TRAILS REPORT

パックラフトのABC #2 パックラフティング&キャンプ 〜僕らのメロウな川旅〜

2016.10.07
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焚き火ですごす川辺の夜、鮎メシを喰らう



那珂川は鮎獲りの「やな」(川の流れの中に設置し、魚が泳いでくる流路をふさいで捕獲する漁具・仕掛け)があることが有名である。僕らも夜に焚き火で魚が食えるかも!という期待とともに大瀬観光やなに立ち寄った。僕らを待っていたかのように、カウンターに並んでいる鮎を見つけて、心の中は狂喜乱舞。鮎の姿を見た瞬間から、もう夜のメシを想像するだけでよだれが止まらなかった。

このやなの近くでキャンプ地となる河原を見つける。パックラフトを川岸につけ、舟にくくりつけていたバックパックを降ろして、今日の寝床をつくる。タープだけを張って寝転がる長谷川と小川。パックラフトをベッドとして使い、ビヴィだけでカウボーイキャンプのスタイルで寝る 佐井。

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寝床の準備が終わったら、日が暮れる前に焚き火につかえそうな木を集める。 そしてパチパチと火がおこってきたら、メシの準備。やなで調達した鮎、スタート地点の近くのスーパーで買ったウインナー、持参してきたとうもろこしなどが、火の上に乗っていく。そして、脇ではごはんを炊く。味噌汁も作り、男3人のわりには、豪勢な河原の食卓ができあがっていく。

炊き上がったごはんに、火であぶられほくほくの鮎の塩焼きを混ぜ、鮎メシにして食べる。これがこの日一番のご馳走となった。そして夜な夜なお酒も飲みながら、夜空のもとで他愛もない話をして夜を明かす。

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川旅の楽しみ:流される旅



[MOVIE]

飛行機の離陸のとき。滑走路のスタートライン。けたたましくエンジン音がうなりはじめるや、次の瞬間に体に強いGがかかり、僕らを強引に陸から連れ去り、旅の目的地の空へと運んでいく。

川の旅にもなにかそんな強引さがつきまとう。舟を川に浮かべると、そのときから水の流れに身を任せなければいけない。水の力は強い。舟に乗るようになると、その感覚をより強く感じるようになる。川の旅は、やや強引にも僕らを旅に運んでいく、その流れの中での楽しみである。それはどこか、空の舟である飛行機の旅のわくわくと通じるところがある。どちらも人が浮力を得て、空気や水などの自然と対話しながら進んでいく旅だからかもしれない。

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 牧歌的な里山のあいだを流れる那珂川。身近な川でありながら、川旅となるとどうしても装備が重く、準備も大変になりがちである。パックラフトであれば、いつものキャンプ道具と一緒にバックパックに詰め込んで出かけられる。身近な川を、旅のフィールドへと変えてくれるパックラフトの面白さを少しでも感じてもらえたならば嬉しい。

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トレイルズ

トレイルズ

佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

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TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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