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リズ・トーマスのハイキング・アズ・ア・ウーマン#28 / 北米ハイキング・カルチャーの最前線のハイカーたちは、どこへ向かっている? (後編)

2020.08.21
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(English follows after this page.)

文・写真:リズ・トーマス 訳:トロニー 構成:TRAILS

アメリカの尖がったハイカーたちは、今どこを歩いているのか。ハイキング・カルチャーの最前線のエッジで起こっていることを、リズにレポートしてもらいました。今回はそのレポートの後編です。

前編では、既存のトレイルとは異なるオリジナルの「ルート」とは、どのような道なのか、またその面白さは何なのか、ということをお伝えしました。TRAILS編集部でもNIPPON TRAIL (※) で同じような試みをしていますが、アメリカと日本の違いも前編では見えてきました。

今回の後編では、どのようにロング・ディスタンス・ハイキングのオリジナルの「ルート」を作っているのか? をお伝えします。そのプロセスのかなり細かな部分まで、つまびらかに語ってくれているインタビューです。

前編のラストで、ルートづくりにおいて、孤独や冒険を味わえることを意識していると語ったメリッサ。今回は、具体的にどんな目標を掲げてルートを作っているのか? という話からスタートします。

※ NIPPON TRAIL:アメリカのハイキング・カルチャーをリスペクトしながらも、日本のローカルをフィールドに、ロング・ディスタンス・ハイキングの旅を楽しむTRAILS独自のプロジェクト。既存の登山道やトレイルにとらわれることなく、山も町も川も自由につなぎながら旅をする。TRAILS編集部がその土地に魅了された初期衝動だけでなく、その後にリサーチやインタビューを重ね、その地をロング・ディスタンス・ハイキングしたい根源的な衝動は何か? まで掘りさげる作業を繰り返し行なっている。

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モハベ砂漠にあるルート。


「長距離」 「何度も歩きたくなる」 「明確なテーマ」 が、ルートづくりのキーファクター。


—— リズ:もう少しだけ、ルートを作る上での目標を教えていただけますか?

メリッサ:もちろん。でも、その回答だけで丸一日かかってしまいますよ!

私たちの一番の目標は、長い距離のルートを作ることです。

次に、何度でもハイキングしたくなるようにすること。そのために、本当に徹底的に調査しなければなりません。特にブレットは、調査から完成するまで何千時間も費やしています。そうやって何カ月もかけて作っています。

そして、何度でも行けるルートを作ることを目指しているのです。経験豊富なハイカーも満足するような、歩くために必要なものや情報を、私たちは提供してあげたいと考えています。彼らがそこに行く前にそれらの情報があるように、あるいは自分自身でやらずに済むようにしてあげたいのです。

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今回インタビューを受けてくれた、シンブリシティのメリッサ “ ツリーハガー ” スペンサー。

また、必ずテーマを決めています。いくつか例を挙げると、「ローエスト・トゥ・ハイエスト」は、アメリカ大陸の最低標高から最高標高へと進むことがテーマになっています。

ときには、その土地の特徴をテーマとして選ぶこともあります。たとえば「モゴロン・リム・トレイル」は、何百マイルもの長さの断崖絶壁を巡るルートです。この崖は、コロラド高原の境界線になっています。

「スカイ・アイランド・トラバース」は、アリゾナのスカイアイランド (孤立した山地) をすべて縦断しますが、これもまた地形の特徴にもとづいたルートです。

私たちはロング・ディスタンス・ハイキングのルートを設計しているので、ほどよい間隔で補給地点の町に簡単にアクセスできるようにしています。公有地や国有地以外の場所を歩く時間を最小限にするようにもしています。トレイルタウンまでのヒッチハイクをなるべくしないで済むようにするには、公有地の町のほうがよいからです。

また、私たちはきちんと法を守ったルートにするように努めています。不法侵入になってしまわないように。実現するのが難しいこともあるのですが。でも、とても美しい景色があっても、それよりも道路の上にルートを引くことを優先することもあります。

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アリゾナ州にあるスカイ・アイランド・トラバースの紹介ページ。(http://simblissity.net/より)


砂漠地帯を通るため、水場があることが最も重要。


—— リズ:地図を作るときに最も重要なことは何ですか?

メリッサ:私たちのルートは南西部の砂漠地帯を通るので、適度な間隔で水場があることが何よりも重要です。

もしかしたら、これが私たちの仕事で最も困難かつ時間のかかることのひとつかもしれません。新しいルートをテストする際に、脱水症状で死んでしまうのは避けたいですからね。

ちなみにブレットは、地図や衛星写真を見ながら水場を探すことに、かなりの時間を費やしています。

—— リズ:ルートの作成プロセスを教えてください。

メリッサ:まず、地図で全体像を見て、テーマを考えます。

次に、より詳細な地図を入手します。すでにトレイルがあるかどうかを調べるのです。そして公有地と私有地の問題点を洗い出し、さらに詳細を見ていきます。

ブレットは衛星データを見ることに膨大な時間をかけていますが、おそらく大半の時間がここに費やされているでしょう。

彼は、狩猟用のアプリをはじめ、水場を見つけるためにさまざまなアプリも見ています。さらに、人工衛星の写真と、森林局や土地管理局が行なっている小川の研究内容や湧水の研究内容を照らし合わせます。

衛星データに表示されている湧水や、風車などの牧場主の設備なども探します。また、水場につながっているような獣道も探します。なぜなら、そこには獣道ができるほど動物にとって十分な水があるからです。

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メリッサのパートナーであり、シンブリシティの創設者であるブレット・タッカー。モゴロン・リム・トレイルにて。

特定の水場を頼りに、水がほとんどないエリアに探索へ行くのには、確固たる自信が必要です。そのため、最初の水場に水がない場合も想定し、彼は何時間もかけてバックアップとなる水場も探します。

それから彼は、さまざまなハイキングのウェブサイトをチェックし、ハイカーがいつ水場に行ったか、その水場について何か書いていないかを確認します。

一年のうち、どの時期に水が手に入るのか? どんな水だったのか? ルートをマッピングする時に大変なのは、特に南西部において、どうすればここで誰も死なずにすむかを突きとめる作業なのです。


過去の書物はいっさい参考にしない。


—— リズ:50年代や70年代の古いガイドブックを、どの程度参考にしていますか? 今はなくなってしまっているトレイルも、そういった本に載っていたりしますよね。以前読んだ、デスバレーのオフトレイルルートについて書かれたクラシックな本には、ローエスト・トゥ・ハイエストの一部が載っていました。

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アメリカの最低標高と最高標高をつなぐ、ローエスト・トゥ・ハイエストの紹介ページ。(http://simblissity.net/より)

メリッサ:本に書いてあることは全くと言っていいほど参考にしていません。特に水場に関しては、気候変動の影響があるので、数年前にデジタルで出版されたものであろうとあてにしていません。

でも時々、古い出版物からルートの一部として使えるような情報を得ることがあります。

たとえば、デザート・トレイルは何十年も前に作られました。こういった古いルートは、最近発表された資料にはあまり情報が載っていません。

そこで、最近デザート・ルートをハイクした有名なハイカーである、「バック30s」と「ダートモンガーズ」の2人に連絡を取ったりしました。

そして、過去に出版されていたルートと現状が一致しているかどうか、ハイカーが何かメモを取っているかどうかを確認します。

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公有地の状況と照らし合わせながらマッピングした、ウィンター・スルーハイク・ルート。


「机上」と「実地」、両軸で徹底的にリサーチする。


—— リズ:訪れるべきランドマーク、水場、トレイルタウンなどの重要な要素を特定した後、マッピングのプロセスはどのように続くのですか? ルートのテーマがありながら、どのようにそれらを結びつけるのですか?

メリッサ:それらが終わった後、地図ソフトでルートを描きます。その後、実際にルートをハイクしたり、他の人にハイクしてもらいます。

地図で見ていた時とは必ず違いがあるので、これは重要なプロセスです。私たちがハイクをしているとき、ブレットは分岐点や興味深いものがあった場所で足を止めて、メモを取っています。

—— リズ:スルーハイカーが補給で使うような、町の情報はどのように入手するのですか?

メリッサ:ルートが通過する町を実際に訪れること、これは私のミッションのひとつです。補給品やホテル、コインランドリーなどのリストを作り、町の人と話をします。

そこで町の雰囲気を掴むのです。たとえば、現在ニューメキシコ州北部のルートを作成しているのですが、地図上では、ハイカーが補給するのに最適な町があります。

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ルートの多くは砂漠地帯ゆえ、補給地の街の存在は欠かせない。

コンパクトだし、町中をヒッチハイクしなくても、すべてのハイカーが気軽にサービスを受けることができるし、ハイカーが必要とするものはすべて揃っています。

でも実際にそこに行くと、完全に観光地なのです。レイザーという四輪駆動のバギーに似た車がダートロードを走っていて、トレイルは砂埃まみれ。ハイカーとしてこの町に行っても、歓迎されないのです。

私が行かなかったら、このことには気づけなかったでしょう。グーグルで見る限りだと、レストランがたくさんあって、ホテルの値段もちょうどいいし、町の近くまで公有地があって出入りも楽だし、本当に良さそうなんです。でも、ここはみんなに行ってほしいような場所ではないのです。

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モゴロン・リム・トレイルの概要マップ。


デジタル時代に即したリーズナブルな価格。


—— リズ:あなたたちがルート作りに費やした何千時間分の労力を考えると、地図の価格は非常にリーズナブルです。私はもっと値段を上げるべきだと思っています。この背景にある哲学は何ですか?

メリッサ:ブレットは、マップセットやルートの情報の価格を高くすると、結局、ハイカーがそれを盗むようになってしまうと思っているのです。

一方で、誰かがニューメキシコ北部のルートをカルトポ (CalTopo:無料の地図アプリ) に掲載したために、今では私たちがアップデートした情報を見ずに歩いている人たちがいます。彼らは私たちが作った水場情報や、タウンガイドも持っていません。

たしかに、もっと値上げしてもいいのかもしれませんが、デジタルの世界ではバランスが大事なんです。

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ハイカーは、水場や町をはじめとした情報が網羅された地図があってこそ、スルーハイキングを楽しむことができる。

—— リズ:最近では、お金を稼いだり、ルートを作って生計を立てたりするには、アプリを作ることが一番の方法だとされています。あなたはどう思いますか?

メリッサ:私たちは、地形を照合できる地図技術を持っているアプリ会社と協働しています。一般の人は実際のGPSのトラッキングデータにはアクセスできないため、ルートの情報を盗めないという点では、とても役に立っています。また、私たちのタウンガイドをオンラインで利用できるようにすることも検討しています。


支持される理由は、適正な情報量と優れた正確性。


—— リズ: マップセットとデータブックの善し悪しは、何で決まるのでしょうか。世の中には、情報が不足しているマップセットやデータブックもあります。

一方で、あなた方のマップセットは、ハイカーが必要とするすべての情報が網羅されていて、しかも使いやすいという評判です。なぜハイカーは、あなたのマップセットとルートが他のものよりも優れていると思うのでしょうか?

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シンブリシティの地図販売ページ。デジタル版をダウンロードすることも、アナログ版を郵送してもらうことも可能。(http://simblissity.net/より)

メリッサ:私たちのプロセスは時代とともに進化してきました。今では、私たちのシステムはインターネットを通して世界に接続されています。インターネット上には、細かなことまでたくさん載っているので、いろいろ気になってしまうものです。

私たちの地図には、ちょうどいい量の情報だけがあるのです。分岐や水場についての情報が多すぎることもなく、少なすぎることもありません。ブレットは、6つの情報源をチェックして、ハイカーが必要な情報を入手できるようにしています。

私たちはデジタルの時代を生きているのが現実なのですから、携帯電話で地図を見れば、分岐点などでいちいち次にどうすべきか悩む必要もありません。

私たちのタウンガイドの情報は、ヨギー (PCTをはじめとしたロングトレイルのガイドブックを作っているハイカー) のPCTタウンガイドブックと同じようなレイアウトにしています。

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既存のトレイルをスルーハイクするハイカーにおなじみの、ヨギーズブックス。(https://www.yogisbooks.com/より)

なぜなら、私はタウンガイドがどうデザインされるべきかをヨギーから学んだからです。私たちのトレイガイドでも、ハイカーが手っ取り早くアクセスしたいと思う情報だけを、ピンポイントで載せるようにしています。

私たちの仕事で一番大事なことは正確性です。コンピュータ上で描くルートと、実際に歩いて作ったルートとでは、ズレがあるんです。デジタルだけで作るルート地図は、実際はほとんど使いものにならないんです。

コンピュータ上でルートの距離を測ったり、トレイルや道路の等高線を引いたり、荒野の経路を考えたりしても、実際に外に出ると、小さな折り返しが多かったり、茂みや倒木の中を歩くこともあります。

最適な経路を選んだつもりでも、コンピュータで引いたものよりも実地での距離は10%長くなります。これは1日のハイクで考えると、20mileを超えるほどの誤差になります。500mileや1000mile以上のハイクだったら、なおさらです。


最後に。


—— リズ:最後の質問です。いつかまた既存のトレイルをハイクすることはありますか?

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リズが、仲間と一緒に砂漠地帯にあるサンディエゴ・カウンティ・トレイルを歩いた時の写真。

メリッサ:私たちのルートには、既存のトレイルと繋がっているものがあります。

たとえば、ノーザン・ニューメキシコ・ループはコンチネンタル・ディバイド・トレイル (CDT) に、グランド・エンチャントメント・トレイルは、アリゾナ・トレイルに少しだけ繋がっています。

でも正直なところ、それらの既存のトレイルをハイキングしていると、早く帰りたいという気持ちになってしまうんです。

とはいえ、私は他の人と一緒にハイキングをするのが好きなんです。大抵の場合、友人は何かしら理由をつけて、既存のトレイルを歩きたがります。今年はいろいろあって行けるかわからないけど、アリゾナ・トレイルに行くかもしれません。

—— リズ:最後に、ハイカーに向けて話しておきたいことはありますか?

メリッサ:たくさんの人が私たちのルートをハイキングして、フィードバックをくれます。それは私たちにとって、大きなやりがいになります。そして、私たちがどれだけ苦労して良いルートを作ろうとしたかを理解してもらえた時は、やってきたことが報われたように感じます。

—— リズ:インタビューさせていただいてありがとうございました。あなたとブレット・タッカーの仕事ぶりには感銘を受けました。たった2人であの有名なハイキングルートの数々を作っているなんて信じられません。

メリッサ:本当に大変なプロセスです。でも楽しいんです。これが私のキャリアとして認められるようになったら、本当に幸せです。

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ローエスト・トゥ・ハイエストを歩くリズのハイキングパートナーたち。暑さ対策で日傘をさしている。

アメリカのハイキング・カルチャーのエッジにいる、尖がったハイカーたちは、既存のトレイルに飽きたらず、人が少ないオフトレイルを歩いているよ。そんな話をリズから聞いていた。そのときに「シンブリシティ」の話もしていた。

アメリカでオフトレイルというと砂漠地帯が多くなり、そうすると水の補給問題に直面する。だからこそ信頼性のある情報をきちんとリサーチをしている、「シンブリシティ」は価値があり、人気を得ているのだ。

既存のトレイルからはみ出したいと思っているハイカーたちに、「シンブリシティ」のようなエッジーな作り手が、ハイキング・カルチャーへの新たな刺激を投入していることが非常に興味深かった。TRAILS編集部も次のNIPPON TRAILヘ早く出かけたいという刺激を受けた。

TRAILS AMBASSADOR / リズ・トーマス
リズ・トーマスは、ロング・ディスタンス・ハイキングにおいて世界トップクラスの経験を持ち、さまざまなメディアを通じてトレイルカルチャーを発信しているハイカー。2011年には、当時のアパラチアン・トレイルにおける女性のセルフサポーティッド(サポートスタッフなし)による最速踏破記録(FKT)を更新。トリプルクラウナー(アメリカ3大トレイルAT,PCT,CDTを踏破)でもあり、これまで1万5,000マイル以上の距離をハイキングしている。ハイカーとしての実績もさることながら、ハイキングの魅力やカルチャーの普及に尽力しているのも彼女ならでは。2017年に出版した『LONG TRAILS』は、ナショナル・アウトドア・ブック・アワード(NOBA)において最優秀入門書を受賞。さらにメディアへの寄稿や、オンラインコーチングなども行なっている。豊富な経験と実績に裏打ちされたノウハウは、日本のハイキングやトレイルカルチャーの醸成にもかならず役立つはずだ。

(English follows after this page)
(英語の原文は次ページに掲載しています)

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WRITER
Liz Thomas

Liz Thomas

2011年にアパラチアン・トレイルを女性の最速タイムで踏破した記録(当時)を持っていることで知られている。彼女はトリプルクラウンを達成しただけでなく、米国に15以上あるトレイルでのスルーハイクを経験し、今まで15,000マイル以上ものトレイルを歩いてきた。また、彼女はその経験をロング・ディスタンス・ハイキングのコミュ二ティに還元することにも熱心で、American Long Distance Hiking Assosication-West(ALDHA-West)のバイスプレジデンドも務めている。彼女がハイキングを本格的に始める前は、イエ-ル大学の森林環境学部で環境科学の修士課程を修了し、彼女が手がけた、ロング・ディスタンス・ハイキング・トレイルとその保護およびコミュニティに関するリサーチは、名誉あるDoris Duke Conservation Fellowshipの賞を受けた。スポンサーはAltra, Gossamer Gear, Probar, Vermont Darn Tough socks, Mountain Laurel Designs, Sawyer filters, Montbellで、アンバサダーとして活躍している。
http://www.eathomas.com/

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