My Best Articles 2023 | #01 トレイル・カルチャーの未来を刺激する30人と、読者が選ぶ2023年のベスト記事(前編)
2023年も残すところあとわずか。今年も読者の方々はもちろん、ハイカー、ランナー、パックラフター、そしてメーカー、メディア、ショップ、山小屋、トレイル関連の方々など、とにかくたくさんの方々にお世話になりました。
今年もTRAILSはハイキング、パックラフティング、ハンモックハイキング、ランニング、フライフィッシングをはじめ、さまざまなアクティビティを通じて、僕らなりの遊び方やその背景にあるトレイル・カルチャー (※) を発信してきました。
連載記事をいくつか挙げると、まずはハイカーが自らのロング・ディスタンス・ハイキングの体験談を綴るレポートシリーズ。すでにJMT、PCT、AT、CDT、PNT、CTと5つのロングトレイルを通じてアメリカでのロング・ディスタンス・ハイキングのリアルを紹介しました。
一方、国内トレイルにおいては、高島トレイルの特集記事を公開。4回にわたる記事で徹底解剖しました。ここまで高島トレイルをフィーチャーした記事は本邦初です。
1年を通じて、TRAILSならではの “ここにしかないリアルな情報” をお届けできたのではないかと思います。
では、年末恒例の『My Best Articles 2023』をお楽しみください。
2023年のマイ・ベスト・アーティクルを選んでくれた30人
マイベスト記事を選んでくれたのは、僕たちTRAILS編集部がリスペクトし、独自の編集観点で選出させていただいたTRAILS的感性でイケてる人々。メーカー、ショップ、メディア、書店、編集者、ハイカー、ランナー、旅人、クリエイター、トレイルの作り手の方々など、総勢30名です。
さらに今年も昨年同様、読者の方々にも投票に参加いただき、今年の「BEST記事TOP10」を決定することにしました。
#01と#02で、30人それぞれのベスト3の記事を紹介。そして#03で、読者投票も踏まえた集計結果をもとに、2023年の記事ランキングTOP10を発表します。
松島 倫明(WIRED)
■ 第1位
北アルプスのラストフロンティア『伊藤新道だより』 | #01 初めまして、伊藤圭です。
「伊藤新道ものはこれまでもTRAILSで楽しんでいましたが、この伊藤さんのライフストーリー、特にアメリカのサブカルチャーと自然とか、奥様からの影響とか、とても等身大で魅了されました。トレイルに人あり」(松島)
■ 第2位
高島トレイル ※全3回
■ 第3位
ジョン・ミューア・トレイル | #01 スルーハイキング準備編(ルート選定とパーミット取得) by NOBU(class of 2022)
サラ・アダムス (Appalachian Trail Conservancy)
■ 第1位
信越トレイル トレイルメンテナンスツアー2023 | ATハイカー (Class of 2022) が参加したトレイル整備
「TRAILSのようなハイキング関連の人気ウェブマガジンで、トレイル整備に関する記事を目にするのは嬉しいことです。トレイル整備というのは、ロング・ディスタンス・ハイキングをしたことがない人も、したことがある人も、いずれの人も充実した一日を過ごすことができます。2022年にアパラチアン・トレイルを歩いた飯塚さんが、今年信越トレイルでトレイル整備をしたというのは、私にとっても嬉しいことです。トレイル整備を知らない人は多いので、トレイル整備を広め、その魅力を伝えることは、日本のトレイルの未来にとってとても重要なことだと思います」(サラ)
■ 第2位
ロングトレイルTOPICS ※全3回
■ 第3位
MOVIE GALLERY | a world of LONG DISTANCE HIKING – LDHD 2023
八木 康裕(patagonia)
■ 第1位
北アルプスのラストフロンティア『伊藤新道だより』 | #01 初めまして、伊藤圭です。
「純粋にワクワクする記事でした。伊藤圭さんのバックグラウンドもユニークで興味をそそられたし、これから始まる壮大なプロジェクトに期待が大きく膨らみました。結局、その後のレポートもすべて楽しみました」(八木)
■ 第2位
コロラド・トレイル | スルーハイキング準備編・ギアリスト編・リサプライとアクセス編 by Tony(class of 2023) ※全3回
■ 第3位
LONG DISTANCE HIKER #18 石丸隆司 | 働いては歩きに行くというハイカーライフ
藤巻 翔(フォトグラファー)
■ 第1位
IN THE TRAIL TODAY #13|グレート・ヒマラヤ・トレイルにある奥ヒマラヤの村を目指す、約2週間のセクションハイキング
「死ぬまでに行ってみたいトレイル『GHT』。タイトルを見てすぐにページを開きました。圧倒的な山と標高の高い農村の風景、現地の人たちの眼や表情が、とても印象的でした。行ってみないとわからない4,000mオーバーの村、カンバチェン。宴会は間違いなく楽しそうだと写真から伝わってきました」(藤巻)
■ 第2位
北アルプスのラストフロンティア『伊藤新道だより』 | #07 三俣山荘の小屋閉めと伊藤新道復活後の課題
■ 第3位
信越トレイル トレイルメンテナンスツアー2023 | ATハイカー (Class of 2022) が参加したトレイル整備
尾日向 梨沙(編集者 / ライター)
■ 第1位
北アルプスのラストフロンティア『伊藤新道だより』 | #01 初めまして、伊藤圭です。
「父から受け継いだ山小屋に伊藤新道の再生、山荘の再開といった壮大なプロジェクトに、胸が高鳴る思いで読みました。いつか歩いてみたい! 素晴らしいチャレンジ! 毎号面白かったけれども、伊藤圭さんの人となりが伝わってくる第1回目をセレクト」(尾日向)
■ 第2位
TRAILS環境LAB | 松並三男のSALMON RIVER #18 鮭川村の鮭を用いた魚醤が商品化されるまで
■ 第3位
TODAY’S BEER RUN #12 | サワー・スワンプ (千歳船橋)
土屋 智哉(Hiker’s Depot)
■ 第1位
井原知一の100miler DAYS #19 | 走る生活(Western States Endurance Run)
「ランナーだとか、ハイカーだとかそんなことは関係なく、井原さんのこの連載には共感する部分が多く、毎回楽しみに読んでいます。驕らず、飾らす、自由。そんな自然体の井原さんの立ち居振る舞いが好きです。19回目の今回は10年待ち望んだウエスタンステイツについて。10年待ち続けるって実はなかなかできないことが多い。3〜4年間、熱意を持ち続けることは誰にでもできますが、10年間はやはりすごいこと。
『10mile進んだら、“あ〜、あと90mileしか走れない” と感じてしまうくらい、ずっと続いていてほしいと感じていました。辛さは一切ありませんでした』。このセンテンスに痺れました。90マイルしかって (笑)。でもこの終わってほしくない感覚はロング・ディスタンス・ハイキングの感覚と似ています。長距離志向って似たような思考になるのですね」(土屋)
■ 第2位
北アルプスのラストフロンティア『伊藤新道だより』 | #07 三俣山荘の小屋閉めと伊藤新道復活後の課題
■ 第3位
信越トレイル トレイルメンテナンスツアー2023 | ATハイカー (Class of 2022) が参加したトレイル整備
田中 健介(STATIC)
■ 第1位
北アルプスのラストフロンティア『伊藤新道だより』 | #07 三俣山荘の小屋閉めと伊藤新道復活後の課題
「公私ともに関わった『伊藤新道』を、仕掛人である伊藤氏が真面目にテキトーに書くのが魅力的。ラストフロンティアから『みんなの伊藤新道』になるまでの変遷が分かり、歩いた人、これから歩く人にとっても、その経験に厚みを加えることは間違いない。なかでもこの回は、この道が完成したのではなく、これからも皆で育てて行くのだと気付かされた」(田中)
■ 第2位
高島トレイル ※全3回
■ 第3位
コロラド・トレイル | スルーハイキング準備編・ギアリスト編・リサプライとアクセス編 by Tony(class of 2023) ※全3回
五十嵐 雅人(山と溪谷)
■ 第1位
北アルプスのラストフロンティア『伊藤新道だより』 | #01 初めまして、伊藤圭です。
「注目度の高いトピックをタイムリーに公開。伊藤新道についての最新情報はもちろん、伊藤圭さんご自身のバックグラウンドがとても興味深く、引き込まれました!」(五十嵐)
■ 第2位
It’s a good day! #06 | ハイカーたちとのショットガン
■ 第3位
ロングトレイルTOPICS ※全3回
松本 和也 (BLUE LUG)
■ 第1位
LONG DISTANCE HIKER #16 増田純子 | ロング・ディスタンス・ハイキングを毎年続ける生活
「最近結婚しました。夫婦であてもなく歩くのがとても好きで、街を散歩したり、たまにハイキングに出かけたりと、スケール違えど僕にも筆者のような時間が流れる瞬間があります。心にじんわり高揚感と喜びが滲み出る、とてもいい文章でした。いつかは僕も遠く長い散歩に行きたいと思います」(松本)
■ 第2位
TODAY’S BEER RUN #12 | サワー・スワンプ (千歳船橋)
■ 第3位
TOKYO ONSEN HIKING #18 | 陣馬山・陣渓園
堀川 臣樹 (PADDLE QUEST)
■ 第1位
ジョン・ミューア・トレイル、12日間のハイキング&パックラフティング | パックラフト・アディクト ※全3回
「ハイカー憧れのJMTのハイキングに、パックラフトでのパドリングを加えるという贅沢な取り組み。ハイシエラの美しい水辺をパドリングする羨ましい旅でした。パドリングとハイキングはゆったりと景色を楽む事ができるアクティビティで、調和性も高いことが改めて認識できました」(堀川)
■ 第2位
北海道・渚滑川 パックラフティング & 河原キャンプ 2 DAYS | パックラフト・アディクト #66
■ 第3位
茨城・久慈川 パックラフティング & 河原キャンプ 2 DAYS | パックラフト・アディクト #69
舟田 靖章 (トリプルクラウナー)
■ 第1位
LONG DISTANCE HIKERS DAY 2023 イベントレポート ※全3回
「私が最後にアメリカの長距離トレイルを歩いたのが12年ほど前。トレイルを取り巻く状況の変化に隔世の感がありますが、着実に長距離ハイキングが文化として根付いてきていることがうかがえて、嬉しくなります」(舟田)
■ 第2位
信越トレイル トレイルメンテナンスツアー2023 | ATハイカー (Class of 2022) が参加したトレイル整備
■ 第3位
北アルプスのラストフロンティア『伊藤新道だより』 | #01 初めまして、伊藤圭です。
仲川 希良 (モデル / フィールドナビゲーター)
■ 第1位
TRAIL FOOD #02 | ロング・ディスタンス・ハイキング × トレイルフード by 長沼商史
「リアルフードシリーズ、なかなか知れないそれぞれの個性と明確な理由が毎回興味深い。安い、軽い、ハイカロリーをブレずに極めたヌーさんのラインナップが、自分とはかけ離れ過ぎてもはや面白かったです!」(仲川)
■ 第2位
TRAILS環境LAB | 松並三男のSALMON RIVER #18 鮭川村の鮭を用いた魚醤が商品化されるまで
■ 第3位
It’s a good day! #05 | 数千マイル後のオール・ウィー・ニード
ハミルトン・シールズ (Mikkeller Tokyo)
■ 第1位
TOKYO ONSEN HIKING #18 | 陣馬山・陣渓園
「私はこのハイキングが大好きだ!初めて陣馬山の像を見たときは、とても驚きました。なぜだかわかりますか? 当時、私は日本に来たばかりで、東京からこんなに近いところに温泉のある素晴らしいハイキングコースがあるなんて思ってもみなかったのです。ULハイキングの練習をするにも最高の場所で、東京から近いし、ご褒美に温泉もある。たくさんの人におすすめしたいです」(ハミルトン)
■ 第2位
TODAY’S BEER RUN #12 | サワー・スワンプ (千歳船橋)
■ 第3位
北アルプスのラストフロンティア『伊藤新道だより』 | #01 初めまして、伊藤圭です。
森 卓也 (蔦屋書店)
■ 第1位
コンチネンタル・ディバイド・トレイル | #01 スルーハイキング準備編(歩くきっかけとルート選定) by Gazelle(class of 2022)
「CDTが頭から離れなくなり、それが人生の最優先事項になっていくGazelleさんの様子は、幸福な恋のはじまりをみるようでした。夢中になることが人生を豊かにしてくれる、とそう感じます。状況に合わせた具体的なプランの組立過程もスリリングでした」(森)
■ 第2位
フライフィッシング雑記 田中啓一 #02 バシャッとモゾッ
■ 第3位
コロラド・トレイル | スルーハイキング準備編・ギアリスト編・リサプライとアクセス編 by Tony(class of 2023) ※全3回
木村 宏 (信越トレイル)
■ 第1位
信越トレイル トレイルメンテナンスツアー2023 | ATハイカー (Class of 2022) が参加したトレイル整備
「手前味噌ですが、信越トレイルはアパラチアン・トレイルを参考にメンテナンスの大事さを認識し、毎週トレイルメンテナンスボランティアを募集しています。その参加者からの評価として記事にしていただいたことに感謝!」(木村)
■ 第2位
TOKYO ONSEN HIKING #18 | 陣馬山・陣渓園
■ 第3位
北海道・標津川 デイ・パックラフティング | パックラフト・アディクト #70
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今回の#01では、15人のマイベスト記事をお届けしました。12/27 (水) には、#02を発表! スルーハイカー、ガレージブランド、フライフィッシャー、トレイルランナー、山小屋オーナー、編集者をはじめ、さまざまなジャンルの方々が登場します。次の15人のマイベスト記事もお楽しみに!
※ トレイル・カルチャー:TRAILS(トレイルズ)は、トレイルカルチャーという言葉が未だ日本に存在しなかった2014年1月に、“本当におもしろくて、役に立つ、他にはない、リアルな情報” を合言葉に、インディペンデントでとんがったメディアを作るべく、日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンとして産声をあげました。それから約9年、有名無名を問わず世界中のコアな人たちにコンタクトをとり、Webメディアとしては異質とも言える、企画と編集に過剰にこだわる時代錯誤なスタイルを続けています。
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