TRIP REPORT

HIMALAYA MOUNTAIN LIFE | GHT project 2022(スタート!)

2022.11.02
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文・写真:根津 貴央 構成:TRAILS

ヒマラヤのロングトレイル『グレート・ヒマラヤ・トレイル (GHT ※1)』を踏査するプロジェクト『GHT project』(※2)。

4年ぶりのGHT projectの踏査がスタート!10月中旬にネパールの首都カトマンズに入った、メンバーの根津と飯坂。今年のトリップレポートの第1弾として、現地ネパールにおける旅の準備の様子をさっそく届けしたい。今年は、リーダーの根本は日本でお留守番となり、根津と飯坂の2人で踏査となる。

コロナ以降、長いあいだ海外からネパールへの入国が難しかったが、今年になって徐々に海外からの観光客やヒマラヤへ登るクライマーなどの姿も戻りつつあるようだ。そんな最新のカトマンズの町の様子も合わせてお届けする。

2014年に立ち上げたこのプロジェクトは、毎年秋 (ネパールは6〜9月が雨季、10月から乾季に入り天候が安定する)に約1カ月ほどGHTを歩き、数年がかりで全線を踏査することを目指している。

これまで踏査したのは、全線1,700kmのうち約1,000km。今年を入れてあと3〜4回で全線踏査の完了を予定している。

※1 グレート・ヒマラヤ・トレイル(GHT):ヒマラヤ山脈を貫くロングトレイルで、アッパー・ルート(山岳ルート)とロワー・ルート(丘陵ルート)の2本で構成。全長は、前者が約1,700km(標高3,000〜6,000m超)、後者が約1,500km(標高1,000〜4,000m超)。

※2 GHT Project:GHTのアッパー・ルートを踏査し、ヒマラヤの知られざる魅力を日本に広めるために2014年に立ち上げたプロジェクト。コンセプトは『ヒマラヤは世界最大の里山だ』。メンバーは山岳ガイドの根本秀嗣、TRAILS編集部crewの根津貴央、写真家の飯坂大の3人。


4年ぶりのGHT projectで、カトマンズ入りした根津と飯坂。

ネパールの首都カトマンズ到着。僕たちに欠かせないローカルのモモにまっしぐら。

4年ぶりにネパールに戻ってきた。待ちに待ったGHT project再始動。ネパールの首都カトマンズ (Kathmandu) のトリブバン国際空港に降りたった途端、ようやく帰ってきたという安堵感が湧き上がってきた。


カトマンズのトリブバン国際空港。

僕たちが最初に向かったのは、スケダラ (Skedara) という地区。このプロジェクトの現地パートナーであるトレッキング会社に行くのが、毎度恒例。ここに宿泊しつつ、いろいろ準備をするのだ。


久しぶりのカトマンズの町の景色に癒される。さっそく腹ごしらえ。

でも、準備っていうのは建前で (もちろんちゃんと準備しますが) 、このスケダラのローカルフードが、僕たち最大のお目当て。

なかでも、この店のモモ (ネパール・チベット式の蒸し餃子※3) が最高にうまいのだ。ネパールいち美味しい (自分調べ) といっても過言じゃない。

※3 モモ:ネパール、チベットの蒸し餃子。具は野菜と水牛の肉などが使われる。町中でよく売られているローカルフードの定番。


ネパールのローカルフード、モモ (ネパールの餃子)に舌鼓を打つ。

カトマンズの地震の爪痕は? コロナ後の状況は?


カトマンズの町の風景。

GHTを歩く前にかならず立ち寄るのが、カトマンズの中心部かつ繁華街のタメル (Thamel) 。追加で必要なギアやフードを仕入れる。

2015年の大地震の爪痕は? 2020年からのコロナの影響は? と気になっていましたが、僕たちが歩いた範囲においては、地震の影響は目にしなかった。


ある意味でネパールらしい景色。有名アウトブランドらしきものが並ぶ。
ただ、コロナによる観光客の減少ぶりにはビックリ。前回、2018年に訪れた際は、観光客でごったがえしていたのに。あのカオスでディープで異様な活気はどこにいってしまったのか。これからたくさんの人が訪れることを願うばかりだ。


現地で調達したものも含め、出発に向けた最終パッキング。

出発日のダルバート。カトマンズを出発して、今年のGHTスタート地点へ!


毎回、立ち寄る定番のお店。ここに来るのが毎度の楽しみ。

いよいよカトマンズを出発する日が来た。今年のGHTのスタート地点へと向かう。午後イチ出発ということで、カトマンズを惜しみつつ、最後のランチをとることに。

もちろん行き先は、決まっている。スケダラにあるとある食堂だ。ネパールに来るたびに、何度も何度も通っているお店なのだ。


絶品のダルバート (ネパールの代表的な家庭料理)。

ネパール語で書かれているので店名はいまだにわからないんですが、ダルバート (ネパールの代表的な家庭料理) が最高に美味しいのだ。

おかわりもガンガンして、幸せな気分で満たされてお店をあとにした。


いよいよ今回のスタート地点に向けて移動。

これから、ローカルバスでの20時間の旅。今年のGHTのスタート地点、カグベニ (Kagbeni) へと向かう。

では、行ってきます!


今年のGHT project、スタートします!

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根津 貴央

根津 貴央

1976年、栃木県宇都宮市生まれ。幼少期から宇宙に興味を抱き、大学では物理学を専攻。卒業後、紆余曲折を経て広告業界に入り、12年弱コピーライター職に従事する。2012年に独立し、かねてより憧れていたアメリカのロングトレイル「パシフィック・クレスト・トレイル(PCT/総延長4,265km)」のスルーハイクのために渡米。約5カ月間歩きつづける。2014年には「アパラチアン・トレイル(AT/総延長3,500km)」の有名なイベント「Trail Days」に参加し、約260kmのセクションを歩く。同年より、グレート・ヒマラヤ・トレイル(GHT)を踏査する日本初のプロジェクト『GHT Project(www.facebook.com/ghtproject)』を仲間と共に推進中。2018年4月、TRAILSに正式加入。著書に『ロングトレイルはじめました。』(誠文堂新光社)、『TRAIL ANGEL』(TRAILS) がある。

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