TRAILS REPORT

HAPPY NEW TRAILS 2025

2025.01.03
NEW
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Happy New TRAILS!昨年も、読者の方々はもちろん、トレイルで一緒に遊んでくれた方々、トレイル・カルチャーをともに盛り上げてくれた方々、みなさん本当にありがとうございました。

年始のご挨拶として、昨年を振り返りつつ、今年の抱負をお届けしたいと思います。2025年も、私たちTRAILSは、トレイルで遊んだり旅したりする人たちのブースターとして、トレイル・カルチャーを発信しつづけていきます。

ULTRALIGHT GARAGE MAKER MOVEMENTというULカルチャーの再燃。


Gossamer Gearのファウンダーのグレン・ヴァン・ペスキによる新連載。

ウルトラライトの思想・方法論からULギアが生まれ、ULギアからウルトラライトの思想・方法論が進化する。そのムーブメントの歯車が、日本だけでなく世界において、また大きく回り始めているのを、ここ数年で体感してきました。

そのようなシーンにうねりをとらえるべく、2024年は最大のトピックとして、TRAILSの原点ともいえる「ウルトラライト (UL) 」についてのコンテンツを多く発信しました。

そのひとつが、昨年末の『My Best Articles 2024』でも投票で第1位に選ばれるなど、多くの方に支持をいただいた、Gossamer Gearのファウンダーのグレン・ヴァン・ペスキによる新連載です。

ウルトラライト (UL)、MAKE YOUR OWN GEAR (MYOG)、およびULガレージメーカーのゴッドファーザーであるグレンを通し、自分たちがインスパイアされたULの本質をお伝えしました。

2025年には今までグレンが作ってきたULギアについて、設計やデザインの思想などをディープに語る続編を予定していているので、ぜひお楽しみに。


『Simple × Classic × Super Ultralight』をコンセプトにしたプロダクト「ULTRALIGHT CLASSICシリーズ」。

「ウルトラライト」のコアと連動するものとして、2024年に強く前に出したのが「ULTRALIGHT GARAGE MAKER MOVEMENT」という言葉でした。

『Simple × Classic × Super Ultralight』をコンセプトにしたTRAILSオリジナルのプロダクト「ULTRALIGHT CLASSICシリーズ」の根底には、僕たちが熱狂した実験的でイノベーティブなウルトラライトのカルチャーがあります。

それは2000年代以降に起きた、トレイルカルチャーにおける「メーカームーブメント (MAKER MOVEMENT) 」であり、僕たちハイカーに道具の進化にとどまらない知恵をも与えてくれました。


写真はMYOGer NIGHTの風景。

新たに「ULTRALIGHT GARAGE MAKER MOVEMENT」を合言葉に、シーンを盛り上げるブースターを届けていくことができればと思っています。

2024年はTRAILSのプロダクト「ULTRALIGHT CLASSICシリーズ」や「MYOGer NIGHT」、「SCHOOL」「MYOGマテリアル」のラインナップ拡充など、「ULTRALIGHT GARAGE MAKER MOVEMENT」をブーストすべくウェブマガジンやGARAGEで発信をし続けた1年でもありました。


ULガレージメーカーの先駆けであるGossamer Gearのチームとのミートアップも開催。


黎明期のULガレージメーカーのひとつsix moon designsのホイットニー (写真中央)もTRAILSで連載を開始。

またTRAILSでは、シーンをつくってきた黎明期のULガレージメーカーであるgossamer gearやsix moon designsなどとのミートアップやイベントも開催してきました。

2025年はウルトラライト (UL) × MAKE YOUR OWN GEAR (MYOG) のシーンをさらにブーストすべく、あらたな計画もあたためています。

※1 メーカームーブメント (MAKER MOVEMET): 2000年代以降、インターネットや新しいテクノロジーの普及とともに、ツールの民主化が広がり、製造業全般に世界中で起きたイノベイティブな潮流。これをクリス・アンダーソン (元・WIRED誌の編集長) が自身の著書『MAKERS 21世紀の産業革命が始まる』で、「メーカーズムーブメント (メイカーズムーブメント)」という概念で定義した。

MAKE YOUR OWN GEAR (MYOG)の拡大。


MYOGer NIGHTで、MYOGerたちが持参しプレゼンしたギア。

2024年はGARAGEを中心に、MAKE YOUR OWN GEAR (MYOG) のアイテムやコンテンツを本格的に拡大しました。

SCHOOLを本格再稼働したのが2024年の2月。年間で150名以上のハイカーやランナー、MYOGerたちが参加してくれました。MYOGのSCHOOLでは、MYOGの入門編であるULスタッフサックをはじめ、ULコンテナ、ULペグケースなどを定期的に開催。12月からはステップアップ編として、ULイージーパック (デイハイキング用の小型のバックバック) もスタートしました。


MYOGのSCHOOL。

MYOGerたちが集まる「MYOGer NIGHT」では、想像を上回る異様な熱気が生まれました。またMYOG関連の記事としても、MYOGer NIGHTのレポートや、MYOGerたちが制作したギアのレポート (『MYOGer WORKS』) などを2024年にはリリースしてきました。

現在のMYOGreたちの熱量に、僕たちもワクワクが抑えきれない1年でありました。


『MYOG KIT#03 ULイージーパック (シルナイロン / シルポリ) 』

「MYOGマテリアル」も大幅に拡充しました。

MYOGキットの新しいシリーズである、MYOGのステップアップに最適な『MYOG KIT#03 ULイージーパック (シルナイロン / シルポリ) 』(全9カラー) などをリリースしました。

ファブリックでは、定番のDCF (ダイニーマ®︎ コンポジット・ファブリック) も新しいカラーを追加 、英字ロゴのタイベック (Tyvek) も日本ではレアな広い140cm幅を追加、またX-PAC、ハンモック関連のファブリックなど、新しいアイテムが増えました。

プラパーツも、新しいアイテムや細かいサイズまでカバーできるようにするなど、ラインナップを拡充しました。


MYOGマテリルも大幅にラインナップ拡大。

今後も、さらにラインナップの充実させるべく、今まで取り扱いのないファブリックや、フィッシング関連のマテリアルも増やしていく予定です。GARAGEを、MYOGカルチャーの発信地として、さらにパワーアップさせていきたいと思います。

ロング・ディスタンス・ハイカーによる記事シリーズとSCHOOLの充実。


ロング・ディスタンス・ハイキングのトリップレポート。

ロング・ディスタンス・ハイキングでも、多数のトリップポートを掲載しました。ロング・ディスタンス・ハイキングの体験談を語るレポートシリーズは、PCT、CDT、AT、JMT、PNT、コロラドトレイル、Hexatrekと、さまざまなトレイルを取り上げながら、ハイカー自身による解像度の高いリアルなトリップ・レポートをお届けしてきました。


根津貴央の新連載『私的ロング・ディスタンス・ハイキング考』

またロング・ディスタンス・ハイカーであり、シックス・ムーン・デザインで活動しているホイットニーによる、アイスランド縦断のハイキングレポートもスタート。

TRAILS – HIKING FELLOWの根津貴央による、「私的ロング・ディスタンス・ハイキング考」という新しい連載も始まりました。


LONG DISTANCE HIKING「『衣・食・住・歩』の方法論(1DAYツアー)」のSCHOOL。

GARAGEのSHOOLでも、1日でロング・ディスタンス・ハイキングのエッセンスを学べる「『衣・食・住・歩』の方法論(1DAYツアー)」を開催するなど、記事だけにとどまらないコンテンツを発信してきました。

2024年も、TRAILSならではの “ここにしかないリアルな情報” をお届けできたのではないかと思います。次の旅へ向けたモチベーションとなるトリップレポートやイベントを、これからもぜひ期待してください。

2025年のTRAILS


photo: 田中啓一

今年は、TRAILS立ち上げ当時への原点回帰ともいえる、ウルトラライト (UL)とMAKE YOUR OWN GEAR (MYOG)、そして「ULTRALIGHT GARAGE MAKER MOVEMENT」をさらにブーストできるような、記事やイベント、プロダクトなどをお届けしていきたいと思います。

昨年、異様な熱狂を生んだMYOGer NIGHTだけでなく、UL × MYOGの本質をより楽しめるような試みもできればと考えています。

2025年も、引き続きハイキング、ランニング、パックラフティング、フィッシングと、さまざまなスタイルで、トレイルでハングリーに遊ぶ人たちのレポートを発信していきます。なかでもフィッシングでは、2025年に新しい試みをいろいろ検討していますので、お楽しみに。

最後に今年も、2014年の2月28日『TRAILS』をローンチした際に宣言した私たちのポリシーを、再掲します。このポリシーは、これまでも、そしてこれからも不変であることを約束します。

about_main (1)
 
“ TRAILS (トレイルズ)は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。

企画と編集に過剰にこだわり、有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ、ここにしかないリアルな情報を独自の切り口で発信していきます! ”


 
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※ トレイル・カルチャー:TRAILS(トレイルズ)は、トレイルカルチャーという言葉が未だ日本に存在しなかった2014年1月に、“本当におもしろくて、役に立つ、他にはない、リアルな情報” を合言葉に、インディペンデントでとんがったメディアを作るべく、日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンとして産声をあげました。それから約6年、有名無名を問わず世界中のコアな人たちにコンタクトをとり、Webメディアとしては異質とも言える、企画と編集に過剰にこだわる時代錯誤なスタイルを続けています。

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佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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