TRAILS REPORT

PLAY!出社前に遊ぼう # 07 | TRAILS × 川越翔平(GOAT EQUIPMENT) ジャンキーパック

2020.05.13
article_image

文:根津貴央 取材・構成・写真:TRAILS

What’s PLAY? | 平日にトレイルで遊ぶオトナをもっと増やすための連載企画。オトナになると、仕事が忙くて遊ぶ時間がない、とつい言ってしまいがち。でも工夫次第で時間はつくれるもの。いつか仕事が落ち着いたら遊ぼう、なんて思っていたら、いつまでたっても遊べない。遊ぶなら今。『PLAY!』のスローガンは『Now or Never.』。今がチャンス!今しかない!今でしょ!だ。

この連載では、毎回、平日出社前(ときどき退社後)にTRAILS編集部crewがその時遊びたい人に、その時遊びたいことをオーダーして、ただただ一緒に遊ぶ模様をお届けします。一番大事なルールは遅刻せずに出勤すること。

* * *

第7回目のゲストは、この人。

PLAY07_01
2019年にPCTのスルーハイクにチャレンジした川越翔平くん。PCTでは、釣りをしながらハイキングを楽しんだ。photo by Shohei Kawagoe

PCTハイカー (Class of 2019) であり、先日『GOAT EQUIPMENT (ゴート・イクイップメント)』というガレージブランドを立ち上げたばかりの、川越翔平くん。

彼は昨年、アメリカのロングトレイルのひとつPCT(パシフィック・クレスト・トレイル ※)を、彼女と一緒に約半年かけてスルーハイクしに行ったロング・ディスタンス・ハイカーだ。

TRAILSとHighland Designsが主催する『LONG DISTANCE HIKERS DAY』にも登壇してもらい、「BUDDYと歩いたPCT」というテーマでトークをしてもらった。

※ PCT:Pacific Crest Trail (パシフィック・クレスト・トレイル)。メキシコ国境からカリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州を経てカナダ国境まで、アメリカ西海岸を縦断する2,650mile (4,265㎞) のロングトレイル。アメリカ3大トレイルのひとつ。

PLAY07_02
BUDDYである彼女とPCTにて。photo by Shohei Kawagoe

PLAY07_03
ご覧のとおり、PCTではバックパックのサイドポケットに釣竿を入れてハイキングしていた。photo by Shohei Kawagoe

そんな川越くんが、『GOAT EQUIPMENT』なるアウトドアギアブランドを立ち上げたということを耳にしたのは、今年2月の終わりごろ。

ブランド初のプロダクトは『JUNKIE PACK (ジャンキーパック)』という名前のビッグサイズのサコッシュ。

「ハイキングしながらポテチをパリポリしたいから作った」というエピソードからも、アメリカのロング・ディスタンス・ハイキングへの偏愛ぶりが感じられて、ワクワクするじゃないか!

とはいえ、外出自粛のいま、川越くんに会いに行くことはできない。そこで、朝からZoomミーティングで一緒に遊ぶことにした。

PLAY07_04
それぞれの自宅から、モニター越しに「おはよう!」。背景に使用しているのは、PCTのゴール地点であるノーザンターミナス。アメリカとカナダの国境だ。左上が、川越くん。

今回のテーマは、「ジャンキーパックは、どんだけジャンキーなのか?」。

ジャンキーパックは、ビッグサイズのポテチ、コーラ、ビールなどジャンキーたちの好物をがっつり詰め込めるサコッシュということらしい。

ちなみに、アメリカのロング・ディスタンス・ハイカーたちは、ポテトチップスやコーラなどのハイカロリーなジャンクフードをとにかくよく食べる。それは単に好きだからというだけでなく、長時間、長期間におよぶ旅において、たくさんのカロリーを摂取することが求められるからなのだ。

そんなわけで、どれだけジャンキーなものを詰め込めるか実験してみることにした。

その前に、まずは『GOAT EQUIPMENT』の1st プロダクト『ジャンキーパック』について、川越くんに説明してもらおう。

PLAY07_17
JUNKIE PACK (CAMO) は、330Dのマルチカムナイロン製で重量は75g。その他、ブラック、ホワイト、オリーブもある。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ロールトップの開口部を伸ばすことで、大きなものも入れられるのが特徴のひとつ。

そもそもなぜブランドを立ち上げようと思ったのか? 聞けば、PCTから帰ってきて、自分の旅をつくりたいという欲求がわいてきて、そのために必要なギアを自分でつくりたくなったとのこと。

そして実はTRAILSで掲載したリズの記事にも、インスパイアされたのだという。その記事は、アメリカのスルーハイカーがオフシーズンの冬のあいだ、どんな仕事をしているかという内容のものだった(詳細はコチラ)。

「ハイカーとして、ハイカーのためにオフシーズンにギアをつくって、それで得たお金でまた旅をしたい!」

そんなふうにリズの記事からハイカーとしての生き方について、刺激を受けたのだそうだ。かくして川越くんは、ハイキング中心の生活をすべく『GOAT EQUIPMENT』を立ち上げたのだ。

PLAY07_05
それぞれのマイJUNKIE PACK!

そして最初にリリースしたのがこの『ジャンキーパック』。着想のきっかけは、PCTを歩いていた時に使っていた、GRANITE GEAR (グラナイトギア) のスタッフサックだった。

釣り好きの彼は、釣りの道具をZPacks (ジーパックス) のMulti-Pack (マルチパック) に入れていたのだが、ちょっと小さすぎた。

そこで、グラナイトギアのスタッフサックを自分でカスタムして、ショルダーバッグとして使えるようにしてみた。結束バンドとガイラインをつけて肩がけできるようにしたのだ。

これが『ジャンキーパック』の原型だという。まさに自分のハイキングのスタイルから生まれた道具だ。アメリカでの原体験が発端だからこそ、商品名にもサコッシュではなくパックと名付けた。

PLAY07_06
PCTで使っていたグラナイトギアのスタッフサックについて説明する川越くん。

PLAY07_19
上段 / 右が『ジャンキーパック』の原型となった、スタッフサックをカスタムしたショルダーバッグ。左がそれまで使っていたZPacksのパック。下段 / ジャンキーパックの試作 (左・中央) と完成品。20個くらいは試作したとのこと。

くわえて、川越くんは大のポテチ好き。PCTでは、ポテトチップスがあったからこそ、つねに幸せな気分でハイキングをすることができたそうだ。

この自分の、フィッシング・ジャンキー&ハイキング・ジャンキーの経験から生まれたのが、『ジャンキーパック』。誰しもが何か夢中になるもの、ハマっているものがあるはず。そんなジャンキー (中毒者・熱中者) に自由に使ってほしいパックなのだ。

じゃあ、まずはハイキング・ジャンキー川越くんだったら何を入れるのか見せてもらうことに。

PLAY07_07
「こんなに入るんですよー!」とアピールする川越くん。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ポテトチップスとコカコーラのほかに、財布やスマホなども入れているとのこと。釣り好きゆえに、ストラップには釣りに使うギア類を取り付けている。

ポテチとコーラは、たしかに王道かもしれないが、なんだ意外とフツーじゃないか。『ジャンキーパック』のポテンシャルはそんなもんじゃないはずだ!

そこで、アメリカでロング・ディスタンス・ハイキングをするならこれを入れるっしょ! というものを、TRAILS編集部crewそれぞれが持ち寄った。

まずは、カズから (画面左下)。

PLAY07_08
左下のカズがチャンレジ。

まずはカズが好きなプリングルスは何本入るか? にトライ。

結果は3本! 縦幅もしっかりジャンキーパックにおさまった。

つづいて、根津。

PLAY07_09
右上の根津のサコッシュから飛び出しているものは?

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
こんな巨大ポテチも携行できてしまうのだ。

根津がチャンレジしたのは、カークランドの巨大ポテトチップス! 上部ははみ出てはいるけど、十分持っていけるサイズだ。なかなかジャンキー・ニーズに応えてくれる。

そして、小川。

PLAY07_10
右下の小川のチャレンジは?

バゲット2本! これはさすがに飛び出してしまった。ジャンキーパックもここらへんが限界だろうか。

ラストは、佐井。

PLAY07_11
左下の佐井のジャンキーパックのなかに見えているものは?

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
信じられないくらいの量のM&M’sも、はみ出ず収納。

佐井はM&M’sがどれだけ入るかを実験。その結果、なんと6750粒 (150パック分) ! うーん、これだけ入れば、かなりのジャンキー。

PLAY07_23
左から、プリングルス、バゲット、カークランドのポテトチップス (907g)、M&M’s (150パック・6750粒) 。

いやいや、もっといけるんじゃないか! ちょっとタガが外れてきた僕たちは、こんなものにもトライしてみた。

PLAY07_12
左下のカズの再チャレンジ。

TRAILSオリジナルのトレイルミックス『Make Your Own Mix (MYOM)』の200gパックの限界にチャレンジ! なんと10パック・2kg分も入った。

PLAY07_13
つづいて、右上の根津の再チャレンジ。

1.5Lサイズの大型ペットボトルのコーラだって、はみ出すことなく2本も入る。

PLAY07_14
左下の佐井のラストチャレンジ! これは !?

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
この量のハンバーガーも、すっぽりおさまった。

さいごは、マクドナルドのハンバーガー。いくつ入ったか?

なんと20個!(はみ出ることなくちゃんとパッキングできた)

こんなハイカーがいたら、アメリカのトレイルでも即大人気になるだろう。

PLAY07_25
再チャレンジで入れてみたものがこれ。TRAILSオリジナルのトレイルミックス『Make Your Own Mix (MYOM)』の200gが10パック! マクドナルドのハンバーガー20個! 1.5Lのコカコーラ2本!

PLAY07_15
背景を、それぞれお気に入りのジャンキー画像に差し替えて、ジャンキーパックに入れたジャンクフードを実食! ちなみに、M&M’sとハンバーガーは、撮影後、佐井家のやんちゃなボーイズたちで美味くいただくことに。

「ジャンキーパックは、どんだけジャンキーなのか?」というPLAY! の実験、いかがだっただろうか。

『ジャンキーパック』には、こういう遊び心をくすぐるノリがただよっている。それはリアルなトレイルでの遊びから生まれたギアだからだろう。

アメリカで勃興したULギアも、初期は、縫い方とかが多少雑であっても、とにかくぶっ飛んだアイディア自体が最高なものがたくさんあった。

川越くん自身もそんなアメリカらしいULギアのノリが大好きだという。『ジャンキーパック』は、それが醸し出されている処女作だ。

PLAY07_26
ジャンキーパックの全モデル。詳細はこちらを。https://goatecshop.official.ec

川越くん、これからも “ ジャンキー ” なギアをつくり続けてくれよー!

朝からアメリカのロング・ディスタンス・ハイキングの空気、グルーヴ感をたっぷり味わった僕たち。このノリで今日もこれからリモートワークだ!

PLAY07_16
画面越しに別れを告げて、このままこのPCで業務スタート!

【さて、次はだれとどこでなにをするのか? 次回のPLAY!もお楽しみに】

関連記事
play6_main
PLAY!出社前に遊ぼう # 06 | TRAILS × 篠健司・佐々木拓史(patagonia) 地球を救うためにできること


PLAY05_main
PLAY!出社前に遊ぼう # 05 | TRAILS × 山川幸雄(JSB) JSB・ULコーヒー(松屋式ドリップ)


WRITER
トレイルズ

トレイルズ

佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

>その他の記事を見る