HAMMOCKS for Hiker | ハンモックギア2022 #01 注目のハンモック8ブランド (前編)

取材・文・構成:TRAILS
3年ぶり5回目の開催となった『HAMMOCKS for Hiker』。2016年から開催している、「ハンモックを使った、ハイキングの旅」を提案するイベントだ。
ハイキングで使える軽量でコンパクトなハンモックを中心に、ウッドストーブなどハンモック関連ギアも勢揃い。これだけの数のハイキング向けハンモックを、実際に触って、座って、寝て、試せるイベントは『HAMMOCKS for Hiker』だけ、といっても過言ではない。
3年ぶりということもあって、ながらく待ち望んでいたハイカーも多く、チケットもキャンプ泊券はおかげさまで即時ソールドアウト。日帰り券も初日はソールドアウトとなる盛況ぶり。
本イベント初登場ブランドの出展や、本邦初披露となる新製品の展示、さらにワークショップなどもあり、会場は熱気あふれるハンモックハイカーで賑わった。
そんな『HAMMOCKS for Hiker 2022』を振り返るべく、今回から7回にわたって『ハンモックギア2022』と題して特集記事をお届けしたい。
今年注目のハンモックや、個性あふれるさまざまな周辺ギア、TRAILS独自のリサーチ結果、ユーザーの声など、面白くて役に立つ情報満載のコンテンツを紹介していくので、たっぷりとお楽しみください。
まず第1回目の今回は、注目のハンモック8ブランドの前編。3ブランド5プロダクトを紹介します。
3年ぶり5回目の開催となった『HAMMOCKS for Hiker』。待ち望んでいたハンモックハイカーも多く、キャンプ泊券はチケットの販売開始直後に完売。
COCOON コクーン
■ Ultralight Hammock (ウルトラライト ハンモック)
【重量】240g (ハンモック本体) / 【価格 (税込)】9,900円 ※使用しているアンダーキルト (別売) は、Hammock Underquilt Down (重量660g)。
トラベルシーツやスリーピングバッグライナーの世界的なブランド、COCOONがイベント初登場。Ultralight Hammockは、同ブランドの最軽量モデル。
重量240gという軽さながら、全長が325cmと長く (ほとんどのハイキング用ハンモックは300cm以下)、幅も148cmと少し広めの設計。寝た際の突っ張り感や圧迫感が驚くほどない。長年スリーピングギアに特化してきたブランドだけあって、生地の織りにも独自のこだわりがあり、それが極上の肌触りを生み出している。
またリッジラインがあるのも特徴。ハンモックを最適な角度に固定してくれるため、いつでも同じ寝心地を得ることができる。
■ Ultralight Mosquito Net Hammock (ウルトラライト モスキートネット ハンモック)
【重量】395g (ハンモック本体) / 【価格 (税込)】13,200円 ※使用しているタープ (別売) は、Hammock Tarp UL (重量620g)。
Ultralight Hammockのモスキートネット付きモデル。COCOONのラインナップのなかでも人気が高いモデルだ。
Ultralight Hammockのやや大きめの快適なサイズ感はそのままに、モスキートネットがあることで、虫によるわずらわしさや不安から解放され、安眠を手に入れることができる。
またこのネットはフルオープンにできる仕様になっており、虫がいない場合、開放感あるスタイルで寝ることも可能だ。
ENO イーノ(イーグルズ・ネスト・アウトフィッターズ)
■ TechNest™ Hammock (テックネスト ハンモック)
【重量】約510g (収納袋、カラビナ2個含む) / 【価格 (税込) 】13,750円
現在のアメリカにおいて、ハンモックのシーンをリードするブランド『ENO』。同ブランドの今シーズンの新商品であり、イベント初のお披露目となったハンモックがTechNest™ Hammock。一番の特徴は、ENOで初めて採用した新素材、プレミアムファブリックUltraWave (ウルトラウェイブ)。
この生地は、とても柔らかく、適度な伸びがあり、どんな体勢になっても心地良い。しかも100%リサイクルナイロンで、環境に配慮したPFCフリー (※1) の耐久性撥水 (DWR) 処理も施されていることから、Bluesign認証 (※2) も取得している。
自然を意識した “Nature inspired” によるカラーバリエーションは、セドナレッド (写真)、ミッドナイトブルー、スプルースグリーン (スプルースとはマツ科トウヒ属の常緑針葉樹) の3つ。
※1 PFCフリー:PFCとは、フッ素化合物のこと。これは環境汚染への懸念があるとされており、近年、環境に配慮したメーカーがPFCを使用しないPFCフリーの商品づくりに取り組んでいる。
※2 Bluesign認証:繊維・アパレル業界において、持続可能なサプライチェーンを経た製品に付与される認証で、世界で最も厳しい基準とも言われている。スイスに拠点を置くブルーサイン・テクノロジーが運営・管理を行なっている。
■ SuperSub™ Hammock (スーパーサブ ハンモック)
【重量】278g / 【価格 (税込) 】12,650円
ENOの人気定番ハンモック。ULハイカーからの支持も厚い同ブランドの最軽量モデルSub6 (164g) と同じ軽量素材を採用しつつ、幅を188cmと超ワイドにしたもの (Sub6の幅は119cm)。
重量278gと比較的軽量でありながら、快適性を重視したモデル。寝た際には両サイドが覆いかぶさるため、包まれることによって得られる安心感がある。
HENNESSY HAMMOCK ヘネシーハンモック
■ Explorer Deluxe A-sym Zip (エクスプローラー デラックス アシンメトリージップ)
【重量】1,596g / 【価格 (税込) 】29,700円
HENNESSY HAMMOCKは、「シェルターとしてのハンモック」のシステムを確立したハンモック専門メーカーであり、野営ハンモック界のレジェンドメーカー。このExplorer Deluxe A-sym Zipは、同ブランドのなかで、もっともラグジュアリーなモデルだ。
タープとバグネットがセットになったオールインワンタイプであることはもちろん、スタンダードモデルであるExpedition A-sym Zipより、ひと回り大きな (全長330cm) サイズゆえ、大柄な人 (適応身長は213cmまで) も安心。子どもと一緒に楽しむこともできそうだ。
また、HENNESSY HAMMOCKの全モデル共通だが、寝ると自然と最適なポジションにおさまる独自の非対称 (アシンメトリー) 構造になっており、この寝心地の良さは同ブランドならでは。世界中で特許を取得しているオリジナルの設計だ。
3年ぶりに月尾根自然の森キャンプ場に戻ってきた『HAMMOCKS for Hiker』。会場には至るところにたくさんのハンモックが張られ、熱気に包まれていた。
次回は、『HAMMOCKS for Hiker | ハンモックギア2022 #02 注目のハンモック8ブランド (後編)』。
今回紹介したハンモックだけでも、かなりのバリエーションがありましたが、ハンモックの世界はもっともっと広く深い。
次回は、今回とは異なる5ブランド6プロダクトを紹介するので、お楽しみに。
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