TRAILS REPORT

パックラフト・アディクト | #49 タンデム艇のABC 〜番外編・ULキャンプ〜

2021.08.06
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文・構成・写真:TRAILS

この夏のTRAILSの特集記事としてスタートした、パックラフトのタンデム艇 (2人艇) をフィーチャーした企画。全7回の総力特集だ。

第4回目の今回は、番外編として、タンデム艇のフィールドテストをしつつ、ついでに湖畔で楽しんだUL (ウルトラライト) キャンプの模様をお届けしたい。

これまで僕たちは、パックラフトのタンデム艇で遊んできたものの、実はALPACKA RAFTのForager (フォレジャー) というモデルは所有しておらず、未体験だった。それでForagerを試すべく湖へと向かったのだ。

ちょうど、ロング・ディスタンス・ハイカーであり、パックラフト・アディクトでもあるトニー (利根川真幸) も、タンデムで釣りをしたいということで、急遽参戦が決定。

パックラフト・アディクトたちによる湖畔での1泊2日のキャンプ。いつも通り、みんなタープ & ビビィでのULキャンプになった。そんな、個性豊かな野営スタイルもお楽しみください。


湖で、ALPACKA RAFTのタンデム艇『Forager』を漕いでみた。



タンデム艇のForagerを漕ぐ、TRAILS編集部crewのカズ (前) と小川。

Foragerのスペック紹介やレビューについては、この『タンデム艇のABC』(全7回) の後半戦の記事で紹介するとして、今回はとりあえず、見て、触って、漕いでみた。

実はこのForagerは、パックラフト・アディクトの高代 (タカシロ) くんのものだ。彼は、まわりの仲間たちがタンデム艇のOryx (オリックス) を購入するなか、それを横目に人知れずForagerを手に入れていた。ちょうど僕たちも気になっていたこともあり、今回貸してもらったのだ。

詳しいことはさておき、湖でメロウに漕ぐForagerはとにかく気持ち良かったし、Explorer 42やOryxとも違いもなるほどと思いおもしろかった。


霧がかった湖をゆったりと漕いでいる姿は、どこか旅に向かっているかのよう。

トニーはというと、タックルボックスやらソフトクーラーを詰め込んで、さながら長期の旅にも出かけるかのようなスタイル。同じく釣り好きの佐井と2人で、いろんなセッティングを試しては、妄想を広げて盛り上がっていた。

パックラフトからキャスティングしているだけでも楽しいのに、タンデム艇でのフィッシング・トリップの具体的なイメージもわいてきたみたいで、終始ハイテンション。ちなみに今回、なにが釣れたかは内緒にしておこう。


すっかりタンデム艇が気に入って、欲しくなってしまったトニー。


焚き火を囲んでのULキャンプは、いつもの川旅スタイル。



焚き火を中心に、半円状に寝床をセッティング。タープ & ビビィのシンプルなスタイルだ。左から、小川、根津、佐井、カズ、トニー。

今回は湖畔でのキャンプだが、パックラフトで川を下りながら旅している時と同じように、基本スタイルは、シンプルでUL(ウルトラライト)なタープ & ビビィ。

タープは、パドルを2本使用して片側を立ち上げ、反対側はペグダウンするだけ。普段、河原だと石だらけなのでパックラフトをベッド代わりに使うが、今回はどっちでも良し。

■ 佐井聡

[タープ] Mountain Laurel Designs / DCF GROUND CLOTH DUO (128 x 228 cm, 100g) [ビビィ] Mountain Laurel Designs (MLD) / Superlight Solo Bivy (floor:DCF, 160g) [スリーピングバッグ] Nunatak / Super UL Nano Blanket (380g)

ちなみに佐井 & カズは、家にあるはずのお目当てのMLDのMONKタープが見つからず、DCF製のグラウンドシートをタープとして使うという荒技。タープより長辺が50cm短く、雨が降ったら吹き込むこと間違いなしのカリカリのUL。それでもビビィとの併用なので、普段のカウボーイキャンプよりは雨に強い。

■ 佐井和沙

[タープ] Mountain Laurel Designs / DCF GROUND CLOTH DUO (128 x 228 cm, 100g) [ビビィ] As Tucas / Millaris Bivy Sack (165g) [スリーピングバッグ] Hammock Gear / Economy Phoenix Custom (325g)

カズ曰く、枕はシルナイロンNG。DCFのシワシワが頭が滑らず寝心地がいいらしい。ということで、枕はDCF製ドライバッグで、荷物置きで敷いているのもDCF製レインスカート。シンプルな道具は兼用しやすく、まさにUL。

■ 小川竜太

[タープ] EQUINOX / Globe Skimmer Ultralite Tarps (244 × 305 cm, 397g) [ビビィ] Mountain Laurel Designs (MLD) / Superlight Solo Bivy (M size, floor:DCF, 155g) [スリーピングバッグ] Highland Designs / Flap Wrap II (339g)

小川は、パックラフティングで使い倒しているいつものEQUINOXタープ。パックラフトを敷いて寝ても、少し余裕のある大きすぎず小さすぎずな絶妙なサイズ。天候悪化の際には仲間の避難所にもなるという、優しさまで兼ね備えたスタイル。

■ 根津貴央

[タープ] FREELIGHT / Shelterp microgravity (146 × 260 cm, 168g) [ビビィ] SOL / Escape Lite Bivvy (146g) [スリーピングバッグ] Highland Designs / Minimo Quilt II (240g)

根津は、ロング・ディスタンス・ハイキングで使い慣れている背面なしのキルトをチョイス。タープは、FREELIGHTの最もミニマムなモデルで、シェルターとしてはかなり攻めたサイジングだが、より自然との一体感を味わうにはうってつけ。暖かい季節でのタープ泊はこれ一択っしょ! ということで迷わず持ってきた。

■ 利根川真幸

[タープ] Highland Designs / CT Tarp (200 x 280 cm, 320g) [スリーピングバッグ] Highland Designs / Minimo Quilt UDD (270g ※Old model)

黄色、水色、赤とHappyなカラーリングが最高なトニーの寝床。ハイキングにも、ハンモッキングにも、パックラフティングにも調子がいい愛用のCTタープ。あらゆるシチュエーションで使いやすいアイテムを愛用するのは、いかにもロング・ディスタンス・ハイカー的。


火を熾し、ビールをあおり、米を炊く。



サワー、セゾン、ヘイジーIPAと、それぞれ思い思いのクラフトビールを持ち寄った。

夜は、直火で焚き火。これが河原でのいつものスタイルなので外すわけにはいかない。なので、直火OKのキャンプ場を選んだのだ。

火を熾したら、みんな待ってましたとばかりにプシュッ! 今回の唯一の贅沢、持ち寄ったクラフトビールをグビグビ飲みはじめる。


アルポットの上に重しとなる石を置いて米を炊く。焼いた魚は、北海道の東側に生息するコマイ。今回のメンバーは全員、道東にある摩周・屈斜路トレイル (MKT) を旅していて、その地を思い出しながら食した。

パックラフティングの川旅において、焚き火をするとなれば、グリルのパーセルトレンチと、クッカーのアルポットが僕らの定番アイテムだ。

今回は米を炊くだけではなく、みんな北海道の摩周・屈斜路トレイル (MKT) で食べたコマイも焼いた。コマイはMKTのソウルフードだ (と僕らは勝手に思っている)。


見事なまでに艶やかに炊き上がった白米! おかずが無くても何杯でもいけそう。

アルポットを持ってくると、なぜかお米を炊いて食べたくなるから不思議だ。もちろん今回も、焚き火で炊いたアツアツのご飯をみんなで食いまくった。とにかく最高の夜だった。


TRAILS編集部とトニーによるULキャンプは、夜更けまでつづいた。次は、みんなで川旅をしよう。

今回の「タンデム艇のABC」4回目では、「番外編 ・ULキャンプ」として、パックラフトでの川旅のキャンプスタイルを紹介した。

タープ & ビビィの開放感、そしてみんなで焚き火を囲んで一夜を過ごす楽しさを、あらためて実感した。

次回の記事は、8/27 (金) に公開予定。「タンデム艇のABC」の後半戦として、3回連続でパックラフト・タンデムのギア紹介記事をお届けしたい。

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佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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