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HAMMOCKS for Hiker | 開催直前! TRAILS research ハンモック12ブランドのスペック調査

2023.09.27
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取材・文・構成:TRAILS

いよいよ今週末に迫ってきた『HAMMOCKS for Hiker 2023』。

おととい月曜日の記事では、イベントに登場するハンモックブランドとTRAILS編集部の注目ギアを紹介しました。

開催直前記事の第2弾となる今回は、「ハンモックスペック調査」と題し、現在、国内で販売されている、軽量・コンパクトなハンモックをリサーチし、タイプ別に分類しました。対象となるのは、総勢12のハンモックブランド (うち9つのブランドが、今年のイベントに出展) です。あわせて、近年リリースされたハンモックの傾向も紹介しています。

イベント前に、まずはこのリサーチ結果をチェックして、自分のスタイルに合ったハンモックはどれだろう? とイメージを膨らませてみてください。


ハンモックの祭典『HAMMOCKS for Hiker 2023』は、今週末開催!

ハンモックの最新スペック調査2023。「軽さ」と「快適さ」によるタイプ分類。

現在はさまざまなブランドから、いろんなタイプのハンモックがリリースされているが、「プロダクトごとの違いを理解するのが難しい」「結局どれが自分に合っているかわからない」と感じている読者の方も多いだろう。

そこでTRAILS編集部では、現在国内で流通しているもののなかから、ハイキングに使える軽量・コンパクトなハンモックを中心に、各プロダクトのスペックを毎年リサーチしTRAILS researchとして発表している。

今までさまざまなハンモックを実践で使い、またテストしてきた経験から、TRAILS独自の分類の軸として、「軽さ」と「快適性」の2つの軸を設定している。「快適性」を表す軸としては、「幅」を採用。快適性には幅の広さ以外にも素材や構造など複数の要素があるが、「幅」がゆったりと寝る快適さを端的に表す指標となる。

以下、タテ軸を「重量」、ヨコ軸を「幅」にしたプロット図、また「重量」「幅」「全長」のスペック一覧表により、洗い出した各ハンモックのスペックを整理した。

この図と表から、軽量・コンパクトなハンモックは大きく3タイプに分かれることが見えてくる。これを見取り図として、まずは見てみてほしい。

※1 Elfy Hammock (M) は、ダークオリーブ、ダークグリーンの重量。
※2 製品の重量は、メーカーのオフィシャルHPを表記。以下の製品は、付属カラビナ込みの重量: 10, 15, 17, 18, 19

上記の図と表にあるように、ハイキングにも使えるハンモックは、大きく3つのタイプに分けられる。

①『ウルトラライト(UL)ハンモック』:徹底的に”UL化”を目指したモデル。 最軽量級のハンモックは、200g以下であることが境界線となりそうだ。幅は120cm台のミニマムなものが多い。

②『ライトウェイト(LW)・ハンモック』: “軽さ”と”寝心地”の両方に力点を置いたモデル。重量は350g以下に抑えつつも、幅140cm前後のゆとりのあるサイズのものが多い。

③『スタンダード・ハンモック』: パッカブルハンモックのクラシックなスタイル。ゆとりのある幅は、ハンモックならではの寝心地のよさ、安定性、そして楽しさを存分に提供してくれる。

ハンモック選びのひとつの基準に、「軽量さ」と「ゆとりのある寝心地」という2つの軸に対して、どのようなバランスを求めるか、という観点がある。そのときに、ここにある3つのタイプ分けが参考になるだろう。

各タイプ別のプロダクトを見てみよう。ULハンモックで今年注目したいのは、本イベント初登場となるLELEKA HAMMOCK、BUSHMEN Travel Gear、LESOVIKの3ブランドのハンモック。さらに、昨年のイベント開催時 (2022年5月) にはまだサンプルが日本に上陸していなかったEXPEDのTravel Hammock Meshも、今年は展示されるとのこと。また、いち早くメッシュ素材を採用した、SEA TO SUMMITのUltralight Hammock Singleは根強い人気がある。

ライトウェイト・ハンモックには、EXPEDのTravel Hammock、TICKET TO THE MOONのLightest Hammock、KAMMOKのRoo Singleなどが入る。いずれのプロダクトも生地の幅の広さだけでなく、生地の肌触りも心地よいのが特徴だ。

スタンダード・ハンモックでは、ENOのTech Nest Hammockなどが該当する。快適性を重視したハンモック・キャンプとの相性が抜群である。

ちなみに、その他のハンモックのなかでは、凌 (しのぎ) のUkigumoが、ダウンキルト一体型という斬新なハンモックとして、独自のポジションを確立している。

次に、ハンモックの生地についても少し触れてみたい。

自分の好みに合う寝心地かどうかは、ハンモックの「幅」だけではなく、当然、どんな生地が使われいるかも大きく影響する。生地の肌触りや寝た時の伸びやハリは、実際に触って確かめてみるのがよい。

表にあるように、ULハンモックでは、20〜30デニールの薄い生地を使われているプロダクトが多い。ライトウェイト・ハンモック、スタンダード・ハンモックは、30〜40デニールのしっかりした生地感のあるものを採用しているプロダクトが多い。

近年、ULハンモックのラインナップがふたたび拡充。


2020年発売の「LELEKA HAMMOCK / Elfy Hammock」は、重量が135g (カラーによって異なる)。

昨年の記事 (詳しくはコチラ) では、2018年頃よりULハンモックをベースにした、『幅広』タイプのプロダクトをリリースするブランドが増加したことを書いた。そしてその傾向を踏まえ、UL化を追求した後に、快適性を求める揺り戻しのような動きが起こっていることを紹介した。

一方で、ここ数年でULを追求した新しいモデルも登場してきている。2020年にLELEKA HAMMOCKが本体重量135gの超軽量なElfy Hammock、2022年にEXPEDが本体重量150gのTravel Hammock Meshなどのリリースが続いている。

2023年の現時点では、多くのブランドが、今回分けた3つのタイプにそれぞれ属するハンモックを、ラインナップとして揃えている。『HAMMOCKS for Hiker 2023』では数多くのハンモックが一堂に会するので、参加される方は、ぜひ実際に試してみて自分に合ったハンモックを見つけてほしい。

イベントでお会いしましょう!

下の画像をクリックすると、イベント詳細ページをご覧になれます。


 
【参加費・チケット種類】
・日帰り1日券    1,500円 (各日先着40名)
・キャンプ泊2日券    4,000円(先着35名)

※キャンプ泊券は、以下2種類
 ① マイ・ハンモック泊(先着15名)*ハンモック・キャンプ道具持参
 ② マイ・テント泊(先着20名) *テント・キャンプ道具持参
※キャンプ泊の方は、宿泊道具はご自身でご用意ください(テント・タープ、寝袋、スリーピングマットなど)。
※「②マイ・テント泊」券をご購入の方は、キャンプサイトでのハンモックの使用はできません。
※当日券の販売はないので、事前にチケットをご購入の上、ご来場ください。

・小学生以下は無料。
・ペットの同伴はご遠慮ください。
・9/30 (土)と10/1 (日)で、開場時間帯と内容が、異なりますのでお間違いのないようにご注意ください。
・チケットをお持ちであれば、何度でも再入場可能です。
・当日の混雑次第では、参加いただけないコンテンツもございますので、予めご了承ください。
・当日のプログラム、及びタイムテーブルは変更する場合がございますので、予めご了承ください。
・チケット購入後のキャンセル(払い戻し)は、受け付けておりませんので、予めご了承ください。
・出展メーカーは都合により変更になる場合がございます。出展メーカーのキャンセル・変更による、チケットの払い戻しは行ないません。
・本イベントでは取材が入ります。撮影された写真や映像が雑誌やウェブなどに掲載されることがありますので、予めご了承ください。
・会場内では主催社の許諾のない営業行為はお控えください。
・悪天候時にキャンプ場の施設閉鎖の判断があった場合、前日までに中止の判断をさせていただきます。その際は、入場チケットの払い戻しを行ないます。※通常時は雨天決行

【チケットの購入方法】
・ページ下部の [お申し込みはこちらボタン] から、パスマーケットにてチケットを選択し購入を完了して下さい。
・人数分のチケット(QRコード入り)を受付でご提示ください。

【注意事項】
・数に限りがありますが、会場内での飲食の販売も少量おこないます。
・ご自身が必要とされる飲食 (ソフトドリンク、アルコール類や昼食など) は、予めご用意をお願いします。
・最寄り駅からの道中は、小さな商店さんのみですので、事前のご準備をお願いします。
・最寄りの梁川駅券売機は、1000円札と小銭しかご使用できません。
・焚き火台を使用した焚き火が可能。(直火禁止)
・ゴミはお持ち帰りください。キャンプ場でゴミを捨てることはできません。

【追加情報】
facebookinstagramでも情報更新していきます。

【問い合わせ】
TRAILS(トレイルズ)編集部 event@trails.co.jp

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佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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