TRAILS REPORT

HAMMOCKS for Hiker | ハンモックギア2025 #02 注目のハンモック11ブランド (後編)

2025.06.14
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取材・文・構成:TRAILS

『HAMMOCKS for Hiker 2025』で展示されていた注目ギアを、 『ハンモックギア2025』(全4回)と題してレポート!

今回の第2回目は、オールインワン・ハンモックや、マットハンモック、広々したスタンダード・ハンモックなどの、注目ハンモックをピックアップ。今年に発売された新製品や、久々に日本販売が再開された製品、また定番のハンモックをお届けする。

■ HAMMOCKS for Hiker | ハンモックギア2025

#01 注目のハンモック11ブランド (前編)

 ・ウルトラライト・ハンモック

 ・ライトウェイト・ハンモック

#02 注目のハンモック11ブランド (後編)

 ・オールインワン・ハンモック

 ・マット・ハンモック

 ・スタンダード・ハンモック

#03 ハンモックの周辺ギア(前編)

 ・タープ

 ・ツリーストラップ

 ・バグネット、ギアスリング

 ・スリーピングギア

#04 ハンモックの周辺ギア(後編)

 ・ハンモック・アクセサリー

 ・クッキングギア (ストーブ、クッカー等)

HENNESSY HAMMOCK ヘネシーハンモック

■ Hyper Lite Zip (ハイパーライト ZIP)

【重量】784g / 【価格 (税込)】59,400円

HENNESSY HAMMOCKは、軍用のジャングルハンモックを起源とし、「シェルターとしてのハンモックシステム」を確立した、ハンモック界のレジェンドメーカー。

このHyper Lite Zipは、今年に日本での販売が久々に復活した、同ブランドの最軽量モデル。「ULシェルター」としてコアなULハイカーからも愛されてきたモデルだ。

20Dのタープと30Dのハンモック生地を採用しており、総重量は784g。何よりトータルのシステムとしてのHENNESSY HAMMOCKの完成度により、多くのユーザーやショップから今も支持されている。


ハンモック、タープ、バグネットが一体となった、野営道具として考え抜かれた設計。

世界中で特許を取得している独自の非対称構造により、快適な寝姿勢を保つハンモック。雨風から身を守るタープ、虫の侵入を防ぐバグネット。

それら全てが一体になったオールインワンシステムは、Hennessy Hammockの唯一無二の特徴だ。 野営道具として考え抜かれた設計をぜひ体験してほしい。

KAMMOK (カモック)

■ Mantis Ultralight (マンティス・ウルトラライト)

【重量】1,045g / 【価格 (税込)】59,400円

2010年にアメリカ・テキサス州で誕生したKAMMOKは、「1% For the Planet」、マラリア問題など、環境問題・社会問題にも意識的なハンモック専門ブランド。

Mantis Ultralightは、タープ、バグネット付きハンモック、ツリーストラップ、ペグ (6本)がセットになったオールインワンハンモック。「シェルターとしてのハンモック」をKAMMOCK独自の観点でアップデートを図ったのが、このMantis Ultralight。

最大の特徴は、タープもバグネットを取り外すことができる自由度の高さだ。これにより、このハンモック1つあれば、ハンモック・キャンプから、デイハイキングでのちょっとした休憩まで、シチュエーションに応じて自由に使い分けることができてしまう。


タープもバグネットを取り外すことができる自由度の高さオールインワン・ハンモック。

また、ハンモック本体は20D、タープは15Dの生地を使うなど、各パーツでの軽量化が図られており、ペグを含めてトータル1,045gという重量におさまっている。

ENO (Eagle’s Nest Outfitters) イーノ

■ Giving Back Hammock (ギビングバック ハンモック)

【重量】538g / 【価格 (税込) 】13,200円

ENOは、1999年に誕生した、アメリカのハンモックシーンをリードするブランド。

日本においても、同ブランド最軽量モデルのSub6™ Ultralight Hammockが定着している一方、現在アメリカでは、ウルトラライト・ハンモックから、スタンダード・ハンモックへ揺り戻しが起きており、Giving Back Hammockのようなゆったりと広々したサイズのハンモックに対する評価が高まっている、という。


写真はCDTモデル。

このGiving Back Hammockは、ENOの定番モデルの「DoubleNest」と同じ長さ290cm × 幅192cmというサイズ。このモデルは、アメリカの3大トレイル(PCT、CDT、AT)や国立公園などをイメージしたプリントが施されている。販売収益の一部が、各トレイルの運営組織や国立公園財団などの非営利団体に寄付される仕組みになっており、プロダクトの購入を通して恩返し (giving back) をすることができる。

バリエーション豊富なカラフルなプリントには、ENOの大切にするレイドバックなスタイルが表現されている。

GRAND TRUNK グランドトランク

■ Trunktech Double Hammock (トランクテック ダブル ハンモック)

【重量】440g / 【価格 (税込)】11,000円

GRAND TRUNKは、2001年にアメリカ・イリノイ州で誕生した、ハンモックを中心としたトラベルギアブランド。

Trunktech Double Hammockは、長さ335cm×幅198cmと「超」広々としたサイズが特徴のモデル。ハンモックに対して垂直に座るときも、ソファのようにしっかりと背中を預けてくつろぐことができる。寝ている際にも、ハンモックから転げ落ちる心配なく、寝る体勢も自由に変えることができる。


ひとりで贅沢に使うのはもちろん、カップルや親子、ペットと一緒に使うこともできる。

広さだけでなく、耐荷重は約220kgと頑丈な作りになっていることもポイント。1人でゆったり贅沢に使うのはもちろん、カップルや親子で使ったり、またペットと一緒にハンモック・キャンプを楽しむこともできるモデルだ。ソフトで高い強度があり、通気性・速乾性の良さを実現した生地も、快適な寝心地を提供してくれる。

TICKET TO THE MOON (チケット・トゥ・ザ・ムーン)

■ Mat Hammock Original (Regular) (マットハンモックオリジナル (レギュラー))

【重量】620g / 【価格 (税込)】14,300円

TICKET TO THE MOONは、1996年からインドネシアのバリ島に拠点を置くハンモックブランド。

今年に新発売のMat Hammock OriginalのRegularサイズ。ハンモック下部にスリーピングマットを固定するスリーブのサイズがアップデートされ、より一般的なサイズのマットがずれずらい幅65cmに。

ハンモックの大敵である「背面の冷え」対策にスリーピングマットを使用することがあるが、そのマットが寝ている間にずれてしまうのが悩みである。このMat Hammockは、マットが背面にピタッとおさまり、寝るのにジャストな位置で保温してくれる。少し肌寒い時期でも、快適にハンモック・キャンプするのに最適なアイテムだ。


背面の冷え対策に、ピタッと収まるスリーピングマットを収納できるハンモック。

THERM A REST (サーマレスト) のリッジレストやZライトなど、ハイカー定番のスリーピングマットがぴったり収まり、ショートサイズのマットでもずれることなくしっかり固定してくれる。


8回目の開催となった『HAMMOCKS for Hiker』。今年も大勢のハンモックハイカーでにぎわった。

次回は、『HAMMOCKS for Hiker | ハンモックギア2025 #03 ハンモックの周辺ギア(前編)』。タープやギアスリングなどハンモック関連の周辺ギアをお届けするので、お楽しみに。

■ HAMMOCKS for Hiker | ハンモックギア2025

#01 注目のハンモック11ブランド (前編)

 ・ウルトラライト・ハンモック

 ・ライトウェイト・ハンモック

#02 注目のハンモック11ブランド (後編)

 ・オールインワン・ハンモック

 ・マット・ハンモック

 ・スタンダード・ハンモック

#03 ハンモックの周辺ギア(前編)

 ・タープ

 ・ツリーストラップ

 ・バグネット、ギアスリング

 ・スリーピングギア

#04 ハンモックの周辺ギア(後編)

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佐井聡(1979生)/和沙(1977生)
学生時代にバックパッカーとして旅をしていた2人が、2008年にウルトラライトハイキングというスタイルに出会い、旅する場所をトレイルに移していく。そして、2010年にアメリカのジョン・ミューア・トレイル、2011年にタスマニア島のオーバーランド・トラックなど、海外トレイルでの旅を通してトレイルにまつわるカルチャーへの関心が高まっていく。2013年、トレイルカルチャーにフォーカスしたメディアがなかったことをきっかけに、世界中のトレイルカルチャーを発信するウェブマガジン「TRAILS」をスタートさせた。

小川竜太(1980生)
国内外のトレイルを夫婦二人で歩き、そのハイキングムービーをTRAIL MOVIE WORKSとして発信。それと同時にTRAILSでもフィルマーとしてMovie制作に携わっていた。2015年末のTRAILS CARAVAN(ニュージーランドのロング・トリップ)から、TRAILSの正式クルーとしてジョイン。これまで旅してきたトレイルは、スイス、ニュージーランド、香港などの海外トレイル。日本でも信越トレイル、北根室ランチウェイ、国東半島峯道ロングトレイルなどのロング・ディスタンス・トレイルを歩いてきた。

[about TRAILS ]
TRAILS は、トレイルで遊ぶことに魅せられた人々の集まりです。トレイルに通い詰めるハイカーやランナーたち、エキサイティングなアウトドアショップやギアメーカーたちなど、最前線でトレイルシーンをひっぱるTRAILSたちが執筆、参画する日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンです。有名無名を問わず世界中のTRAILSたちと編集部がコンタクトをとり、旅のモチベーションとなるトリップレポートやヒントとなるギアレビューなど、本当におもしろくて役に立つ情報を独自の切り口で発信していきます!

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