TRAILS REPORT

HAMMOCKS for Hiker | ハンモックギア2022 #02 注目のハンモック8ブランド (後編)

2022.06.01
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取材・文・構成:TRAILS

『HAMMOCKS for Hiker 2022』のアフターレポートとして、全7回でお届けする特集記事『ハンモックギア2022』。今回は第2回の「注目のハンモック8ブランド (後編)」。

3年ぶり5回目の開催となった『HAMMOCKS for Hiker』。2016年から開催している、「ハンモックを使った、ハイキングの旅」を提案するイベントだ。

ハイキングで使える軽量でコンパクトなハンモックを中心に、ウッドストーブなどハンモック関連ギアも勢揃い。これだけの数のハイキング向けハンモックを、実際に触って、座って、寝て、試せるイベントは『HAMMOCKS for Hiker』だけ、といっても過言ではない。

今年の特集記事では、注目のハンモックや、個性あふれるさまざまな周辺ギア、TRAILS独自のリサーチ結果、ユーザーの声など、面白くて役に立つ情報満載のコンテンツをお届けしていく。

第2回目は、前回の続編として、5つのハンモックブランドとそのプロダクトを紹介する。


TRAILSとHighland Designs共催の『HAMMOCKS for Hiker』は、3年ぶり5回目の開催!

TICKET TO THE MOON チケットトゥザムーン

■ Lightest Pro Hammock (ライテスト プロ ハンモック)


【重量】550g / 【価格 (税込) 】14,300円 ※使用しているタープ (別売) は、Lightest Tarp (重量412g)。

本イベント初登場のTICKET TO THE MOON。インドネシアのバリ島に拠点を置く、20年以上の歴史を持つハンモック・ブランドだ。このブランドの特徴のひとつは、「シルクパラシュート」と呼ばれる、パラシュート生地。シルクのような肌触りは、ぜひ触って試してもらいたい。

同ブランドの最軽量モデルLightest Hammock (重量228g、カラビナ込み) のバグネット付きモデルが、このLightest Pro Hammock。

このバグネットは、虫を気にせず過ごせることはもちろんだが、それ以上に特徴的なのはバグネットの仕組み。いともたやすく収納して簡単に全開放できるのだ。具体的には、ファスナーを開けてネットをスライドさせて、ハンモックの両サイドにある三角形のスペース (写真参照) に押し込んでしまえば、バグネット無しの開放感が存分に味わえる。

またバグネット使用時も、ファスナーがハンモックの両側に付いているため、どちらの側からも出入りできるのも便利だ。リッジラインには小物を入れられる収納ポケットも付属。使い勝手に優れているため、ハンモックで長時間過ごすには持ってこいのモデルである。

KAMMOK カモック

■ Roo Single (ルーシングル)


【重量】305g (収納袋、カラビナ2個含む) / 【価格 (税込) 】9,790円

2010年にアメリカ・テキサス州で誕生したKAMMOKは、環境問題に積極的にアクションを起こす新興ハンモックブランドで、次々と新製品をリリースしている。

このRoo Singleは、同ブランドのRoo Single UL (170g) の次に軽量なモデルだ。生地は、独自開発した、特許取得済みの40Dダイヤモンドリップストップナイロン「Gravitas (グラビタス)」。柔らかくシルキータッチで快適性に優れている。しかもこの生地は100%リサイクルでBluesign認証 (※) も取得済み。よりサスティナブルでエシカルなハンモックにアップデートされている。

全8色の豊富なカラーバリエーションも特徴で、自分好みのカラーリングを選べるのも嬉しい。イベント会場で実施したお気に入りカラーの投票では、この写真のムーンライトパープルが、一番人気だった。また、ハンモックには珍しいロールトップ式の収納袋も、KAMMOKならでは。開閉もバックルなので操作性が高く、コンプレッションもしやすい。細部に工夫を凝らしたハンモックである。

※ Bluesign認証:繊維・アパレル業界において、持続可能なサプライチェーンを経た製品に付与される認証で、世界で最も厳しい基準とも言われている。スイスに拠点を置くブルーサイン・テクノロジーが運営・管理を行なっている。

■ Sunda 2.0 (サンダ2.0)


【重量】2,745g / 【価格 (税込) 】82,500円

他社の追随を許さない、見た目からして超ユニークなハンモック。これはハンモックとしても、テントとしても使用できる2WAYモデルで、KAMMOKではテントハンモックと呼んでいる。2020年春にキックスターターで公開し、見事資金調達に成功して製品化した。

そもそもハンモックというものは、木をはじめとした2本の支柱がなければ設営することができない。でも、このSunda 2.0であれば、支柱がなくてもテントとして使用し、野営することができるのだ。

まさに、あらゆるシチュエーションで活躍してくれる、無敵のハンモックテント。ちなみに、ハンモックとしては1人用、テントとしては2人用である。

GRAND TRUNK グランドトランク

■ Trunktech Double Hammock (トランクテック ダブル ハンモック)


【重量】約440g (収納袋、カラビナ2個含む) / 【価格 (税込) 】9,900円

「大きな旅行カバン」というブランド名の通り、未知の世界に旅立ちたくなるような、冒険心をくすぐるトラベルギアを扱うGRAND TRUNKは、イベント初登場。

Trunktech Double Hammockは、同ブランドの軽量モデルTrunktech Single Hammock (重量約340g) を、全長335cmはそのままに幅を198cmと46cm広くしたモデルである。ゆったりとしたサイズ感は、快適性を重視したハンモック・キャンプをしたいときに相性抜群。

ベッドにたとえるならキングサイズといった感じで、イベントに参加したハイカーからも、「生地の質感がいい」「寝心地が良い」という声が多かった。

重量を440gにおさえつつ、耐荷重は約220kgと、カップルや親子で使っても大丈夫なほど頑丈なつくりになっているのもポイントだ。

EXPED エクスペド

■ Travel Hammock Lite Kit (トラベルハンモックライトキット)


【重量】250g (ハンモック本体190g・ツリーストラップ60g) / 【価格 (税込) 】17,600円 ※使用しているタープ (別売) は、Solo Tarp (重量330g)。

「Expedition Equipment」を意味するEXPEDは、1997年の創業以来、ハイカーから登山家まで、さまざまなユーザーに高品質のギアを提供してきたブランドだ。工夫を凝らしたギアの数々はユーザビリティが高く、ハンモックにおいても根強いファンが多い。

EXPEDのハンモックのスタンダードモデルといえば、70Dの生地を使った快適な寝心地が特徴のTravel Hammock (重量270g)。その軽量モデル、Travel Hammock Lite (重量190g) は、40Dのリップストップナイロン素材を採用。軽量ハンモックの多くは20〜30Dだが、生地厚を40Dにすることで、より安定感のある独自の寝心地を生み出している。

また、このKitにはツリーストラップも含まれているが、カラビナを用いたタイプではなく、スリットにトグルを通すだけの超シンプルな仕様。これが軽量化だけではなく、操作性の向上にも大きく貢献している。

AXESQUIN アクシーズクイン

■ Ukigumo (ウキグモ)


【重量】1,075g (本体1,054g、収納袋21g) / 【価格 (税込) 】71,280円

「凌 (しのぎ)」をコンセプトに掲げて、ユニークなハンモックギアを開発しているAXESQUIN。なかでも特にユニークなギアが、このUkigumoだ。ダウンキルト一体型ハンモックという、唯一無二のハンモックである。

ハンモック本体に沿ってダウンキルトが一体化しているだけでなく、トップキルトも付属。つまり、ハンモックで野営する際、これ以外の寝具は要らない。トップキルトはダウンポンチョにもなるので、ダウンジャケットも不要。重量1kg超ではあるものの、寝具や防寒着込みで考えるとかなり軽量と言える。

ちなみにトップキルトは、ジッパーで接続しているため、片方を外して反転させて下側に沿わせれば、アンダーキルトとしても使用できる。これは厳冬期においてはかなり有用。オールシーズンに対応した、稀有なハンモックである。


神奈川県は大月市にある『月尾根自然の森キャンプ場』に、所狭しとハンモックが張られた。まさにハンモックのお祭りだ。

『ハンモックギア2022 #01』と『ハンモックギア2022 #02』を通じて、注目のハンモック8ブランド11プロダクを紹介した。

次回からは、2回にわたってハンモックの周辺ギアを取り上げていく。スリーピングギアからタープ、焚き火ギア、クッキングギアまで、ハンモックキャンプに使いたいギアが勢揃いするので、お楽しみに。

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佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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