七輪的スタイル。だから焼き物がめちゃくちゃうまい。
しかも、この店のこだわりは炭火焼!通常、ウッドストーブはその名の通り木を燃料にするのだが、NINOは炭を使う。ウッドストーブを小型の七輪として活用しているのだ。
大盛況の居酒屋NINOちゃんのかたわらで、ギアマニアのAKIRAもウッドストーブに木をくべだした。ひとしきり燃やし終わると、「よしっ、次!」と言って別のウッドストーブを組み立てて木をくべ始める。
この時間(午前1時過ぎ)になってくると、僕はもう眠くてたまらない。ほとんど人の話は聞こえていなかったが、どうやらウッドストーブの品評会が始まっていたらしい。
これは燃焼しやすいとか、これは木がくべやすいとか、これは見栄えが素晴らしいとか、酒を飲みながら夜な夜なテストを繰り返していたようだ。テストと言えば聞こえがいいが、要はただの火遊びである。
いい大人がなにやってんだ(笑)という感じだが、いくつになっても火遊びは楽しいのだ!
ひととおりの火遊びを終え寝床につくGNU(ヌー)さん。鳥の鳴き声が……
■翌日も朝から遊びまくる大人たち
目が覚めると、辺りはすっかり明るくなっていた。快晴の朝だ。昨晩、僕はハンモックの中でいつの間にか寝てしまっていたようである。
上体を起こし、ハンモックに腰掛けて、朝陽の木漏れ日の美しさに見とれながら朝の澄んだ空気で深呼吸する。僕は、NINOが言っていた「ハンモックはソファーベッド」という言葉を思い返していた。
NINOとGNUさんは、Highland DesignsのDOWN BAG UDD(590g)をハンモックに組み合わせるスタイルて寝ていた。
KAZUとRIKUは、TRAILSが企画しHighland Designsの長谷川さんにテクニカルアドバイザーに入ってもらい開発した2人用寝袋BUDDY BAG(860g)を2人用ハンモックに組み合わせ使用。
この寝起きの所作も、まさにソファーベッドならではじゃないか!寝た状態から移動することなく座った状態になれる。そしてその姿勢のまま足元にあるウッドストーブで朝ご飯が作れてしまう。なんて優雅な朝なんだ。
お湯をわかして朝食を作る人、エスプレッソコーヒーを淹れる人、ふたたび燃焼テストを繰り返す人など、みんな思い思いの朝を過ごす。
Hiker’s Depotの長谷川さんとNINOが試しに作ったウッドストーブ試作初号機。まだアイデア段階で世にでるかも未定らしい。
普通のキャンプであれば朝食後に撤収して家路につく。でも僕たちはキャンパーではなく、根っからのハイカー。キャンプだけでは満足するわけがない。というわけで充分にダラダラした後、近くの沢にハイキングに出かけることにした。
ゆっくり歩いても往復でたかだか1時間程度のコースなのだが、急坂あり、岩あり、倒木ありと、想像以上にアドベンチャラス。
そして、眩しいほどの新緑の世界。キャンプ場のすぐそばにこんなステキなハイキングコースがあるなんて、ハイカーには絶好のフィールドだ。
■ハンモック&ウッドストーブに恋しちゃった!?
昨晩遅くにここに着いてまだ12時間も経っていないのだが、僕たちは丸々2日間遊び尽くしたくらいの充実感を感じていた。そして僕に至っては、当初はたかがハンモックと思っていたのだが、今ではちょっと好きになってしまっていた。
そんな淡い恋心を抱いたのは僕だけではない。今回、NINOとAKIRA以外は、ハンモックビギナーばかり。どうやらみんなもハートをギュッと掴まれてしまったようである。
しかも調子にのった僕たちは、ハンモックウィルスに感染した自分たちを「ハンモックス」と呼びはじめた(苦笑)。
これからの僕らの活動に、乞うご期待!
ちなみに、来週末5月28日(土)・29日(日)、ここ「月尾根自然の森キャンプ場」で開催されるハンモックイベント『HAMMOCKS! for Hiker』では、『HAMMOCK TALK』というトークコンテンツを実施。今回登場したギアマニアのAKIRAがMC、ハンモックジャンキーのNINOがスピーカーとしてハンモックの魅力を語り尽くすので、見逃すなっ!
■GEAR ARCHIVE:ハンモック×タープ
■GEAR ARCHIVE:ウッドストーブ
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[MOVIE] ハンモック・キャンプ
[MOVIE] イベント当日の様子
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