My Best Articles 2025 | #01 トレイル・カルチャーを刺激する30人と、読者が選ぶ2025年のベスト記事(前編)
2025年も残すところあとわずか。今年も読者の方々はもちろん、ハイカー、ランナー、パックラフター、釣り人、そしてメーカー、メディア、ショップ、山小屋、トレイル関係者など、とにかくたくさんの方々にお世話になりました。
今年もTRAILSはハイキング、フィッシング、パックラフティング、ハンモックハイキング、ランニングをはじめ、さまざまなアクティビティを通じて、僕らなりの遊び方やその背景にあるトレイル・カルチャー (※) を発信してきました。

Fishing for Hikerにおける特集記事では、第一弾としてテンカラをフィーチャー。
2025年、僕たちの熱狂の原点にフォーカスし、ウルトラライト・ハイキングに “釣り” を組み合わせた「Fishing for Hiker (ハイカーのための釣り)」というプロジェクトを始動しました。
その口火を切る特集記事として、「日本の伝統釣法『テンカラ』が世界中のULハイカーに与えた衝撃」というタイトルの一連の記事をリリース。
世界中のULハイカーに新たなムーブメントを引き起こすきっかけとなったアメリカのテンカラ・ロッドメーカー「Tenkara USA」。ULレジェンド的なブログ「山より道具」の寺澤英明さんを招いた対談。また黎明期に世界のULをリードしたメディアであるBackpacking Light.com (BPL) 主宰のライアン・ジョーダンへの直接インタビューも実現し、当時の「テンカラ=UL」という発見の衝撃について語り合いました。

Gossamer Gearのファウンダーであるグレンによる連載「take less. do more. 〜 ウルトラライトとMAKE YOUR OWN GEAR」より
昨年にスタートした、Gossamer Gearのファウンダーであり、ウルトラライト(UL)、MAKE YOUR OWN GEAR (MYOG)、およびULガレージメーカーのゴッドファーザーである、グレン・ヴァン・ペスキによる連載。
今年からはグレンが生み出した、エポックとなったULギアについての開発ストーリーのシリーズを展開。ULバックパックの源流のひとつであるG4、グレンが最も軽量化を突き詰めた重量102gのバックパックG6 (“Whisper”) などのUL史に残る名品について、開発における実験やフィロソフィーなど、TRAILSでしか読めないレポートをお届けしました。

TRAILS Crewが「BCクロカン × MYOG」の実験を楽しんだスキーハイキング。
他にも、BCクロカンx MYOGの実験を楽しんだTRAILS Crewによるスキーハイキングや、ロング・ディスタンス・ハイキング、HAMMOCKS for Hikerシリーズ、パックラフティング、ONSEN HIKING、BEER RUN、TRAIL FOODなど、いろいろなバリエーションで、トレイルを旅するためのモチベーションとなる記事を発信してきました。一年を通じて、TRAILSならではの “ここにしかないリアルな情報” をお届けできたのではないかと思います。
では、年末恒例の『My Best Articles 2025』をお楽しみください。
2025年のマイ・ベスト・アーティクルを選んでくれた30人
マイベスト記事を選んでくれたのは、僕たちTRAILS編集部がリスペクトし、独自の編集観点で選出させていただいたTRAILS的感性でイケてる人々。メーカー、ショップ、メディア、書店、編集者、ハイカー、ランナー、釣り人、旅人、クリエイター、トレイルの作り手の方々など、総勢30名です。


さらに今年も昨年同様、読者の方々にも投票に参加いただき、今年の「BEST記事TOP10」を決定します。
#01と#02で、30人それぞれのベスト3の記事を紹介。そして#03で、読者投票も踏まえた集計結果をもとに、2025年の記事ランキングTOP10を発表します。
では、それぞれの方のベスト3の発表です。記事タイトルをクリックすると該当記事をご覧になれます。
南 圭介 (トランスランナー)

■ 第1位
アイスランド縦断ハイキング 575km / 18 days by ホイットニー・ラ・ルッファ #06

「アイスランド縦断のJ Ley (575km) の最後のセクションは、火山の大地と氷河…。『火と氷の国』は自然の驚異とともに、地球の生命を感じさせてくれる。アイスランドに行ってみたくなりました。」(南)
■ 第2位
ヘキサトレック (Hexatrek) | #10 トリップ編 その7 DAY81~DAY95 by Beyoncé(class of 2023)
■ 第3位
私的ロング・ディスタンス・ハイキング考 | #05 パンケーキチャレンジ
松島 倫明(WIRED)

■ 第1位
Fishing for Hiker | 日本の伝統釣法「テンカラ」が世界中のULハイカーに与えた衝撃 – #01 Tenkara USAの誕生

「釣りをする人間ではなくても、テンカラが醸す世界観には以前から魅了されてきました。
米国のULカルチャーに与えた衝撃と、それが再輸入される経緯も含めて面白い連載です。」(松島)
■ 第2位
私的ロング・ディスタンス・ハイキング考 | #03 ハイカーたちとのBeer Night
■ 第3位
フライフィッシング雑記 田中啓一 #14 小さき物たち
仲 美希雄 (off craft)

■ 第1位
Fishing for Hiker | 日本の伝統釣法「テンカラ」が世界中のULハイカーに与えた衝撃 #03-#04日本のULハイカーとテンカラの出会い / 「山より道具」寺澤英明 (前編・後編)

「もう書かれてる内容が『そうそう!』って感じで、ニマニマしながら読んじゃいました。
寺澤さんのブログ (『山より道具』) を読み込んで、ただただ憧れていた自分を思い出します。当時、そんな寺澤さんが釣りを始めたと知り、勝手にランディングネット作って渡したっけなぁ。」(仲)
■ 第3位
スキーハイキング | #18 トニー、サニー、イエスのBCクロカン & MYOGハンモック・トリップ 2DAYS(トリップ編 その2)
リズトーマス(ロング・ディスタンス・ハイカー)

■ 第1位
MYOGer Works | GARAGEに集うMYOGerたちが自作したギア #05~#07

「アメリカにはGARAGEのMYOGer NIGHTのようなイベントはないので、MYOGシリーズは私にとって特別な記事です。
TRAILSのコミュニティがデザインや生地について話し合いながら、日本のハイカーがどんなものを作るのか読んでいると、とても刺激を受けます。
ハンモックにもタープにも使えるバグネットをMYOGするアイデアは興味深く、パンツとスカートを兼ね合わせるスタイルは初めて見ました。どちらもMYOGを使って、市販のギアがまだクリアできていない問題を解決しようとしているところに、MYOGの本質的な精神を感じました。」(リズ)
■ 第2位
信越トレイル「Trail Maintenance Meeting 2025」 | 若い世代へのトレイル整備の継承
■ 第3位
MOVIE GALLERY | a world of LONG DISTANCE HIKING – LDHD 2025
土屋 智哉(Hiker’s Depot)

■ 第1位
take less. do more. 〜 ウルトラライトとMAKE YOUR OWN GEAR by グレン・ヴァン・ペスキ | #08 グレンによる最新のプロダクト、超軽量シェルター「Whisper」。

「ULは決してオシャレなものでも、軽くて便利なものでもない。『軽量化には必ずと言っていいほど妥協が伴う』というグレンの言葉はULの本質を突いている。いまや多くのハイカーにプロダクトを提供するメーカーに成長したGossamer Gearにとっては、彼のプロトタイプがそのままでは製品化しにくい実情も赤裸々に語られている。
本来ULと製品化というのは非常に相性が悪いものなのだということを改めて痛感。ハイカーズデポ開業当初からのジレンマはやはり永遠の課題だ。ULにあれもこれもを求めてはいけない。オールラウンドな快適性は言わずもがなである。それらは道具に求めるのではなく、ハイカー自身の知恵と工夫に求めるべき部分だ。ULという言葉の認知は広がったが、本来の意味が薄まりつつある今だからこそ、ULに興味関心をもつ全てのハイカーにULのゴッドファーザー、グレンの言葉が少しでも刺さってくれたら。」(土屋)
■ 第2位
信越トレイル「Trail Maintenance Meeting 2025」 | 若い世代へのトレイル整備の継承
■ 第3位
私的ロング・ディスタンス・ハイキング考 | #04 はじめてのトレイルタウン
石丸 隆司 (ロング・ディスタンス・ハイカー)

■ 第1位
LONG DISTANCE HIKER #21 櫻井雄介・奈緒 | 夫婦でのロング・ディスタンス・ハイキング

「この記事で櫻井夫婦が語っていた『定期的に自分の固定概念とかしがらみをリセットするためにもトレイルに行きたい!』ってすごくわかります。
自分も、やりたいことのために仕事をしているはずが、いつの間にか仕事が1番になっている。そんな時に、臭くて汚くて素敵な笑顔のハイカーの話は、自分を原点に戻らせてくれます。
『LONG DISTANCE HIKER』の連載は、どのハイカーの話もグッとくるから1位なんて決めれない、1番好きな記事です。」(石丸)
■ 第2位
パシフィック・ノースウエスト・トレイル (PNT) | #11 トリップ編 その8 DAY60~DAY68 by Zoey(class of 2022)
■ 第3位
私的ロング・ディスタンス・ハイキング考 | #02 PCTの始まりと気まぐれハイカーNatty
大庭 陸 (Pacific Brewing)

■ 第1位
私的ロング・ディスタンス・ハイキング考 | #02 PCTの始まりと気まぐれハイカーNatty

「数々のロング・ディスタンス・ハイキングを経て、ネパールでの生活を始めた根津さんの原点に迫るような連載企画。
『ここに、ロングトレイルの魅力がつまっているわけでもなければ、ロング・ディスタンス・ハイキングのTIPSがあるわけでもなければ、学ぶべき教訓があるわけでもない。ただ、こんな些細な出来事が、いまでもふと思い出されるのだ。』(-本文より)
自分に正直に旅をするスタイルだからこその出会いや、答えを求めない自然体な姿から、人にとって本当に大切なことは、きっとこんな風にささやかなものなんだろうな、と改めて思いました。」(大庭)
■ 第2位
TODAY’S BEER RUN #16 | ハイバリー (新宿御苑前)
■ 第3位
ジョン・ミューア・トレイル (JMT) | #07 トリップ編 その4 DAY10~DAY12 by NOBU(class of 2022)
長沼 商史 (アラエミシキャンプ)

■ 第1位
Fishing for Hiker | 日本の伝統釣法「テンカラ」が世界中のULハイカーに与えた衝撃 #05 アメリカのULハイカーとテンカラの出会い /「Backpacking Light.com」ライアン・ジョーダン (前編・後編)

「釣り好きたちが釣りの話をしている、楽しそうに。そりゃベスト記事に選んじゃうよね、釣り好きだから俺も。
記事にあるライアンとダニエルの当時の熱量から感じた『楽しいモノ見つけちまった!』感が最高だし、なんか2人とも最高だよと思った。あ、アメリカでの『ハイキング × 釣り』は最高です。」(長沼)
■ 第2位
It’s a good day! #14 | タイトライン
■ 第3位
Fishing for Hiker | 日本の伝統釣法「テンカラ」が世界中のULハイカーに与えた衝撃 – #01 Tenkara USAの誕生
松田 正臣 (HERENESS)

■ 第1位
私的ロング・ディスタンス・ハイキング考 | #03 ハイカーたちとのBeer Night

「根津さんのこの連載は、緩くPCTを振り返るその身振りがロング・ディスタンス・ハイキング的だと感じる。#03にある『結果が何であろうと誘いに乗る』は、ここ最近自分も心がけていること。ハイキングをより深く楽しむための秘訣だろう。」(松田)
■ 第2位
信越トレイル「Trail Maintenance Meeting 2025」 | 若い世代へのトレイル整備の継承
■ 第3位
Fishing for Hiker | 日本の伝統釣法「テンカラ」が世界中のULハイカーに与えた衝撃 #03 日本のULハイカーとテンカラの出会い / 「山より道具」寺澤英明 (前編・後編)
五十嵐 雅人(山と溪谷)

■ 第1位
TRAIL FOOD #12 | フィッシング × トレイルフード by 河野辺元康

「コーラパンチは衝撃でした!
即、持ち物リストに加えました。
これでビールのない幕営をなんとかやり過ごせます。」(五十嵐)
■ 第2位
MYOGer Works | GARAGEに集うMYOGerたちが自作したギア #05~#07
■ 第3位
Fishing for Hiker | 日本の伝統釣法「テンカラ」が世界中のULハイカーに与えた衝撃 – #01 Tenkara USAの誕生
涌井 健策(Number)

■ 第1位
Fishing for Hiker | 日本の伝統釣法「テンカラ」が世界中のULハイカーに与えた衝撃 – #01 Tenkara USAの誕生

「連載、興味深く読みました。日本発のテンカラのスタイルがアメリカで受け入れられていることは知っていたけれど、この連載で初めて個人の視点ではなく、ムーブメントの全体像が捉えられた気がします。
『テ』、欲しい。」(涌井)
■ 第2位
信越トレイル「Trail Maintenance Meeting 2025」 | 若い世代へのトレイル整備の継承
■ 第3位
TODAY’S BEER RUN #16 | ハイバリー (新宿御苑前)
鈴木 紀行 (Teton Bros. )

■ 第1位
コンチネンタル・ディバイド・トレイル (CDT) | #05 トリップ編 その2 DAY40~DAY64 by Gazelle(class of 2022)

「ジャクソンとドゥボイズとの間にあるウィルダネスエリアは、ワイオミング在住時代にHorse Pack Trip (※) のガイドで、頻繁に一週間の旅をウマと共に過ごしていたので懐かしく、出会うワイルドライフや3,000m付近でみる勿忘草 (わすれなぐさ) をはじめとする色鮮やかな高山植物を思い出します。Teton Bros.の製品名にあるAbsaroka Pant (アブサロカパンツ) は、この地位域にある独特な美しいシェイプの山が由来となっています。
オレゴントレイルやポニー・エクスプレス・ライダーたちが通った道をウマと過ごした日々が懐かしい。」(鈴木)
※ Horse Pack Trip:ウマで野営道具などの荷物を運びながら、大自然のなかを移動する旅。
■ 第2位
スキーハイキング | #16 トニー、サニー、イエスのBCクロカン & MYOGハンモック・トリップ 2DAYS(計画編)
■ 第3位
私的ロング・ディスタンス・ハイキング考 | #04 はじめてのトレイルタウン
尾日向 梨沙(Stuben)

■ 第1位
スキーハイキング | #18 トニー、サニー、イエスのBCクロカン & MYOGハンモック・トリップ 2DAYS(トリップ編)

「BCクロカンにハマっているので、このシリーズ大好きです。厳冬期の山の中でBCクロカンキャンプするだけでもすごいのに、ギアをMYOGしたり、豪雪すぎたり、キャンプ飯にも手を抜かず最高。イエティの写真に笑いました!」(尾日向)
■ 第2位
It’s a good day! #16 | ビー・アン・エンジェル
■ 第3位
TODAY’S BEER RUN #16 | ハイバリー (新宿御苑前)
藤原 仁(摩周・屈斜路トレイル)

■ 第1位
信越トレイル「Trail Maintenance Meeting 2025」 | 若い世代へのトレイル整備の継承

「摩周・屈斜路トレイルも持続可能なトレイル整備はやはり課題です。
地域の人にいかに知ってもらうか、そして地元子供たちに歩いてもらって、この地域のすばらしさをいかに感じてもらうか。この記事を読んで『やっぱりそうか!』と思いました。」(藤原)
■ 第2位
アイスランド縦断ハイキング 575km / 18 days by ホイットニー・ラ・ルッファ #03
■ 第3位
栃木 茨城・那珂川 コンスタンティン & TRAILS Crewのパックラフティング2DAYS | パックラフト・アディクト #81
森 卓也 (蔦屋書店)

■ 第1位
トレイルエンジェル | #01 アラン & ナンシー・ハモンド (PCT) by リズ・トーマス

「ここ数年個人的に、物事を舞台裏から支える人の存在が気になっていて、それでトレイルエンジェルの話に惹かれました。
金銭とは別の動機で自発的にアクションを起こす彼らの存在から、ロング・ディスタンス・ハイキングの文化的豊かさを知ることができました。」(森)
■ 第2位
Fishing for Hiker | 日本の伝統釣法「テンカラ」が世界中のULハイカーに与えた衝撃 – #01 Tenkara USAの誕生
■ 第3位
コロラド・トレイル | #08 トリップ編 その5 DAY15~DAY22 by Tony(class of 2023)
* * *
今回の#01では、15人のマイベスト記事をお届けしました。明日には12/28には、#02を発表! ガレージメーカー、ロング・ディスタンス・ハイカー、ショップ・オーナー、編集者など、さまざまなジャンルの方々が登場します。次の15人のマイベスト記事もお楽しみに!
※ トレイル・カルチャー:TRAILS(トレイルズ)は、トレイルカルチャーという言葉が未だ日本に存在しなかった2014年1月に、“本当におもしろくて、役に立つ、他にはない、リアルな情報” を合言葉に、インディペンデントでとんがったメディアを作るべく、日本初のトレイルカルチャーウェブマガジンとして産声をあげました。それから、有名無名を問わず世界中のコアな人たちにコンタクトをとり、Webメディアとしては異質とも言える、企画と編集に過剰にこだわる時代錯誤なスタイルを続けています。
TAGS:
ULギアを自作するための生地、プラパーツ、ジッパー…
ZimmerBuilt | TailWater P…
ZimmerBuilt | PocketWater…
ZimmerBuilt | DeadDrift P…
ZimmerBuilt | Arrowood Ch…
ZimmerBuilt | SplitShot C…
ZimmerBuilt | Darter Pack…
ZimmerBuilt | QuickDraw (…
ZimmerBuilt | Micro Pack …




