TRAILS REPORT

POP HIKE CHIBA #5 いちはらクオードの森

2016.09.16
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[MOVIE]

TRAILSのYoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/c/TRAILS_movie

なんとも5回目の開催になるPOP HIKE CHIBA。回を重ねるごとに熟成されるPOP HIKEのメローな空気感。僕たちTRAILSもとても大切にしているイベントの1つでもある。

今回は小湊鉄道を1両貸し切り、いちはらクオードの森へ。養老渓谷から連なる森でのシンプルなハイキング。ハイカーズデポ・土屋さんの、日常生活の道具を使ってタープを立てるワークショップ。そして、いつものcafeSTAND店主・塚本さんがドリップした、POP HIKEオリジナルブレンドコーヒー。デイハイクの中で、自然の中を、歩いて、食べて、寝る、っていうシンプルな楽しむ方法がつまった1日。

そんなふうに「歩く」「食べる」「寝る」が、いつもよりも絶妙にまざった第5回目のPOP HIKEの模様をお楽しみください。



名物ローカル線・小湊鉄道を貸し切ってGO




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鉄道マニアでなくても、その愛らしい佇まいに思わずうっとりしてしまう小湊鉄道。朝9:00に集まったPOP HIKE CHIBAのハイカー御一行様は、集まった人から順々にローカル感ただよう車両に乗り込んでいく。出発駅の五井駅には地元の人が作った、おいなりさん、おにぎりなどのお弁当が並んでおり、朝ごはんやお昼ごはん用にそのお弁当を買っているハイカーもちらほら。

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五井駅を出発した列車は、房総半島を横切るように線路を進んでいく。車窓にはだんだんと田園風景が増えてきて、房総半島らしさを感じる小さくこんもり連なった山々もたくさん目に入るようになる。電車の中では主催者の挨拶があり、今日のハイキングの地図と、Great Cossy Mountainのコッシーさんが毎回デザインしてくれる缶バッジが配られる。何回もリピートしてくれている人もいて、なかなかの缶バッジ・コレクションになっている人もいる。そうこうしているうちに列車は、今回のスタート地点である、月崎駅に到着。



房総の森をメローにハイキング




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POP HIKE CHIBAのおもしろいところは、cafeSTANDのお客さんと、ハイカーズデポやGreat Cossy Mountainのハイカーのお客さんが、一緒になっているところ。この絶妙なミックスが「POP HIKE CHIBA」らしさの醸成に一役も二役もかってくれている。これによって自然の話、音楽の話、旅の話、千葉の話など、いろんな種類の会話が生まれてきて、そんな会話を楽しみながら歩いていると、あっという間に時間がすぎていく。

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今回のコースは、いちはらクオードの森の中にあるハイキング・トレイル。森の中にある丘陵エリアを歩くコースで、ちょっとした尾根道もあったり、名前から勝手にかなりだらだらしたコースなのかと思っていたが、しっかりしたトレイルになっている。養老渓谷一帯に見られるような、独特の房総半島の景色も楽しむことができる。



cafeSTANDの「いつものコーヒー」




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POP HIKE CHIBAの「いつものコーヒー」といえば、cafeSTAND店主・塚本さんが、KUSA.喫茶の「POP HIKE CHIBA」特性オリジナル焙煎豆で、その場でドリップしてくれるコーヒー。山の中、自然の中でドリップでの、香りゆたかなコーヒーを飲める幸せは、きっと誰もが想像できることだろう。参加してくれたみなさんは、おのおのの工夫を加えたランチを食べながら、緑の中でコーヒーを飲んで笑顔になってた。気持ちよすぎて昼寝する人がいるのも、これまたPOP HIKEのいつもの光景のひとつ。

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森の中で自分の「基地=寝床」を作ろう
土屋さんのワークショップ



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お昼ごはんとコーヒーを楽しんだ後に、ハイカーズデポ・土屋さんによるワークショップが行われた。「秘密基地を作ろう!」というお題で、身の回りのものを使って屋外で寝るための「基地=寝床」を作るワークショップ形式。用意されたのは、畳一畳分くらいの布やグランドシート、ひも、コイン(小銭)、トレッキングポール、ペグ。日常生活の道具に、ちょっと山道具を組み合わせて、自分だけのタープを立ててみるという内容になっている。

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「自然のなかで寝る」ということも、シンプルな道具と少しの工夫で成り立っている。立派な山道具をもっていかなくても、こういう道具の使い方や、自分でアイディアを出す気持ちさえもっていれば、そこに自分だけの特別な寝床ができるんだ、ということに気づかせてくれた。もちろん実際に山の中で寝るためには、これ以上の準備も必要なんだけど、必要な準備があった上で、こうやってシンプルに寝るという、アイディアをもって山の中に入るだけで、きっとハイキングがもっと楽しくなる。

土屋さんの軽妙な話にのせられるように、グループごとに分かれてそれぞれの基地を設営。小枝をつかってより解放感のある屋根を作ったり、中に傘を支柱代わりに入れて広い居住空間をつくったり、ペグの代わりに枝を使ったり、その場でいろんなアイディアが出てきた。そしてグループごとに特徴のちがった、自分たちの「寝床」ができあがった。

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アフターパーティーで「みんなの宿泊道具あれこれ座談会」



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アフターパーティでは、土屋さん、コッシーさん、TRAILS(佐井夫妻)で、それぞれの山旅での宿泊道具について、いろいろ語りあった。本場アメリカからウルトラライトハイキングを日本に広めてきてくれた土屋さんの視点。夫婦(カップル)で、また子連れでもハイキングというTRAILSの視点。自らギアメーカーでもあり、日本人ならではの視点でのウルトラライトハイキングを提案するコッシーさんの視点。三者三様のスタイルの違いがあり、これが正解ということはなく、自分にとって必要なものを改めて考えてみたいな、と思わせてくれる話であった。

パーティの後半には、TRAILSからの参加者へのプレゼントとして、その日に撮影したハイキング映像を、その日のうちに編集したスペシャルムービーを上映。気に入った曲を何度もリピートして聞いちゃうように、帰りの電車のなかで、頭の中でこの日の光景が何度もループして流れていた。

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きっと急峻な山道を登ったりするアルプスでの山歩きや、ロング・ディスタンス・ハイキングが好きという人にも、みんな「楽しく歩きたいだけ」という根本的な思いがあるのだと思う。POP HIKE CHIBAには、そんなシンプルに歩くのを楽しむ、という純度の高いハイキングの魅力がある。

だから僕たちも、年に1度か2度の、たった1日のこのハイキングをいつも楽しみに待ってしまう。また次のPOP HIKEで、是非お会いしましょう。

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トレイルズ

トレイルズ

佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

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TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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