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HAMMOCKS for Hiker 2025 | 開催直前! TRAILS research ハンモック11ブランドのスペック調査

2025.05.09
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来週末5/17(土)、18(日)に開催する『HAMMOCKS for Hiker 2025』。

前回の記事では、イベントに登場するハンモックブランドとTRAILS編集部の注目ギアを紹介しました。

開催直前記事の第2弾となる今回は「ハンモックスペック調査」。本イベントに出展する総勢11のハンモックブランドを対象に、ハイキングに使用できるハンモックをリサーチ。

重量・サイズ別に「ウルトラライト (UL)・ハンモック、ライトウェイト・ハンモック、スタンダード・ハンモック」の3つに分類。

またバグネット付きハンモックやオールインワンモデルも、タイプ別の重量比較。さらには、アクセサリー類も、ツリーストラップに加え、今年はバグネットの重量・スペックの比較も追加しました。

ハンモック・キャンプのシステム全体で、重量を把握するためのガイドラインとして役立つはず。

イベント前に、このリサーチ結果をチェックして、自分のスタイルに合ったハンモックについて、イメージを膨らませてみてください。そして、イベント当日に実物をがっつりチェックしてみてください!

ちなみに、ハンモック泊のキャンプ券はわずかですが枠を追加しました。テント泊券、土曜日、日曜日の1日券はまだご購入できます。ご興味ある方はぜひ早めにチケットをご購入ください。


『HAMMOCKS for Hiker 2025』は、来週末5/17(土)、18(日)開催!
 

ハンモックの最新スペック調査2025。「軽さ」と「快適さ」によるタイプ分類。

TRAILS編集部では、現在国内で流通しているもののなかから、ハイキングに使える軽量・コンパクトなハンモックを中心に、各プロダクトのスペックを毎年リサーチしTRAILS researchとして発表している。

現在はさまざまなブランドから、いろんなタイプのハンモックがリリースされているが、「プロダクトごとの違いを理解するのが難しい」「結局どれが自分に合っているかわからない」と感じている読者の方も多いだろう。

今までさまざまなハンモックを実践で使い、またテストしてきた経験から、TRAILS独自の分類の軸として、「軽さ」と「快適性」の2つの軸を設定している。「快適性」を表す軸としては、「幅」を採用。快適性には幅の広さ以外にも素材や構造など複数の要素があるが、「幅」がゆったりと寝る快適さを端的に表す指標となる。

以下、タテ軸を「重量」、ヨコ軸を「幅」にしたプロット図、また「重量」「幅」「全長」のスペック一覧表により、洗い出した各ハンモックのスペックを整理した。

この図と表から、軽量・コンパクトなハンモックは大きく3タイプに分かれることが見えてくる。これを見取り図として、まずは見てみてほしい。


 
上記の図と表にあるように、ハイキングにも使えるハンモックは、大きく3つのタイプに分けられる。

①『ウルトラライト(UL)・ハンモック』:徹底的に”UL化”を目指したモデル。 最軽量級のハンモックは、200g以下であることが境界線となりそうだ。幅は120cm台のミニマムなものが多い。また近年メッシュ生地の超軽量モデルも充実している。

②『ライトウェイト(LW)・ハンモック』: “軽さ”と”寝心地”の両方に力点を置いたモデル。重量は350g以下に抑えつつも、幅140cm前後のゆとりのあるサイズのものが多い。

③『スタンダード・ハンモック』: パッカブルハンモックのクラシックなスタイル。ゆとりのある幅は、ハンモックならではの寝心地のよさ、安定性、そして楽しさを存分に提供してくれる。

ハンモック選びのひとつの基準に、「軽量さ」と「ゆとりのある寝心地」という2つの軸に対して、どのようなバランスを求めるか、という観点がある。そのときに、ここにある3つのタイプ分けが参考になるだろう。

各タイプ別のプロダクトを見てみよう。

ULハンモックは、メッシュ生地を使用したものと、通常のナイロン生地を使用したものとで、大きく2つに分かれる。

メッシュ生地の最軽量ハンモックは、2020年に発売されたLELEKA HAMMOCKのElfy Hammock (M)の135g。他にメッシュ生地を使用したハンモックとしては、いち早くメッシュ生地を採用したSEA TO SUMMITのUltralight Hammock Singleや、2022年に発売したEXPEDのTravel Hammock Meshなどがある。いずれも150g以下の最軽量クラスのハンモックとなる。

通常のナイロン生地を使用したハンモックの最軽量モデルは、BUSHMEN TRAVEL GEARのHammock Ultralight (150g)。他にも同タイプとしては、ロング・ディスタンス・ハイカーにも支持が厚いENOのSub6™ Ultralight Hammock (164g) などがある。

ライトウェイト・ハンモックには、TICKET TO THE MOONのLightest Hammock (214g)や、昨年2024年に発売された凌のゲッカビジン 二重織り (234g) などが入る。いずれのプロダクトも生地の幅の広さだけでなく、生地の肌触りも心地よいのが特徴。

スタンダード・ハンモックでは、GRAND TRUNK のTrunktech Double Hammockなどが該当する。全長335cmで幅198cmと、他のハンモックと比べて大きくゆったりしたサイズは、快適性を重視したハンモック・キャンプをしたいときに相性がよい。このタイプのハンモックは、ハンモックを寝る時の安定したポジション (体を斜めにして寝る) も非常に取りやすいため、寝心地は抜群。

ハンモックの生地についても少し触れてみたい。

自分の好みに合う寝心地かどうかは、ハンモックの「幅」だけではなく、どんな生地が使われいるかが大きく影響する。生地の肌触りや寝た時の伸びやハリは、実際にイベントで触って確かめてほしい。

表にあるように、ULハンモックでは、20〜30デニールの薄い生地を使われているプロダクトが多い。ライトウェイト・ハンモック、スタンダード・ハンモックは、30〜40デニールのしっかりした生地感のあるものを採用しているプロダクトが多い。

バグネット付きハンモックやオールインワンモデル等のスペック比較。


 
虫対策が必要なエリアや季節に検討したいのが、バグネット付きハンモック。ハンモック全体を覆うタイプのバグネットを持つよりも嵩張らないのが特徴。このタイプのハンモックで、イベント出展ブランドのなかで最軽量なのは、COCOONのUltralight Mosquito Net Hammock (435g)。同ブランドのUltralight Hammockと同じゆったりしたサイズ (幅148cm、長さ325cm) にバグネットが付いたモデルだ。

ダウンキルト一体型という斬新なタイプのハンモックでは、凌のウキグモが、独自のポジションを確立している。

オールインワンモデルとしては、その草分けであるHENNESSY HAMMOCKは根強い人気がある。同ブランドの最軽量モデルHyper Lite ZIPは、今年に日本にて再販売を開始された。またオールインワンモデルには、タープやバグネットを取り外して使うこともできる自由度が高いKAMMOKのMantis ULなどもある。

ツリーストラップやバグネットなどアクセサリー関連のスペックも比較。

ハンモックは、本体とツリーストラップの組み合わせが基本重量となるため、ツリーストラップも軽量化をする上でも重要なアイテム。

ただし、ハンモック本体との接続の仕様は、ブランドによっても違う。そのため、特に異なるブランドのものを組み合わせる場合は、気をつけてチェックをしてほしい。

ここでは軽量さの上位3モデルを簡単に紹介してみたい。

今回の出展メーカーのなかでの最軽量は、EXPEDのHammock Suspension Kit Extreme (60g)。このモデルは、トグルをロープのスリットに差し込んで長さを調整する仕様。

CocoonのHammock Straps Ultralight (70g) は、ウーピースリング (※1) の仕様になっており、無段階で自在に長さを調整することができる。

KAMMOCKのPhyton 10 UL (85g)は、デイジーチェーンの仕様となり、20の接続箇所 (ループ) がある。ギアのハンギングにも使用できる。


 
最後にバグネットの重量比較についても、軽量さの上位3モデルを簡単に触れてみたい。

最軽量のバグネットは、LELEKA HAMMOCKのHammock Mosquito Mesh Plus (本体110g)。このモデルは、出入り口の開口部にジッパーを使用せず、巾着状のコード開閉する仕様。ハンモック下部からくぐって入る構造になっている。サイズもミニマムなモデル。

次に軽量なのが、COCOONのMosquito Net Ultralight (190g)。このモデルは、両サイドにジッパーが付属されており、どちら側からでもハンモックの乗り降りができる。またサイドのジッパーは、出入りが非常にしやすいのも特徴。

続いて、BUSHMEN TRAVEL GEAR VAGABONDのMosquito net。このモデルもLELEKAのものと同様に、ジッパーレスで巾着状のコードで開閉する仕様。上記2モデルと比べて、ゆったりしたサイジング (150cm×310cm) が特徴となっている。

※1 ウーピースリング:圧がかかった状態で固定され、緩めると長さを調整できるロープ。簡単に、かつ無段階で自在に長さを調整できるのが特徴。

イベントでお会いしましょう!

下の画像をクリックすると、イベント詳細ページをご覧になれます。

[出展ブランド (ABC順)]
BUSHMEN, COCOON, ENO, EXPED, GRAND TRUNK, HENNESSY HAMMOCK, KAMMOK, LELEKA, MORAKNIV, MSR, SEA TO SUMMIT, SHINOGI(凌), THERM A REST, TICKET TO THE MOON, WESTERN MOUNTAINEERING



【日時】
5/17 (土) 11:30〜17:00、5/18(日) 10:00〜16:00
※屋外イベント / 雨天決行
※5/17 (土) 17:00〜5/18(日) 10:00は、キャンプ泊の事前予約の方のみ参加可能

【アクセス】
月尾根自然の森キャンプ場
電車:JR中央線・中央本線「梁川(やながわ)駅」下車 徒歩15分
※梁川駅まで、新宿より中央特快(約80分)、各駅停車(約90分)。
※会場に駐車場はございませんので、公共交通機関にてお越しください。
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【参加費・チケット種類】
日帰り1日券    1,500円(各日先着40名)
キャンプ泊2日券    4,000円(先着35名)

※キャンプ泊券は、以下2種類
① マイ・ハンモック泊(先着15名)*ハンモック・キャンプ道具持参
② マイ・テント泊(先着20名) *テント・キャンプ道具持参

※キャンプ泊の方は、宿泊道具はご自身でご用意ください(テント・タープ、寝袋、スリーピングマットなど)。
※「②マイ・テント泊」券をご購入の方は、キャンプサイトでのハンモックの使用はできません。
※当日券の販売はないので、事前にチケットをご購入の上、ご来場ください。

・小学生以下は無料。
・ペットの同伴はご遠慮ください。
・5/17 (土)と5/18 (日)で、開場時間帯と内容が、異なりますのでお間違いのないようにご注意ください。
・チケットをお持ちであれば、何度でも再入場可能です。
・当日の混雑次第では、参加いただけないコンテンツもございますので、予めご了承ください。
・当日のプログラム、及びタイムテーブルは変更する場合がございますので、予めご了承ください。
・チケット購入後のキャンセル(払い戻し)は、受け付けておりませんので、予めご了承ください。
・出展メーカーは都合により変更になる場合がございます。出展メーカーのキャンセル・変更による、チケットの払い戻しは行ないません。
・本イベントでは取材が入ります。撮影された写真や映像が雑誌やウェブなどに掲載されることがありますので、予めご了承ください。
・会場内では主催社の許諾のない営業行為はお控えください。
・悪天候時にキャンプ場の施設閉鎖の判断があった場合、前日までに中止の判断をさせていただきます。その際は、入場チケットの払い戻しを行ないます。※通常時は雨天決行

【チケットの購入方法】
・ページ下部の [お申し込みはこちらボタン] から、パスマーケットにてチケットを選択し購入を完了して下さい。
・受付時に購入の際に送られたメールの画面をご提示ください。

【注意事項】
・数に限りがありますが、会場内での飲食の販売も少量おこないます。
・ご自身が必要とされる飲食 (ソフトドリンク、アルコール類や昼食など) は、予めご用意をお願いします。
・最寄り駅からの道中は、小さな商店さんのみですので、事前のご準備をお願いします。
・焚き火台を使用した焚き火が可能。(直火禁止)
・ゴミはお持ち帰りください。キャンプ場でゴミを捨てることはできません。

【追加情報】
facebookinstagramでも情報更新していきます。

【問い合わせ】
TRAILS(トレイルズ)編集部 event@trails.co.jp

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佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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